「夢を叶える」ってとても大がかりで遠い事だと思っていました
まさかこの年齢になってまた夢が叶うなんて とも思っていました
ふと気づくと自分の夢は叶っていたんだとハッとした事があったのです
私が中学3年生の時に書いた作文に「高校生になったらバイトをして バンドもやりたいです」という一文がありました
中学生がバンドをやろうと思ってもお金もなければ音を出す場所もありません
技術的にも未熟で演奏なんてまともにできないし、メンバーすら満足に集める事ができませんでした
高校生になってその想いは遂げたのですが、やっぱりなんか・・・理想と違う
バンドは人間関係です。視野が狭く経験の乏しい高校生が技術と行動力と想いをバランス良くメンバーと共用するのはとても難しい事なのです
夢を叶えるって難しいなぁ(ΦωΦ)
21歳で私は結婚して子供を産み、10年ほどバンドから遠ざかりました
当時の仲間達が引き続きステージでライトを浴びて輝いていた頃、私はそれを横目に羨ましく思いながら
ノーメイクで髪を振り乱して、シミだらけの服を着て子育てをしていました
たまにライブハウスに行っても見るだけの観客でした。もう自分がステージに立つ事なんてないのだと思っていました
そんな私に転換期がやってきました
「キーボードがいないから手伝って欲しい」
友達に呼ばれてあっという間にバンド復帰を果たしました
「ウチのバンドでも弾いて欲しい」「一緒に演らないか?」
と言われれば断る事なく喜んで弾かせていただきました
弾く場所がある。仲間が居る。それがありがたくて嬉しくて多少無理をしてでも夢中で9年間駆け抜けてきました
仲間と奏でる楽しさや非日常を味わわせてくれるステージとスポットライト
音に集中して作り上げていく充実感
あれ?この状況、中学の時に憧れていた世界そのものじゃないか
私の夢はとっくに叶っていたのです
そしてもうひとつ、長年抱えていた夢がありました
Jazzが弾きたい
写真左:ジャズシンガー 日比しおり
いつも彼女に「一緒に演ろうよ。Jazzやろうよ」と誘ってもらっていましたが私はJazzが弾けない
何をどうしたらJazzになるのか全く分からない
彼女と演奏する時はJazz以外のジャンルでした
ピアノ 中島との爆笑コンビ
その場でステージを作り上げるタイプのシンガー日比しおりは
Jazz、ブルースを得意とする中島をステージに引っ張り出し
即興で弾いてもらいながら どんどん指示を出します
戸惑いながら汗をかきかき演奏する中島さんがスゴイ
そしてそのやり取りが面白い
2020年の年末、ついに私もこの二人に加わって演奏をするチャンスがやってきました
中島はピアノからベースに楽器を持ち替えます
曲はJazzのスタンダードナンバー「All of me」
地元で「銀座★ROXY」というJazzバンドを結成した事をきっかけに
少しずつJazzを覚え始めた頃でした
ドラムの阿部も普段はJazzは叩かないプレイヤーでしたが
日比しおりの優しい誘導によって1曲皆さんに聴いていただく事ができました
初めてjazzを弾いた日
jazzが弾けなくて苦節8年。仲間に優しく誘導してもらいながらようやくピアノを弾きました この日初めて4バースという言葉を聞きました2020...
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↑ 動画
今見ても泣ける( ノД`)
限りなくポップスに近い未熟な演奏だったとは思うのですが
「Jazzが弾けた」という達成感とガチガチに緊張していた開放感から
演奏後 日比に抱きついて泣きました
この日、はっきりと自分の夢が叶ったという自覚があった事に驚きを感じ
「夢って叶うんだ」と再認識したのです