「悪だくみ 「加計学園」の悲願を叶えた総理の欺瞞」森功 2017文藝春秋
あまりに見え見えで~
ああ、やっぱり住む世界が違うということだなぁ。どこまで国民をバカにしたそうりだろう。自分たちは権力を持っているし財産もある、育ちと教育が違うのだよという選民思想につながりそうな、だが、明らかにそういう態度と現状。
ああ、親の背中を見間違えたであろうこうたろうは、あべちゃんという悪友を得たのがその原因だろう。友達は選ばないといけないね。お金お金教育ビジネス、贅沢贅沢、若い女~
『男たちの悪だくみ』とは、昭恵夫人も本質は捉えているのね。でも、それを悪いこととは思っていない。子供のいたずら程度に見ている器の大きな母親的立場に自分を置いて酔っているのね。たぶん。
下村~あべ~かけ~3夫婦~いやいやいあ・・・
学校建設の設計管理も・・・割高だって・・・これはもうアウトとしか。
〆の文章
”かけ学園問題の本質は、忖度政治ではない。教育の自由化や特区という新たな行政システムを利用した権力の私物化、安倍をとりまく人間たちの政治とカネにまつわる疑惑である。”
まさにね、おそらくはね、加計学園問題などは「氷山の一角」に過ぎないのではないかと。どれだけの行政にあべちゃんとおともだちの悪だくみがおよんでいることだろうか。
「安倍官邸vsNHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由」相澤冬樹 2018文藝春秋
NHKへの見えない圧力と権力(人事)構造。
見え見えの官僚忖度による森友問題。
忖度に次ぐ忖度、NHKまで忖度。
忖度を良しとする安倍政権、内閣、官邸、自民党と。
はっきりとそんなことは書いていないが、そういうことでしょ。
まあね、結局ね、国民はみんなもうわかっているわけだが、記者として裏取りしないといけないわけで、これからもがんばってください。
タイトルは『vs』よりも『+』の方があっているかも。
「ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来 上・下」ユヴァル・ノア・ハラリ2016 2018河出書房新社
読むのが面倒くさいけど、どういう本かだけを知りたい人は下巻の『訳者あとがき』だけ読んでおけばいいと思うよ。重要部分は切り出してあるので、まだ読んでいない人間に対して知ったかぶりをするには十分です。
「不死」ではなく「非死(アモータル)」って超人種マルチサイボーグってことですな。で、これはこの著者の前作「サピエンス全史」でも扱っているようですね。
そんな超人になれるのはエリートだけ。なのに、多くの我々は根拠もなくそちらに行ける気になりそう。「だって、今はまだ本気を出していないだけ」じゃねーよ!!!
人間(全てのモノ)はアルゴリズムだとすればという前提で、人類は用済みになると。過去の歴史からすれば、そのような展開に説得力がある。自分の立場を忘れて憧れる。
人間の右脳と左脳の別人格的な反応の話は何とも気味が悪いが、さもあらん。自分でも気づかないうちに嘘を吐いていたりしそうだ。
とりあえず、ほとんどの人間を催眠状態にして操る技術というのは開発されそうで、それはそれで素敵です。平和になるなぁ。
人間は仕事もせずに一日中ゲームをして過ごす生き物になるのだろうか。それが許される社会は残るのか。
まあ、そんなわけで「人間はただのアルゴリズムか」ということを中心に、データ至上主義での見落としがないかと警鐘を鳴らす本でした。
「前世は兎」吉村萬壱 2018集英社
- 「前世は兎」 『すばる』2015年11月号
- 「夢をクウバク」 『すばる』2016年04月号
- 「宗教」 『すばる』2016年07月号
- 「沼」 『すばる』2017年01月号
- 「梅核」 『すばる』2017年08月号
- 「真空土練機」 『すばる』2018年03月号
- 「ランナー」 『徳島文學』2018年創刊号
既視感既読感がすごい。え、これってどこで読んだんだろう。でもやっぱりすごいよ。
作品の世界に入ろうとそこにいる人たちを理解しようとした瞬間、リアルがひっくり返る!この、作品世界の、彼らの考え方、行動、価値観こそが、『本当の』『最高の』『リアル』なのではなかったかと。(なんていうことを言うのは変態でしょうか)
まあ、基本はどれも「クチュクチュバーン」で、それをわかりやすく砕いてくれた話でしょう。
・・・お宝だな。
「図説17都県 放射能測定マップ+読み解き集」みんなのデータサイト 2018みんなのデータサイト出版
本来、国がやるべき仕事 頭が下がります。
原子力緊急事態宣言発令中であることを、何度でも思い起こさなければならない。
我々はそんな国に生きているのだと。
