ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

平成最後にあれこれ7

2019-02-22 20:26:00 | 日記
かつて甲斐バンドが、テレビ番組に出演することを止め
ライブを活動の中心に据えられた際に
甲斐さんは「俺たちのことを知りたいと思ったら
コンサートに来て欲しい」とおっしゃって
ふっと「観てみたいな」と思われた方が気軽に足を運べるように
チケット料金をリーズナブルな価格に抑えていらしたそうですが


定額配信が根付いて、CDの売り上げが減少し
グッズ販売なども含め、ライブでの収益がライフラインになった昨今
アーティスト側の意思とは関係なく
転売目的で購入されたチケットが高額で売買されることに対し


2016年に音楽業界が、自治体の条例…駅や会場前などでの転売禁止…だけでなく
ネット上での転売も含めた法整備を求めていたところへ
東京オリンピックのチケット販売開始を前に
IOCから高額転売を防ぐ仕組みの整備を要求され
昨年12月に「チケット不正転売禁止法」が成立


五輪公式チケット販売サイトでは、個人情報を入力するID登録方式を採用し
施行は6月でも、4月からの購入申し込み分についても
実際に手元に届くのは施行後になるなど
公式ではないところから買ったものは使えないルールを設定
都合で行けなくなった場合は、公式サイト内で定価で取引できるそうで
IOCの要求には応えた形になる訳だし


大手チケット販売サイト・イープラスが
大量のアカウントを使い、人になりすまして購入手続きを繰り返すプログラム…
「ボット」と呼ばれる買い占めプログラムをチェックするシステムを導入したところ
販売開始から30分で、購入手続き約50万件の内、9割の約45万件が
買い占めプログラムによるものと見なされ、手続き無効になったなど


販売時に不正転売の芽を摘むことは効果的と思われますけど
ただ「禁止法」の対象チケットには「不正転売禁止の明記」
「入場者の事前登録や座席指定の連動」
「販売時に入場者の名前や連絡先を確認」といった条件があるものの
禁じられるのは「業として」の行為であり
反復・継続して商売目的と見なされた場合みたいで


「顔認証」などの本人確認のための態勢整備を整えられる
利益規模が大きなイベントやライブはともかく
そこまでの経済的、人的余裕がない公演では
入場時に身分証明書の提示などを求められなければ
他人名義のチケットでも入場可能なんじゃないかと…?(苦笑)


国内大手のチケット二次販売サイト「チケットストリート」は
「個人的なチケット売買は完全に合法」との見解を示していて
利用規約に転売目的で入手したチケットの出品不可と明記し
利用登録の際には、身分証明が必要で
1公演あたりの出品枚数や、回数を制限する一方で


個人の売買が、儲ける転売目的かどうかは「本人にしか判らない」と西山社長
価値は需要で変動するため、定価より高く売れたといっても
転売目的とは言えない…という立場だってことらしい


以前にもご紹介しましたが、ヤフー広報室は
「オークションは自由に売買できる市場であり、需要と供給関係で成り立つ
人気高のモノに高値がつくのはチケットに限らない」とし


早稲田大のW教授は「本当に行きたい人に渡らないという時の『本当に』をどう測るのか
心の中を覗く手段はない以上、高い買い値をつけた人が本当に行きたいのだ
…と判断するほか、市場には出来ない」と述べておられ


また、オリンピックの公式サイトと同様に
都合で行けなくなった場合に定価で取引できるサイトは
当日までの日数制限があり、いわゆるドタキャンが難しいことや
売り手も買い手も手数料を支払わなければならないなどの条件が不評みたいだし


「顔パス入場」が採用された宇多田ヒカルさんのライブでは
チケット購入時に、本人はもちろん同行者全員の顔写真を登録し
当日は、動画カメラが自動的に登録画像と照合するそうだけど
誰か1人が急に都合悪くなった場合の救済処置はどうなってるのか?とか


泣く泣くチケットを手放す方が、多少のプラスアルファを期待なさって
出品したくなる気持ちも判らなくはないかなあ…とか
当日にしか座席番号が知らされない発券システムというのも
高額転売防止ありきのような気がするし…とか
まあ、ライブに行かないボクがアレコレ考えてもしょうがないですねぇ(苦笑)


