風の丘さっさと梅を見てまわる
弟よ名付けて金魚を呼ぶ勿れ
かなかなや死は外海へゆくごとく
きのこ噴く丸太の気持なら分かる
秋の暮ぼんやり袖の中に腕
減れば買う塩味噌醤油日短か
花びらが。
死んでいる。
水に浮かんで死んでいる。
笑いながら死んでいる。
いちがらり。
いちがらり。
大切なものを。
いちがらり。
いちがらり。
探しながらめくっている。
仕舞われていた宝箱か。
隠されていたエロ本か。
歌謡曲は短調だ。
必要なのは長調だ。
とぼけたような長調だ。
笑いながら死んでいく。
笑いながら死んでいくのは。
絶望ではなく希望なんだ。