「とりあたま炎上 忖度無用のチキンレース編」西原理恵子・佐藤優 2018新潮社
『週刊新潮』2016年10月27日号~2018年5月24日号
西原さんの方で何度も出てくる「飲酒運転している人はアル中、借金して博打している人は依存症」は非常に重要だと思います。だから西原さんも何度でも繰り返して主張するのでしょう。ちゃんと治療しましょう。
北朝鮮と韓国がうまくいくとですね、韓国が核を持つことになるのでしょうか。そうなると日本も核武装する方向に動くんでしょうね。困ったものだ。
そしてすでに鮮度が落ちながらも浸透した「忖度」では、「官僚は人民のためには忖度しません。己の出世と保身のためなら何でもします」はしっかり覚えておいた方が良いですね。それを怒るんじゃなくて利用しましょう。
ああ、ロシアゲートはそのままアメリカにブーメランな話なわけだ。「お前が言うな!」っていうことだね。
2018年の区切りページ(中表紙)で「連載では人気らしいのに単行本はさっぱり」みたいなことを言いますが、どうしても話が中途半端に古く感じるものが多いんですよ。まだ「懐かしい」まで行っていないものも。なので、それぞれの年の区切りで1冊の本にして、年末発行にすればいいんですよ。価格も1000円とわかりやすくすればいい。これまでの本も全部1年分で再出版すれば、コレクターが間違いなく揃えますよ。
「ヒナギクのお茶会の場合」多和田葉子 2000新潮社
- 枕木 『新潮』1999年01月号
- 電車の中~トイレの穴から見える枕木~
- 雲を拾う女 『新潮』1995年10月号
- 哺乳ビンになった女を拾った女が拾い集めている落ちているパン~引き出しの中に集められたそれらはまるで雲~
- ヒナギクのお茶の場合 『新潮』1996年11月号
- 舞台の準備~倒れて寝ているだけだよ~
- あやめびと/むかしびと/わたりびと/ほかひびと 『朝日新聞』1999年09月04日~25日
- 「あやまびと」は「雲をつかむ話」の冒頭 「ほかひ」ってなんだ?
- 所有者のパスワード 『新潮』2000年01月号
- これまたなにがなんだか。
多和田葉子の作品って、登場人物が変。でもそのつもりで読めば童話のような。ちょっとだけ憧れる(現実逃避)ような。
手元(本棚)にそろえておいて、気分が向いた時にいつでも読めるようにしておきたいような。
やっぱり吉村萬壱的と並ぶ位置で。
「犬婿入り」多和田葉子 1993講談社
第108回芥川賞受賞
- ペルソナ 『群像』1992年06月号
- 外国に住む日本人の~イーステイジア人、上下意識への違和感~
- 犬婿入り 『群像』1992年12月号
- 少し変わった39歳の女のところに、犬のようなバイセクシャル男~犬に噛まれて変身~男と去る。
- 電報は~
へんなの~また何年かしてから読むと発見があるのだろうか。わかるのだろうか。
「雲をつかむ話」多和田葉子 2012講談社
『群像』2011年01月号~2012年01月号
どれだけ夢の話?~出会っていた犯罪者たち~まあ、普通の人たち~
何を言いたいのか、雲をつかむような作品かと思いきや、雲をつかんじゃいけない話か?
「極夜行」角幡唯介(かくはたゆうすけ) 2018文藝春秋
YAHOO!japanニュース本屋大賞2018第1回
壮大な犬の散歩
遭難な犬の散歩
そして誕生(出産)の再体験~光あれ!~
糞糞ふん♪人の糞~
マイナス30度の世界でも寒さには慣れるらしいですよ。
ってことは、我々の普段感じるような寒さなど全裸で生活できるレベルですよ。ははは。
”極夜の世界に行けば、真の闇を経験し、本当の太陽を見られるのではないか”
”極夜とは〈人間の頭をおかしくする夜〉”~異常なまでに感傷的に~闇の正体は~
文章が面白いですね。読者を楽しませるのが上手いです。これからもがんばれ~
「卒母のススメ」西原理恵子 2017朝日新聞出版
『毎日新聞』2017年07月03日~09月25日+書き下ろし
卒母をめぐる多くの人の投稿。
いろいろな環境の家族の形が見えてくる。
この本は今のこの国と時代を映す一つの鏡だ。
※12月18日(火)の「マツコの知らない世界」で風吹ジュンが出ていたわけですが、この人も50歳くらいで『自分の人生を見直した』ということでしたから、これもたぶん卒母なのでしょうね。
「ロンリネス」桐野夏生 2018光文社
『VERY』2015年01月号~2018年01月号
冒頭は何となく既読感があったが、違ったわ。
で、なんかねロンリネスというよりも論理レスではないか、いや女の論理は倫理レス?って思っていたら、やっぱりその行動の元はロンリネスか。
どこで破綻するかと楽しみにしていたが、それは先の話しであり作品の中では描かれない。くそー。
なんか苦しんでいるはずなのに、「恋愛」的にはハッピーエンドじゃないか!W不倫!