転売防止という意味において
ビルボードやブルーノートのチケットシステムは、かなり有効と思われますが
おかげで毎年毎年、電話にかじりつき
どっと疲れた様子の奥さんを見ると
『本当に行きたい』気持ちが通じて良かったと思わずにはいられません(苦笑)
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平成最後にあれこれ6

2019-02-21 16:55:00 | 日記
甲斐さんの「オススメ映画」には、ドキュメンタリーや
実話に基づいた作品が多いと思うんですが
広辞苑によれば、ドキュメンタリーとは
「虚構を用いずに、実際の記録に基づいて作ったもの
記録文学・記録映画の類。実録」と定義されていて


最近の甲斐さんオススメの映画では「エリック・クラプトン 12小節の人生」や
「マイ・ジェネレーション~ロンドンをぶっとばせ!」がドキュメンタリーで
「イーグル・ジャンプ」や「ボヘミアン・ラプソディ」「ロケットマン」は
実話に基づいたエンターテイメントということになりますけど


ドキュメンタリーの原点と位置づけられている映画「極北の怪異」には
「虚構」がふんだんに盛り込まれているらしく(苦笑)
カナダの「イヌイット」の日常を記録したという
この作品の主人公一家は、配役による疑似家族だったり
撮影に十分な光量を確保するため
「イグルー」と呼ばれる氷雪の家を半分に切ったり…といったエピソードがあるそうだし


「日本ドキュメンタリーの父」亀井文夫監督の
中国を侵攻する日本軍を追った作品「戦ふ兵隊」では
前線本部で中隊長が兵士から報告を受ける場面を「再現」しているみたいですが
カメラが大型でフィルムも高額だった当時
その瞬間に偶然居合わせることが不可能に近かったため
再現や再撮影は珍しくなかったらしい


今村昌平監督の「人間蒸発」は、失踪した男性を探す婚約者に密着し
関係者を訪ね歩く姿を記録したもの…としながら、監督自身が作品内に登場(笑)
スタッフの方々に演出の指示を出され、様々な仕掛けを施された挙げ句
最後に主人公のいる部屋を解体し、セットであったことを観客にネタばらし(笑)


森達也監督の「FAKE」では、自称作曲家の佐村河内守さんに取材した過程を
監督自身が作曲を持ちかけるシーンも含め、作中で明らかになさっていたり
松江哲明監督に至っては「このドキュメンタリーはフィクションです」と表記した(笑)
フェイク・ドキュメンタリーを提示されてます


脚本が存在するドラマであると明かしながら、実録風に仕上げることで
虚実の区別がつかなくなる作品を作られたのは
「フェイクでも、カメラは『現実』や『社会』を撮ってしまうものなので
カメラを向け、作者が関与することで起こるさざ波を撮った方が面白いし
それも新しいドキュメンタリー表現の一つだと思っている」からなんだとか…


まあ「ドキュメンタリー」と聞くと
つい「事実をありのままに記録したもの」と考えがちで
「事実」がねじ曲げられているとか「ありのまま」ではないと感じた途端に
ちょっと冷めた気分になってしまうのに
フィクションなら、どんな設定でも気にならないというか
少なくとも「騙された」とは思いませんよね?(笑)


かつて一世を風靡した「水曜スペシャル」川口浩さんの「探検隊」なんて
「前人未到の洞窟」に足を踏み入れる様子を洞窟の中から撮ってたし(笑)
黒澤明監督は、大木を切り倒させたり、家一軒ぶっ壊したり(笑)
逆に木を植え、花を足し、雪を運び込み、氷上に水を撒いて
ロシアの大自然を作り出したり…と、あまりにスケールが大き過ぎて
そこまで人工的な画だとは気づかないくらいでした(笑)


「忠臣蔵」や「ボヘミアン・ラプソディ」は
確かに史実に忠実ではないかも知れませんが
一つの物語として成立していると思うし
それを言うなら、大河ドラマもどこまでが真実で
どの場面が虚構なのか…って話になってしまうんじゃないかと…?(苦笑)


