そんな時代かありました。<僕らの夏休み。>

高校二年の夏休み、
友達と二人で谷浜へ海水浴に行って

20ｍくらいある堤防の石垣の上に
小屋を作って三日間ほど暮らしていました

柱とトタンは近くで探してきて
火を焚いて

お湯を沸かして
毎日インスタントラーメン...



友達は昼も夜も海で
泳いでいましたが

僕はカナヅチで泳げません
毎日海ばかり見ていました

　　

問題は夜、体格のいい蚊が
たくさんやってくるのです

体に布を巻いたり、海の家に
逃げ込んだり...

でも 朝になるとあちこち
刺されていました

　　

夜、密かにテントを覗きに行ったり
海岸を歩く怪しい人たちと出会ったり..

今思うと危険がいっぱい
若いということは怖いことです

　　☆＊＊＊＊＊☆



日本海は夕陽が
とてもきれいで

また 夜には波の音を聞きながら
星を見て寝ていました

いっぱい
蚊に刺されながら...

そんな時代かありました。<四葉のクローバー>

小学校のとき クラスの担任だったＤ先生は
まだ教師になったばかりで

今のように交通の便もよくない時代
隣村の同級生Ｓの家に下宿していました

　☆＊＊＊＊＊☆

僕らはＤ先生と一緒に下校したり、
とても人気のある先生でした

Ｓの家は母と娘の二人暮らしで
そこへ若いＤ先生がやってきたから

一年くらいたった頃、
Ｄ先生とＳの母親は男と女の関係になり

しだいにＳはグレていきました
Ｄ先生は何とかしようと反抗的なＳを

厳しく叱ったり、叩いたりしましたが
ますます関係は悪くなるばかり...

　　

　☆＊＊＊＊＊☆

そして小学校三年生が終わると
Ｄ先生はほかの学校へ移動になり

母親も一緒にいくので
Ｓも転向していきました

それ以来、あっていないけど
君はどんな大人になったのかな...?

男と女の問題は
色々あって、仕方ないことかも知れないけど

子供を巻き込むのはかわいそう
校舎の裏で ひとり 君が、

見つけていた四葉のクローバー
幸せは見つかりましたか....