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一ヶ月もかかっちゃったけど、読み終わりました。(^_^;)。「利己的な遺伝子」リチャード・ドーキンス著。
いやぁ~、名著と呼ばれるだけの事はある、とっても良い本でした。
基本手的にはダーウィン主義に基づく、遺伝子の本なんだけど、生物学でもあり社会学でもあり生命科学でもあり哲学書でもあり、宗教書ですらあるように思われました。「宗教」っつっても盲信的なものではなく、ちゃんと科学的証拠を示された上に構築された宗教ってところかな?哲学もまた然り。
社会性昆虫の話もひじょうに驚かされる事実がいっぱいでしたし、「囚人ののジレンマ」も反復させたシミュレーションによって得られた結果は、それがすべて自己複製子の"利己性"に基づいているにもかかわらず、利他性を含んだ結果に収束するのも、たいへん希望の持てるものでした。それでいて専門用語をとことん避け、一般の人向けの言葉でここまで理論的に証拠を確実に組み立てた本は、ちょっとないかも?
実は、明日この本の返却日なのですが、これは買って持っていたい本でありましたよ!アマゾンで探そ~!(^_^;)。
最後にちょこっとば、引用をば・・・ここだけ抜き出しても真意はあまり正確には伝わらないかもしれないですけどね。
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私欲の無い利他主義は、自然界においては安住の地のない、そして世界の全史を通じてかつて存在した試しの無いものである。
しかし私たちは、それを計画的に育成し、教育する方法を論じる事さえ出来るのだ。われわれは遺伝子機械として組み立てられ、ミーム機械として教化されてきた。しかしわれわれには、これらの創造者にはむかう力がある。この地上で唯一われわれだけが、利己的な自己複製子達の専制支配に反逆できるのである。
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