Festina Lente

ゆっくり急いでまいります

自由についての私見(3)

2005年02月17日 | Blog徒然草
自由主義に対する挑戦者として、ナショナリズムとともに考えられるのは、エコロジーです。京都議定書が発効したものの、アメリカが批准書を出さないなど前途多難です。

エコロジーとは、言うまでもなく、地球環境保護のために、人類の自由な活動を制約するものです。僕は以前、人間の尊厳は自己決定と自己統治にあると言いました。その人類が、自由な活動をした結果、自分たちの存在の基盤をあやうくさせてしまう事態に陥ってしまった。自由の国アメリカが、二酸化炭素の排出量の規制を義務付けた京都議定書の批准を、やっぱやーめた、と開き直っているのですから、これじゃ、自由主義はエコロジーに負けてしまう、と思います。
究極的には、人は呼吸してはならない、なんてことにもなりかねません。アイロボットという映画、また、アップルシードというアニメーション映画なども、人間は、環境保護と相容れない存在であるという同様のテーマを扱っています。
地球という閉じた世界の中で、自由な人間の活動には限界があると思います。
だからといって、「成長の限界」を著したローマクラブの言うような、経済的なゼロ成長を地球規模で達成せよ、というのも無理です。また、ヤコブ・ニールセン博士がおっしゃったように、人間は簡素な生活様式を身につけなければならない、シンプルイズベストである、なんてことも、もう無理だと思います。

では、やはり、人間が地球環境と調和していくことは無理なのでしょうか。

実は僕は、20年位前からずっと夢想していることがあるんです。
それはすなわち、アメリカ、プリンストン大学のジェラルド・オニール博士の著書のひとつにある「スペースコロニー計画」のことです。博士が指摘しているのは、月と地球の重力のバランスが取れた、ラグランジュポイントという広大な場所に、巨大な宇宙ステーションを建設して、人間の活動を宇宙空間に拡大していこうという計画です。これはガンダムなんかのSFではなくて、まじめに考えられた(あるいはいまも、いる)計画です。全世界の国々がGNPの1パーセントを出しあえば財政的には問題がなく、現在の技術的には十分建設可能であるのに、そのコンセンサスがないために実現できずにいる、と博士は嘆いておられました。僕が考えていたのは、宇宙に移民するというのは現段階では無理だから、地球環境問題の根本的解決にはならないけれども、地球上でせめて生産活動だけでも止め、宇宙で農産物も含めて生産すれば温室効果ガスを減少させることができるという夢想です。それにはきっと強いリーダーシップが必要だから、世界政府ができなければだめだ!なんて夢想していたんです。
それで、そんな夢想を抱いて大学に入って国際政治学なんかを勉強したら、「世界政府は、理論的に言っても、成立は不可能」と偉い学者がいってるじゃないですか!!!それでも納得いかないので、いまだに夢想し続けています。だって、自由主義が生き残るためには人類は宇宙に出るしかないんじゃないかな、と思うからです。もしかしたら、それが、テイヤールドシャルダンのいうオメガ点につながることかもしれません。
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ロッソディモンタルチーノ 1998

2005年02月16日 | おいしいワイン・・・イタリア
ロッソディモンタルチーノ
ヴィッラバンフィ
1998

ブルネッロディモンタルチーノというトスカーナのおいしいフルボディのワインがあるんだけど、これはそれのライト版です。
おいしい蔵元をいくつか知ってますが、これはヴィッラバンフィといって、鎧の騎士の絵で有名です。

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今日も1本

2005年02月15日 | Blog徒然草
シャトーロックドジャンリス
2002

おいしい赤ワインを買った。
ボルドーの若飲みワイン。
コクは若飲みだからあんまりないけど、さわやかな甘みと程よい渋み。
決して甘口ではないけどベリーの香りとともに甘みを感じるよいお味。

シャトー・ロック・ド・ジャンリス 2002
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自由についての私見(2)番外編

2005年02月15日 | Blog徒然草
北朝鮮やばいことになってますね。

日本や韓国の対応を見ているとなんとなく第2次大戦前のイギリスのチェンバレン内閣のやってた宥和政策を想起させます。結果ナチスのポーランド侵攻をゆるし、ロンドンはV1、V2ロケットで火の海になった。
北朝鮮ぜったい核持ってますよね。このままだと、日本は火の海になっちゃうかも・・・。
当たると有名な占い師たちが、去年の暮れに、「今年は戦争になるかも・・・」といっているのを雑誌で見ました。本当に怖いです。

そこで、この間の続きですが、自由主義は、今がもっとも大きな試練のときかもしれない。
北朝鮮は、「金正日体制に敵対的なアメリカの政策」から自衛のために核を保有したのだといいました。。一見全く理にかなっていない主張のようにも思えます。しかし、専制国家といえども、主権を承認されている以上、圧政を終わらせるためという目的で武力行使をすれば、それは大義を失う。先のイラク戦争は、国連安保理の決議を曲解してアメリカが大量破壊兵器の排除を目的に始めた戦争でした。後に大量破壊兵器はなかったことが明らかになり、戦争開始の目的自体が事後的になくなったものでした。それでもフセイン政権の圧政から解放されたのだから、正しかったとアメリカはいっています。今回の北朝鮮の核保有宣言には、イラク戦争における大義と結果的によかったとされる成果の両方が含まれている。アメリカは自由主義を圧政に対し拡大すると一般教書演説で宣言した。圧政から北朝鮮国民を解放し、大量破壊兵器を排除するためにアメリカは、今後何をするのでしょうか?
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今日の1本?

2005年02月15日 | Blog徒然草
ドメーヌ・コアーペ
ジュランソン
ノブレスデュタン
1998

お正月以来、晩酌が習慣化しつつあるのですが、とりあえず、今飲んでるのをアップしようと思います。

ジュランソンというワインをご存知でしょうか。
フランスのポー市の誇る、知る人ぞ知る有名な高級貴腐ワインです。
アンリ4世が戴冠するときに、聖水の代わりにこのワインを使ったことでも有名。


ドメーヌ・コアペ・ノブレス・デュ・タン・ジュラソン・モワルー 1998

僕が知ったのは、親父が昔ポーに行って飲んで、「うまかった」という話をきいたからです。
それ以来探していたのです。昔、日本橋の三越でバイトしてたときも、お酒売り場の人にきいたりしたけど、誰も知らなかった。でもさすが、大学のフランス人の教授は、知っていた(あたりまえか)。
で、最近思い出してネット検索したところ、簡単に見つかってしまいました。
このワイン、最高級品は、シャトーラトゥールとかと同じ位するのですが、
写真のこれは、5000円くらい。

お味はねえ、超甘口なんだけど、一本スーッと筋の通った渋みがあって面白い味です。


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