もちろん、緻密な時代考証がなされているんでしょうし
明らかに間違っている…といった点はないはずだけど
それでも歴史学者の方の間で様々な説が飛び交っている中から
ある説に沿って脚本が書かれる訳で
同じ歴史上の人物でも、ドラマによってイメージが変わることはあります


それも「あり」とするか、許せないと考えるかは人それぞれ(笑)
毎週のように何らかの指摘やクレームをテレビ局にねじ込む方もおられるそうだし
キャスティングひとつ取っても「適役」「イヤ、しっくり来ない」と
意見が分かれることも珍しくないでしょう(苦笑)


ただ、歴史学者の呉座勇一さんによれば…
「『戦国武将たちは歴史小説や大河ドラマで描かれているような
高邁な理想を抱いて戦っていたのか?』とよく訊ねられる
夢を壊すようで恐縮だが、率直に言って疑わしい」そうで


織田信長や豊臣秀吉が「天下静謐」を掲げたことを額面通り受け取れば
「『戦のない世を作る!』という壮大なドラマを想起させるが
己の野心を隠した綺麗事に過ぎないという解釈も当然あり得る


信長台頭以前の戦国大名たちに至っては
そもそもそうした政治理念を持っていたかどうかも史料的に確認できない
おそらく、そんな悠長なことを考えている余裕はなかった」らしく(苦笑)
戦国武将にロマンを託すのは、ほどほどが良いみたいです(笑)
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平成最後にあれこれ5

2019-02-20 12:57:00 | 日記
甲斐バンドの【漂泊者】が主題歌だった異色の学園ドラマシリーズ
通称「ナナハンドラマ」の第1話「ガラスの動物園」の冒頭で
熊谷(現・松田)美由紀さん演じる女子高生が、アングラ劇団の芝居でヌードになり
劇団の興行テントを包囲していた警官隊が突入した際に補導される


…というシーンがありましたが、これは唐十郎さん主宰の劇団「状況劇場」が
新宿中央公園に「紅テント」を設置し、約200人の機動隊員に包囲される中
公演を強行されたことがモチーフになっていると思われます


当時、出演なさっていた俳優の大久保鷹さんは
最後に唐さんが「強力な『エキストラ』がお助け下さり
こんな幸せなことはありません」と挨拶され、観客が沸いた
…と振り返っておられましたけど(笑)


その大久保さんと新宿のジャズ喫茶で知り合われた井出情児さんが
役者兼カメラマンとして唐さんのご自宅に住み込まれ
後に、甲斐バンドの写真集やライブ映像を手がけられたことはさておき(笑)


既存の劇場での演劇に閉塞感をお持ちだった唐さんが
寺山修司さんとサーカスについて話された時に
「テント」を思いつかれてから半世紀が過ぎ
ご子息でいらっしゃる大鶴義丹さんは「戯曲の設計図にテントが組み込まれているんで
劇場での上演では、雰囲気が合わないこともあるんです


どしゃ降りで浸水し、沼状態の控え室でメイクをしている時
こんな役者はいないだろうって思いました
観客との距離が近く、密に座っているので
巨大な生き物が横たわっているように感じます


テントの魅力は人間くささ
父も人間くささが大好きなんですね」とおっしゃっていて
また、長女の大鶴美仁音さんは「テント公演は究極のアナログ
だからこそ若い人には新鮮に感じられるのでは…」と分析なさってますが


甲斐さんが「サーカス&サーカス」や
「ローリング・サーカス・レビュー」といったツアー名を冠されたのは
まさしくこの「テント」で行われるショーや
街から街へと旅するサーカス団をイメージなさったんじゃないかと…?


