より、「惜夜記」。
夜の始まりから夜の終わりまで。
突拍子もないうそばなしの中に言葉にできないほんとうのことがぼやーと食い込み存在していることを感じる。
パーティーという言葉の場なのに、うるかや酒盗やほっき貝やしらうおか。そんなところが好きだ。
するする。
じめんをすすんでいたら。
かえるがいたからのみこんだ。
するする。
おなかのなかでかえる。
とけてからだにしみこんだ。
するする。
かべをのぼっていたら。
へびがいたからのみこんだ。
するする。
ぼくのなかでへび。
へびじゃないなにかにかわる。
するする。
とびらのすきまにはいったら。
ひとがいたからのみこんだ。
するする。
そっくりそのままそとにでた。
あたまからあしのさきまでどくだらけ。