マカダミアと言えばハワイ土産の「マカダミアナッツチョコ」を連想される方が多いと思われますが、マカダミアの原産地はハワイではなくオーストラリアの亜熱帯多雨林地域とされています。
マカダミアが経済栽培される様になったのは、1900年代ハワイに導入されてからです。
現在ではハワイやオーストラリアをはじめ熱帯、亜熱帯地域で広く栽培されています。
実は、沖縄県でもマカダミアは結実します。
経済栽培にこそなっていませんが、植物園や観光農園は当然のことながら、畑の隅や庭木等で開花、結実している風景を見かけます(写真1、2)。
写真1、2:マカダミアの花と果実
しかし、面白いことに結実した樹をお持ちの方に「結実したマカダミアを食べましたか?」と聞くと大抵「食べたことがない」と答えられます。
どうして、せっかく結実したマカダミアを食べないのでしょうか?
食べない理由を聞くと「マカダミアだということを知らなかった(忘れていた)」「食べ方がわからない」といった回答が得られました。
かなり勿体ない話なのですが、マカダミアに関しては仕方がない気もします。
と言うのは、マカダミアは収穫適期になると果実が落果するのですが、写真2の様な緑色の状態で果実が地面に落ちます。
大抵の方は「緑のまま落ちたから食べられない」と諦めてしまうのですが、これが大間違いです。
マカダミアは、緑の状態で落ちてもかまいません。
とにかく落果したら拾って、直ちに緑色の外果皮を剥きます(写真3~5)。
写真3~5:外果皮を剥くと硬い内果皮に包まれたナッツが現れます
出てきた内果皮を剥けば、中に仁(殻果:ナッツ)が入っています。
このことを知っていれば「知らないから食べられない」ということはなくなります。
ところが、新たな問題が生じます。
マカダミアは、内果皮がとにかく硬いです。
ペンチで挟んで砕こうとしても割れません。
ペンチで固定して金槌で叩いても内果皮が割れるより、果実が弾丸の様に飛んでいく割合が高いです(とても危険です!)。
万力で挟めば割れないこともないのですが、ナッツを1つ食べるのに労力がかかり過ぎます。
熟した果実を目の前にして「物理的に食べられない」という稀有な状態にされるのがマカダミアです。
私にとっても「内果皮が硬くて食べられない」状態が長く続きました。
しかし、救世主が現れました。
新婚旅行でオーストラリアに行くという同僚です。
私は即座に「マカダミアナッツ割りを買ってきて!」と不躾なお願いをしました。
そして、同僚が買ってきてくれた「マカダミアナッツ割り」が写真6です。
写真6:マカダミアナッツ割り(約1,100円)
シンプルな形状ですので特に説明は不要かと思われますが、使い方は果実台に果実を置き(ヘソを上に向けて置くのがポイント)、コアラを模られたハンドルを回してネジを締め、先端が尖った金属で果実に圧力をかけて内果皮を砕きます(写真7~12)。
写真7、8:果実のヘソを上に向け設置する
写真9、10:グリップをしっかり握り、ハンドルを回して内果皮を割る
写真11、12:中から仁が現れました
仁は、生食も可能ですが、軽く煎って塩を振るとなお美味しく食べられます。
最後に、果実のヘソを上に向けずに設置すると果実は上手く割れませんでした(写真13、14)。果実に圧力をかける方向は重要です。
写真13、14:ヘソを手前に向けると果実側面に窪みができるだけでした
○参考資料
・「熱帯果樹とその利用」.1997.大東宏.農林統計協会.
マカダミアが経済栽培される様になったのは、1900年代ハワイに導入されてからです。
現在ではハワイやオーストラリアをはじめ熱帯、亜熱帯地域で広く栽培されています。
実は、沖縄県でもマカダミアは結実します。
経済栽培にこそなっていませんが、植物園や観光農園は当然のことながら、畑の隅や庭木等で開花、結実している風景を見かけます(写真1、2)。
写真1、2:マカダミアの花と果実
しかし、面白いことに結実した樹をお持ちの方に「結実したマカダミアを食べましたか?」と聞くと大抵「食べたことがない」と答えられます。
どうして、せっかく結実したマカダミアを食べないのでしょうか?
食べない理由を聞くと「マカダミアだということを知らなかった(忘れていた)」「食べ方がわからない」といった回答が得られました。
かなり勿体ない話なのですが、マカダミアに関しては仕方がない気もします。
と言うのは、マカダミアは収穫適期になると果実が落果するのですが、写真2の様な緑色の状態で果実が地面に落ちます。
大抵の方は「緑のまま落ちたから食べられない」と諦めてしまうのですが、これが大間違いです。
マカダミアは、緑の状態で落ちてもかまいません。
とにかく落果したら拾って、直ちに緑色の外果皮を剥きます(写真3~5)。
写真3~5:外果皮を剥くと硬い内果皮に包まれたナッツが現れます
出てきた内果皮を剥けば、中に仁(殻果:ナッツ)が入っています。
このことを知っていれば「知らないから食べられない」ということはなくなります。
ところが、新たな問題が生じます。
マカダミアは、内果皮がとにかく硬いです。
ペンチで挟んで砕こうとしても割れません。
ペンチで固定して金槌で叩いても内果皮が割れるより、果実が弾丸の様に飛んでいく割合が高いです(とても危険です!)。
万力で挟めば割れないこともないのですが、ナッツを1つ食べるのに労力がかかり過ぎます。
熟した果実を目の前にして「物理的に食べられない」という稀有な状態にされるのがマカダミアです。
私にとっても「内果皮が硬くて食べられない」状態が長く続きました。
しかし、救世主が現れました。
新婚旅行でオーストラリアに行くという同僚です。
私は即座に「マカダミアナッツ割りを買ってきて!」と不躾なお願いをしました。
そして、同僚が買ってきてくれた「マカダミアナッツ割り」が写真6です。
写真6:マカダミアナッツ割り(約1,100円)
シンプルな形状ですので特に説明は不要かと思われますが、使い方は果実台に果実を置き(ヘソを上に向けて置くのがポイント)、コアラを模られたハンドルを回してネジを締め、先端が尖った金属で果実に圧力をかけて内果皮を砕きます(写真7~12)。
写真7、8:果実のヘソを上に向け設置する
写真9、10:グリップをしっかり握り、ハンドルを回して内果皮を割る
写真11、12:中から仁が現れました
仁は、生食も可能ですが、軽く煎って塩を振るとなお美味しく食べられます。
最後に、果実のヘソを上に向けずに設置すると果実は上手く割れませんでした(写真13、14)。果実に圧力をかける方向は重要です。
写真13、14:ヘソを手前に向けると果実側面に窪みができるだけでした
○参考資料
・「熱帯果樹とその利用」.1997.大東宏.農林統計協会.