ペン画 223

詩1913「動き続け」

前でも後ろでも。
横でも下でもジャンプでも。
転けても滑っても斜めでも。
一気に100でも少しでも。
とにかく動き続けてる。
動きながら考えている。
心臓はまだ動いてる。
痛みはあって当たり前。
とまらない。
とまらない。
とまるときそれは。

わたしとあなたがまじりあう

土田世紀 『かぞく』

えっ、土田世紀がもういないなんて、知らなかった…！と半ば愕然としながら読んだ。
「優しさなんててめえらのアリバイだぜ」と言ったマコトのその後はもう永遠に読めないんだ。

ペン画 222

詩1912「四角の合間に沈む日が」

気が付けば歌ってた。
汚れてゆく大気だと。
長老が言っていた。
渡る度。
色が変わると。
僕らの数は。
減っていった。
僕が生きてる間にも。
長老は渡らなかった。
死ぬ場所は。
自分で決めると。
ふるさと？
僕にとってのふるさとは。
一体どこだろうか。
昨日妹が死んだ。
野良猫に襲われて。
カラスが死骸を食べた。
そして今日が。
終わろうとしている。
明日もあさっても。
生きなきゃいけない日はくる。
僕のふるさとは。
もしかしたら空なのか。
ぼんやりと眺めていたら。
四角の合間に沈む日が。
ここだ。
ここだ。
と光ってた。
汚れた大気も妹の死骸も。
野良猫もカラスも。
昨日も明日も絶望も。
全部をやさしく大雑把に。
包み込んでく赤色の中で。
気が付けば僕は歌ってた。
100年前もそうだったように。
100年後はもういないとしても。
沈む夕日が僕に言う。
また明日。
また明日。
その無邪気さに。
その無慈悲さに。
僕は呆れて。
心打たれて。
思わず笑って。
気が付けば。
歌ってたんだよ。

あなたと同じ空を見る

仕事読み

中山徹・杉山隆一・保育行財政研究会 編著 『テッテイ解明！子ども・子育て支援の新制度』
同上 『直前対策！子ども・子育て支援新制度 PART2』
伊藤周平 『保育制度改革と児童福祉法のゆくえ』

読めば読むほど暗澹とした気持ちが襲ってくる。日本自体が大きく変わる法律改正(いや、確実に改悪)にも関わらず、本気で考えている人が少ないというのは、これ系の本が少ないことがものがたっている。明らかに水面下で進めようとしている。実際施行されても最初は表面的な弊害と効果しか見えないだろうし。取り返しがつかない事態になるは20年後だな。
こんなことを言いつつ僕も介護保険制度や障害者自立支援法について、この本を読んで初めて詳しく知ったんだ。そんなもんだから、知ってる人が少ないのは仕方ないと思うけど、せめて近くの人にはアナウンスしていこうとも思う。
でも半分諦めています。この国に。
これについてはもうちょい勉強しておこう。

ペン画 221

詩1911「じわじわと蝕む」

じわじわじわと。
じわじわじわじわ。
見えないように。
気付かれないように。
蝕まれていくんだね。
この国は。
本当にいい国か。
本気で考えたことがあるかい。