『豚の報い』の単行本に一緒に収録されている短編小説。
ベトナム戦争時の沖縄。アメリカ兵とハーフ女性の話。細かいひきの描写があまりないし、もやもやとしたまま進んで行きもやもやとしたまま終わってしまった。
やかりこの空気感と言うべきか。少し苦手だ。
眠れない夜には。
いつかの闇が動き出す。
僕の腕に蚊がとまる。
しばらく見てそっと叩く。
蚊の死体を摘み上げる。
ごめんなと呟いて。
ゴミ箱に捨てる。
いつか僕も潰されて。
ドブ川にでも流されるとき。
僕を潰した何かは僕に。
なんて言葉を吐くだろう。
そんなことを考えて。
眠れずに闇の中。