でも、今や「現代サーカス」と呼ばれる新たな形…
猛獣や大がかりなテントを使わず
曲芸を軸にしながらも、演劇のようなストーリー性がある公演…が台頭しているらしく
日本でお馴染みの「シルク・ドゥ・ソレイユ」でさえ
「伝統サーカスの枠組みに近い」とされるほど
より芸術性の高いものを指すようです


フランスの劇場では、ダンス・芝居・サーカスという3本柱の演目が行われ
ポピュラーな習い事としても定着しているみたいで
ダンスファンからも、一般のダンスとは異なる
アクロバットの身体性に注目が集まっているんだとか…


一方で、日本では「役者の体温が伝わってくるような親近感が魅力」の
「大衆演劇」の人気も衰えておらず
「伝統と格式を重んじる歌舞伎が『大芝居』として芸能の中心になったのに対し
寺社の境内などで、小屋掛けをする大衆演劇は『小芝居』と呼ばれ」


出演者全員が登場する顔見せの舞踏ショーに始まり
人情劇、喜劇、剣劇など時代劇中心の演目を披露
座長の挨拶の後、休憩を挟んで、舞踏、歌謡ショーが行われ
いわゆる「お花」をつけて公演終了


座員総出で観客を見送る「送り出し」では、握手や写真撮影もOK…という
舞台上の役者さんと観客の距離の近さは
純烈の皆さんのステージに負けず劣らずですよね(笑)


ただ、ある意味「知る人ぞ知る」という存在だからこその「近さ」とも言える訳で
【HERO】以前の女性ファンの方の中には
メジャーになり、大きなホールで満員の観客に囲まれてライブを行う彼らから
離れてしまわれた方も少なくないみたいですし
ファンの心理って複雑なんだなあと…(苦笑)


ちなみに…「ドサ回り」の「ドサ」は、地方や田舎を蔑む俗語とされてますが
「小屋の中に雨が土砂のように降る」とか
「土に座る」といった語源が諸説あるそうです


九州では、派手な剣劇を中心とした熱演型の劇団が多く
関西は、はんなりとした舞台を得意とし
関東は、小気味のいいセリフ回しが特徴と
大衆演劇の三大地区によって違いがあるらしいんだけど


評論家の佐高信さんは…「大衆演劇には『堅気』でないアウトローが出て来ます
世間という荒波を乗り切るために
不幸な生き方を選ばざるを得なかったかも知れない彼らが
過酷な運命に立ち向かう姿に観客は共感するのではないでしょうか?


大衆演劇の役者には、社会から侮蔑され、白眼視されて来た者も多く
『権力に与したくない』という意地があり
観客は、一瞬の光芒を放つ凄みにスカッとし
『非日常』を生きている男たちに憧れるんじゃないかと思います」と評されていて
「アウトロー」を「漂泊者」と書かれた
甲斐さんの感性に通じるものがあるような気がします
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平成最後にあれこれ4

2019-02-19 22:22:38 | 日記
甲斐バンドが、野際陽子さんの【非情のライセンス】をカバーすることになった際に
甲斐さんが「あんな歌詞書けないよね」と驚いておられましたが
その作詞をなさった佐藤純彌さんが永眠されました


高倉健さんが亡くなられた時には
健さんの代表作とされる一連の任侠物ではなく
「君よ憤怒の河を渉れ」が中国で評価されたことに触れられ
「一番好きなのは『新幹線大爆破』だったりするんで…」とおっしゃっていて
佐藤監督と面識がおありだったかどうかはともかく
感性という面で、ご縁のある方だったんじゃないかと…?


その健さんの代表作の一つ「八甲田山」が
昨年末、デジタルリマスター版で甦り
「天は我々を見放した」のセリフを発された神田大尉役の北大路欣也さんと
撮影監督の木村大作さんが対談なさっていて


「凍傷にならないように、ずっと足踏みしながら
雪待ち、風待ちで数時間立っているなんてこともザラでしたしね
それで不平を言おうものなら『健さんは5時間待ったんだ!』なんて
大作さんに怒鳴られる(笑)」と北大路さん


でも、木村さんによれば…「神田大尉が率いる部隊は200人の大所帯で
全員がカメラの前を通り過ぎるまで、ずっと撮るんです
三國連太郎さん、緒形拳さん、加山雄三さんといった
そうそうたる人達が、みんな一緒に黙々と歩いている
エキストラだけのシーンなんか、ひとつもありません」


…といった過酷な現場だったようで
北大路さんも、健さん演じる徳島大尉が、神田大尉の亡骸と対面するシーンでは
「とても大事なシーンだったので、絶対に健さんの邪魔はしたくないし
緊張しているスタッフの皆さんにも負担をかけたくない
神田大尉として、じっとそこにいることが、その日の自分の仕事だと思って」
撮影の5時間前から棺の中に入っていらしたんだとか…(汗)


