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1982年の卒業旅行 1.大阪国際空港〜ロンドン

2020年05月13日 | 旅・外国
1982.2.20  3:00前、車で自宅を出る。大学の友人生田(サントリー内定)をピックアップして、大阪国際空港へ。僕らがいちばん乗り。2階から見ていると、同じく同級生の小野(住友化学内定)到着。最後に植出(パナソニック内定)が到着。この四人で今日から「大学生協主催ヨーロッパ歴史の旅」に参加するのである。訪れる国は、イギリス・エジプト・ギリシャ・イタリア・オーストリア・西ドイツ(当時)・スイス・オランダ・ベルギー・フランスの10カ国。

元々、就職浪人した僕。海外旅行に行く予定は無かった。大学の同級生四人で申し込んでいたのだが、その内一人が旅行期間中に内定をもらった会社の行事が入って行けなくなり、部屋がツインという事で僕にお呼びがかかったのである。

就職して返す事になったツアー料金は、全宿泊費・全交通費(航空機・都市から都市へのバス・ベネチアからウィーンへの寝台特急)・全朝食費・簡単な半日市内観光が付いて、27日間で36万5000円。1ドル=243円の時代であるから、安いと言えるのではなかろうか?

出発前には、母方の祖父母から「激昂の電報」があった。海外旅行はそんな「高嶺の花」の時代だったのである。

この旅では「東京銀行のトラベラーズチェック」を持って行った。淀屋橋の「東京銀行大阪支店」まで行って両替した。海外ではまだ「東京銀行」が強い時代。TCもそこそこ使えたのである。

 

重いスーツケースを引き摺って、レストランに入る。僕はカレーライスを注文した。これが最後の日本食か!?

生田、レストランの窓からクラブの友達が来ているのを見つけ、会いに行く。この時もらったウィスキーが「魔のウィスキー」になる事も知らずに。

 

5:00 英国航空のカウンターに行く。京都産業大学の男性(後にサノと分かる)と女性が一人(のちにアネゴと分かる)並んでいた。

両親、妹、大叔父、大学の親友が見送りに来ている。

英国航空のお姉さん、きれい。飛行機は一時間遅れている模様。

6:20 通関へ。ここで見送りの人たちとはお別れ。生きて日本へ帰れるかな?

税関はたくさんの人々が並んでいる。パスポートと搭乗券を提示。通関後、タバコCabin100’sを1カートン買う。1100円。生涯初めての「duty free shop」での買い物。搭乗ゲートの前まで移動。伊丹空港の国際線フロアーがこんなに広かったなんて知らなかった。同志社女子のツアーがいる。かわいい子多し。わがツアーはどうかな? トイレに行き、キャッシュベルトにパスポートを入れる。植出も一緒。

 

散々待たされて、英国航空006便は20:15大阪国際空港を離陸。成田・アンカレッジを経由してロンドン・ヒースロー空港へ向かう。定刻より遅れる事、1時間。外は真っ暗だ。

 

僕のイスはリクライニングが壊れていて、日本人スチュワーデスに言ったら、「ロンドンまで直りません」と素っ気ない返事。何を考えているのか!その後、他のスチュワーデスに「イスを元の位置にしろ」と言われ続ける。

初めての海外、久しぶりの飛行機。大阪を離陸する時、本当に飛ぶんだろうかと気分が悪くなった。

成田までにパインジュースが出る。成田からどんな奴が乗って来るんやろか?

21:45 成田着。ガラガラだった英国航空006便も満員になる。

なぜか我がツアーの女子は同志社女子に比べて質が落ちる!?気のせいか?

 

ジュースを飲めばただなのに、スコッチのハイボール(2ドル)を飲む。機内はドルも円も使えるので、どちらで買えばいいか、悩ましい。スリッパ、アイマスク無料で配られる。イヤホン(700円/3ドル)借りる。機内は暑い。京産の奴が近くにいる。0:15 最初の食事が出る。肉・寿司・サラダ・パン・パイ・コーヒー。量はこんなものか・・・。添乗員、近畿日本ツーリストの深沢さんは機内食を食べない。彼は35歳位。旅慣れた人には不味くて食べられないのか?

