大阪梅田・阪神百貨店の真裏辺りに「まるい飯店」という三階建ての中華料理店があった。
この店の名物は「100円ラーメン」。味噌ラーメンが280円だったから、お客さんを呼ぶ為に「100円ラーメン」というメニューを作ったのだろう。
大学時代、近くにあった名画座「大毎地下」「毎日ホール」で二本立てで映画を観た後、「まるい飯店」に寄って、「100円ラーメン」「餃子」を食べながら、ビールを飲むのが最高の時間だった。
今、観て来た映画の主人公の気分になって。
当時「レンタルビデオショップ」や「映画の配信」等というものは存在せず、映画を観たければ、映画館に行くか、テレビの洋画劇場の吹き替えしか無かった。
その時代に観た映画は、その時の状況を込みで憶えている。
誰と観に行ったか、暑かったか寒かったか、映画館を出た後、飲みに行ったか、何を食べたか。
「ファスト映画」「倍速視聴」で映画を観てしまう人たちが多い昨今。そんなに「情報」が欲しいのか?と僕は正直思う。
本などでも、「本屋さん大賞受賞作」「ドラマ化・映画化」「◯◯さん大絶賛!」などの惹句が付いて売られている。
そこには「自らの選択」を放棄した人々がいる。
僕が思うに、映画も本もテレビ番組も10本位観たり、読んだりして、1つ自分の好きなものに出会う方が素敵なのでは。
南米アルゼンチン、通勤時間帯の地下鉄に乗って思った事がある。アルゼンチンの人々はどの人も「しっかり前を向いて顔が元気」なのである。生きている。
日本の大都市、鉄道に乗っている人の「顔は疲れて」いる。下を向いて黙々とスマホをいじっているか寝ているか、どちらか。
高度成長期、日本は様々な技術の進歩で成長して来た。テレビ、車、家電、ウォークマン、コンピューター。そこに「宗教」は無かった。「物を崇める宗教」以外は。
高度成長期を過ぎて、しばらくして登場したのが、インターネット。その中心にあるのが「スマホ」である。
こんなに「スマホ」に共依存している国は日本以外では少ない。
オンラインゲームをしたり、Ameba TVを見たりする若者が急増している。
人生は「選択の集合体」である。それが「自分の人生の創造」に繋がって行くと思う。
自分の気に入った映画を観る。エンドロールが大切。この映画に出ていた役者は?脚本を書いたのは?演出をした監督は?
気になるキャストやスタッフを別の映画を観て追いかけると新しい歓びが生まれて来る。
本やテレビ番組もまた然りである。
そうやって、自分の人生を築き上げていこう。
それとたまには「感性」を研ぎ澄ます為に、大自然の中にポツンと自分を置いてみる事も大切。
アフリカ、インド、南米アマゾン、日本各地の田舎に行ってみる事をオススメする。
雄大に流れる川、降り注ぐような満天の星。澄み切った空気の味。雨、雪、寒さ、暑さ。
その時は「スマホ」を少しだけでいいから、カバンの中に仕舞ってみては?
大きな地球の上で自分は生かされていると思う。その事がとてもとても大切だ。
時には「情報の全く無い環境」も良いものだ。必ず「心」は元気になるから。
話がかなり脱線してしまったが、皆さんの「心の琴線」に触れる部分があったら嬉しいなぁー