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居酒屋日本一が決まったという。熊本の居酒屋らしい。
ちょっとHPにいってみたが、興味をそそられた。
太田和彦氏によれば、日本三大居酒屋は、東京の岸田屋、大阪の明治屋、南紀の長久酒場だった。東京の岸田屋は、僕の大好きな店だし、南紀の長久酒場も、一度だけ行ったことがあるが、魚介類の質の高さに脱帽した。大阪の明治屋っていうのにいつか行ってみたいなあ、なんて思っていた。
でも、これももう旧御三家になって、時代が移り変わって、新御三家なんて呼ばれる居酒屋も出てくるかもしれない。東京の居酒屋も、昔ほど新規探訪していない。
最近覚えた店のなかで一番は、幡ヶ谷の「塩」だ。あまり人に教えたくないんだけど、長いカウンター席と奥にちょっとだけテーブル席のある、本当にこじんまりとした店。マスターがいい。彼は、僕と生年月日が1日違いだ。松田優作似のいい男で、あまり商売っ気のないところがいい。世界を放浪して周り、市場の仕事をしていたらしい。その関係で、ネタのいい食材が揃っている。備長炭の七輪の焼き物が一押しだ。酒もいい。こだわりの焼酎、ワイン、日本酒などが置いてある。これがつまみによく合う。値段も良心的。幡ヶ谷に居たころは妻とよく行ったが、引越してからぜんぜん行ってない。気の置けない友人と静かに飲むのがいい。和風のつくりの店内にはジャズが流れている。