先日、沖縄県の秋の味覚である在来柑橘類のカーブチー(Citrus keraji var. kabuchii hort. ex Tanaka)、オートー(C. oto hort. ex Y.tanaka)、タロガヨ(C. tarogago Hort. ex Y, Tanaka)及びウンジュ(分類的にはタロガヨと同じと考えられている)を食べる機会に恵まれました。
と云っても、これらは外観では同定しづらく、沖縄県民でも「どうやって見分ければ良いの?」と思う方が多いと思います(写真2)。
写真2.オートー、カーブチー、タロガヨ及びウンジュ(タロガヨ)の果実。
そこで、今回は“ねこがため流:カーブチー、オートー及びタロガヨの見分け方”を記します。
まず、カーブチー、オートー及びタロガヨの中で他2種より分類的に離れていると考えられているタロガヨを見分けます。
そのために、“種子”に注目です(写真3~6)。
写真3.カーブチーの種子。
写真4.オートーの種子。
写真5.タロガヨの種子。
写真6.ウンジュ(タロガヨ)の種子。
お判かりいただけたでしょうか?
種子で注目すべきはクチバシ状の突起です。
クチバシ状突起はカーブチーやオートーでは発達して長いですが、タロガヨやウンジュ(タロガヨ)では短いです。
種子を見るだけで「これはカーブチーやオートーではない(だからタロガヨ)」と区別ができます。
残ったカーブチーとオートーの見分け方に用いるのは“果皮の厚さ”です。
この3種類の果皮の厚さは、カーブチー:厚い、オートー:薄い、タロガヨ&ウンジュ:中間です(写真7、8)。
写真7.オートー、カーブチー、タロガヨ及びウンジュの果皮の厚さ。
写真8. 果皮はオートーが薄く、カーブチーが厚い。
まとめると、カーブチー、オートー及びタロガヨの見分け方は図1の様になります。
図1.カーブチー、オートー及びタロガヨの見分け方。
これで、カーブチー、オートー及びタロガヨの区別が付くようになりましたね。
もし、これら沖縄県在来柑橘類を食べる機会がありましたら、この見分け方が役に立つか試してみてください。
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