今回は果樹とは間接的なネタ「害虫と天敵昆虫」に関わる話題です。
虫が嫌いな方はお読みにならない方が良いかもしれません。
2006年10月中旬の某日。
私はシークヮーサーの拠点産地である大宜味村にいました。
10月のシークヮーサーと云えばまだ果皮色は緑色ですが、果実は太り、シークヮーサー特有の香りと酸味、果汁が豊かです。
この時期のシークヮーサーは、スダチの様に料理に搾りかけて使う「酢の物用果実」やジュース等の原料になる「加工用果実」として収穫されます(写真1)。
写真1:青切りシークヮーサー
果実がたわわに実る樹には秋に芽吹いた新芽も見受けられます。
そして新芽の中には、葉が展開する前に丸まった状態のものが見られます。
犯人はアブラムシ(種未同定)でした(写真2)。
写真2:シークヮーサーに寄生していたアブラムシ
シークヮーサーは8月末頃から11月末頃まで「酢の物用果実」「加工用果実」を収穫し続けるため、収穫期間を控えた時期から収穫期間中までは農薬を使用しないのが慣例となっています。
そのため、夏や秋に芽吹いた新芽はアブラムシの格好の餌食となってしまいます。
しかし、アブラムシの集団(コロニー)に迫り来る影がありました。
テントウムシの幼虫です。
テントウムシの幼虫は、アブラムシの群れの中に入るや否やもの凄い勢いでアブラムシを食べ始めました(写真3)。
写真3:アブラムシを捕食するテントウムシの幼虫
アブラムシも逃げれば良いのに抵抗もせずに食べられるだけです。
そこにアブラムシの用心棒のアリ(未同定)が登場!
アリはアブラムシが出す甘い排泄物を好むため、アブラムシをを天敵等から庇護することが知られています。
必死にテントウムシの幼虫を追い払おうとするアリ。
アリの攻撃はうざったいけれどもアブラムシを食べ続けようとするテントウムシの幼虫。
隣のアブラムシが食べられているのに、我関せずのアブラムシ。
シークヮーサーの葉上は、さながら「昆虫大決戦」です。
直接的な果樹の話題ではありませんでしたが、果樹園でおこった生き物ドラマを目にしたのでレポートしました。
最後に、私が昆虫に詳しくないため登場する昆虫が未同定ばかりでは申し訳なく思い、テントウムシの幼虫は連れ帰り、飼育して羽化させ同定しました。
ダンダラテントウになりました(写真4)。
写真4:ダンダラテントウの成虫
○参考文献
・「昆虫の図鑑 採集と標本の作り方」.2005.福田晴夫・山下秋厚・福田輝彦・江平憲治・二町一成・大坪修一・中峯浩司・塚田拓.南方新社.
虫が嫌いな方はお読みにならない方が良いかもしれません。
2006年10月中旬の某日。
私はシークヮーサーの拠点産地である大宜味村にいました。
10月のシークヮーサーと云えばまだ果皮色は緑色ですが、果実は太り、シークヮーサー特有の香りと酸味、果汁が豊かです。
この時期のシークヮーサーは、スダチの様に料理に搾りかけて使う「酢の物用果実」やジュース等の原料になる「加工用果実」として収穫されます(写真1)。
写真1:青切りシークヮーサー
果実がたわわに実る樹には秋に芽吹いた新芽も見受けられます。
そして新芽の中には、葉が展開する前に丸まった状態のものが見られます。
犯人はアブラムシ(種未同定)でした(写真2)。
写真2:シークヮーサーに寄生していたアブラムシ
シークヮーサーは8月末頃から11月末頃まで「酢の物用果実」「加工用果実」を収穫し続けるため、収穫期間を控えた時期から収穫期間中までは農薬を使用しないのが慣例となっています。
そのため、夏や秋に芽吹いた新芽はアブラムシの格好の餌食となってしまいます。
しかし、アブラムシの集団(コロニー)に迫り来る影がありました。
テントウムシの幼虫です。
テントウムシの幼虫は、アブラムシの群れの中に入るや否やもの凄い勢いでアブラムシを食べ始めました(写真3)。
写真3:アブラムシを捕食するテントウムシの幼虫
アブラムシも逃げれば良いのに抵抗もせずに食べられるだけです。
そこにアブラムシの用心棒のアリ(未同定)が登場!
アリはアブラムシが出す甘い排泄物を好むため、アブラムシをを天敵等から庇護することが知られています。
必死にテントウムシの幼虫を追い払おうとするアリ。
アリの攻撃はうざったいけれどもアブラムシを食べ続けようとするテントウムシの幼虫。
隣のアブラムシが食べられているのに、我関せずのアブラムシ。
シークヮーサーの葉上は、さながら「昆虫大決戦」です。
直接的な果樹の話題ではありませんでしたが、果樹園でおこった生き物ドラマを目にしたのでレポートしました。
最後に、私が昆虫に詳しくないため登場する昆虫が未同定ばかりでは申し訳なく思い、テントウムシの幼虫は連れ帰り、飼育して羽化させ同定しました。
ダンダラテントウになりました(写真4)。
写真4:ダンダラテントウの成虫
○参考文献
・「昆虫の図鑑 採集と標本の作り方」.2005.福田晴夫・山下秋厚・福田輝彦・江平憲治・二町一成・大坪修一・中峯浩司・塚田拓.南方新社.