覚せい剤は、最初から「覚せい剤」として姿を現すわけではない。“元気が出るクスリ”“落ち込んでいても気持ちよくなれる”“やせる”といった、サプリメント的感覚で忍び寄る。
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2014年に福岡県で逮捕された小学校校長(57才)も、逮捕後に「気分がよくなると言われ、軽い気持ちで手を出した。夜も眠らなくてよくなり大量の仕事が片づいた。覚せい剤と気づいたときには後戻りできなかった」と周囲に話したという。
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中高年が覚せい剤にハマる理由の1つはここにある。
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「会社の中核や一家の柱として責任が重くなるのに、体力や気力はどんどん衰えてくる。困難やトラブル、挫折に直面したときに乗り越えることが難しくなり、“元気になれる”などといった言葉にすがってしまうのです。
中高年の覚醒剤使用 責任重くなるも体力・気力衰えるため