「群衆の悪魔 デュパン第4の事件」笠井潔 1996講談社
1992~1994『臨時増刊小説現代』大幅加筆訂正
読んでも読んでも進まぬページ
苛立ちもあるが、
この知的雰囲気の長く続きそうなことに喜びも感じる。
アニメ『ペンギンズ』を見てからこの作品を読むと、
デュパンが隊長(ペンギン)に見えてしまうから不思議で間抜け。
19世紀のおフランス
革命!革命!大騒乱!
殺人事件とその動機は『そうなのか』と思うが、
色弱と二階から目薬(毒薬)はどうだろう。
なにやら聞いたことのあるような名前がいっぱい出てくる。
それなりに楽しんだが、
ミステリー部分はいつも通り白ける。
(だからミステリーは嫌い)
最後にシャルルの名前(B)をさりげなく明かすのは、気持ちよし。
政治と民衆ってやつの関係は、
どの時代どの国でも基本的な部分で変わらないのね。
日本でもそろそろデモが起きると面白いのにな。
(虐殺はないだろうけど)