 

5:00(日本時間) 10:00(アンカレッジ時間)アンカレッジ国際空港到着。1982年当時、ヨーロッパ線のほとんどはアンカレッジを経由していた。アメリカ合衆国上陸。


いろいろ見たが品少なく、値段高い。酒くらいか、安いのは・・・。

ビール飲む。小野1ドル、僕1.25ドル出す。初めて手にするアメリカの25セントコイン3枚。

 

6:20再び飛行機へ乗り込む。3回目の食事があった後、9:20から映画「クリスタル殺人事件」を見る。最初10チャンネルで聞いていたら、画面と音声がずれていたので、イギリス人のスチュワーデスに文句を言ったら、9チャンネルにしてくれた。声が小さい。映画の最初の部分が分からないので、登場人物の名前がなかなか憶えられない。映画は飛行機の壁にある絵が回ってスクリーンになり、客席の上の映写機から映す小さなもの。字幕映り悪く、山場少なく、面白くなし。どうしたガイ・ハミルトン監督。出演がロック・ハドソンとエリザベス・テーラーじゃねえ・・・。生田・小野・植出はアイマスクをして眠っているのに、なんで僕だけ眠い目を擦りながら、こんな面白くねえ映画を見なきゃならないんだよー!

上映後も電気は点かず、飛行機は一路ロンドンへ。

外ずっと暗し。13:40、朝食出る。肉、ハム。海老入りサラダ、パン、牛乳。



食後、前の席のサノ(ツムラ内定)らとトランプ。

 

現地時間6:10、ロンドン・ヒースロー国際空港到着。薄暗し。空港は広く近代的だ。僕はすぐ通関できたが、生田はえらい時間を食った。エスキモーと間違われたのではないか!?

英国航空のポーターのストライキの為、自分たちで荷物をカイロ行きの英国航空カウンターへ持って行く。

8:25、カイロ行きの出発時間までかなりあるので、一旦解散。地下鉄ヒースローセントラルからハイドパークコーナーへ。四条軌条方式。車内狭く、かまぼこ型。軋む音しきり。地上に出た地下鉄より見る家々はどれも同じ形に見える。


初めて踏むイギリスの大地。ハイドパークは広く、涼しく、人はいず、日本の公園と雲泥の差。ジョギングする人、馬に乗った警官、芝生に降りた霜の水滴。僕の眠気も吹っ飛んだ。

写真を撮りまくる。植出はゴミ清掃員のおじさんにサインをもらっている。おじさん、恥ずかしそうにしている。

歩いてマーブルアーチへ。植出によれば、この門の下では誰とでも話ができるのだそうだ。

車のエチケット良し。人が道を渡ろうとすると、車は必ず止まってくれる。

僕と植出、歩くの速し。小野・生田、遅れる。

マーブルアーチのそばに「マクドナルド」。まだ食べ物はやっておらず、飲み物だけなので、あきらめ、通りを東へ。やっと「7days a week」の店を見つける。外見は刑事コロンボでもいそうな安っぽい店。初めての外国での食事にいささか緊張。中に入るとイギリス人が静かに食事をしている。席に座っても誰も来ないので、「Excuse Me」と言って店の人のところへ行くと、席に座っていろ、との事。

頼んだ食事は2.25ポンド。目玉焼き、焼いたフランクフルト、トースト、コーヒー。味はまあまあやけど、値段高いんとちゃうか・・・ロンドンはかなりのインフレ?

食事は音をたてないように、そしてチップをいくら置けばいいかアタマを悩ます。

 

食後、ハイドパークの北を回って、アルバート公の像、「ヒッチコック映画」「刑事コロンボ・ロンドンの傘」でも有名なロイヤル・アルバート・ホール」へ。この辺りのアパートは怪物の様に大きい。


ソフトクリームを屋台にて食す。屋台のおじさんがソフトクリームではなく、ホットドッグを作りそうになったので、焦る。25ペンス。ソフトの上にレモンクリーム載っているが不味し。

地下鉄の入口、日曜日の為、閉まっているところ多く、通りゆく人に聞きながら、駅にたどり着く。駅のホームはとことん深い。エスカレーターが木製なのもロンドン地下鉄がSLの時代から動いている世界最古の地下鉄である事を物語っていた。

ホームに僕の大好きなMel Brooks監督の「珍説世界史パート1」ポスターが貼ってあった。嬉しい。

 

12:30、ヒースロー空港。家に絵はがきを出す。

英国航空の時刻表を探すが見つからず。添乗員の深沢さんによれば、鉄道案内所の様なところに置いてあるそうだ。

Duty Free Shoppers 内の待合せ室に再集合。四人ほど遅れた。

飛行機も遅れる。

14:15、ロンドン・ヒースロー空港を離陸。英国航空155便でエジプトはカイロへと向かう。

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