わかばいろ

小泉武夫 『不味い！』

食べて美味いものではなく、不味かったものの分析で食について考察するという本。
よく味わえば不味いものは巷に溢れているんだろう。少々味にうるさすぎの感は否めないが、人工的に作られたもの、商売人としての誇りに欠けるものはやっぱり不味いんだなと頷かせる納得力はある。

依頼絵二つ目下塗り

詩2347「小さきものの」

掻き分け草を掻き分けて。
ザッザザザザ。ザッザザザ。
ダンゴムシに出会ったよ。
蟻に追われているのです。
ダンゴくんは私を抱え。
包んで丸く閉じたんだよ。
ああひと安心。
外では蟻の罵倒の声が。
暗闇にふと浮かぶもの。
それは無数の小さな目。
白く小さく美しい。
ダンゴムシのこどもたち。
興味津々に私を見つめる。
ひとりひとり撫でてやり。
生まれておめでとうの。
祝福の言葉を唱えた。
お気をつけて。
あなたも。
さあ行こう。
森はまだ深い。
私が目指すのは。