この映画は、フィルムのみならず
その撮影方法もかなりのアナログみたいだけど(苦笑)
デジタルリマスター作業では「視覚だけでなく
触覚(手触り)や聴覚(リールの回転音)など
五感の全てを使ってフィルムをチェックし『カルテ』を作り
カルテを元に1コマずつデジタルデータに置き換えて行く」らしく


元々アナログフィルムには、豊富な情報が収められているものの
「これまでは、その全てを十分に引き出す方法がなかった」
…というスタッフの方の言葉に
「Highway25」を作られる際の甲斐さんや松藤さんの姿が重なった奥さん(笑)
「デジタルで聴いたら『松藤って、ちゃんとドラム叩いてたんだ!?』
…って言ってたよね?(笑)」と…(笑)


ともあれ…北大路さんのご出演は、健さんの推薦で実現したそうですが
「僕も撮影中は知らなかったんです」と北大路さん
「終わった後で(脚本家の)橋本先生からうかがって嬉しかったですね」と話されていて
そういえば…と思い出したのが、その橋本忍さんのインタビュー記事


お祖母様から何度となく聞かされたという「生野騒動の話」の最後に
「時代が進めば進むほど、庶民にとっては悪い世の中になって行く」
…と添えられた言葉は「この通りに書いて行けばいい」
…という脚本の原点のひとつであり


もうひとつは、地元で毎年、芝居の興行を打っていらしたお父様が
あるプロデューサーから「忠臣蔵」を提案されておっしゃった
「1人が47人を斬るんなら面白いよ、でも、47人がよってたかって
1人の爺さんを斬る話のどこが面白いんだ?」という言葉らしい(笑)


そのお父様から「お前の本で面白いのは『切腹』と『砂のナントカ』だけだ
出来がいいのは『切腹』だが、俺が好きなのは『砂のナントカ』だ」と言われ
カンヌ映画祭の審査員特別賞を受賞され、既に評価の高かった「切腹」より
当時まだ映画になっておらず、ご自身では当たりそうにないと思っていらした
「砂の器」を推されたことで、映画会社を回られたんだとか…


「砂の器」をご覧になった方はご記憶でしょうけど
後半40分は、父子の旅・捜査会議・演奏会という
3つの場面が並行して描かれていて
奥さんは、この映画を観てからかなり後になって
「イントレランス」の4つの物語が目まぐるしく入れ替わるラストシーンを観て
「ずっとナンか気になってた」のが何だったのか
この橋本さんのインタビューで判ったみたいです(笑)


その橋本さんが晩年に執筆なさっていた「天武の夢」について…
「映画にするなら天武天皇を北大路欣也にやって貰おうと考えているんだ
兄貴の天智天皇は高倉健かなと思っていたんだけど亡くなったからね」
…と、おっしゃっていて「八甲田山」でのお二人のシーンが
印象に残っていらしたのかなあと…?


木村さんも「『ご苦労さん』ということでしょうけど
橋本さんと森谷監督が『撮影 木村大作』と大きくクレジットを入れてくれました
撮影者の名前をこんな風に扱ったのは、日本映画ではこれが最初です」


…と話されてますが、橋本さんは「羅生門」や「七人の侍」など
数多くの黒澤明監督作品を手がけられ
「黒澤さんが、自分一人でも書けるのに共作にしたのは
より面白くしたいという貪欲さからだった

脚本を作ることに時間と手間を惜しまない人」のそばで
その仕事ぶりをご覧になって来たからこそ
木村さんの撮影に対する姿勢に敬意を表されたんじゃないかと…?
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平成最後にあれこれ3

2019-02-17 18:34:00 | 日記
かつて、甲斐さんは「25歳までに一度海外へ行った方がいい
日本との違いっていうのをちゃんと認識できるから」とおっしゃったそうですが
その違いを一番最初に感じられたのは
交通機関の時間の正確性でいらしたみたいで
「まず、時刻表がない(笑)決まった時間にやって来ると思ったら大間違いだから(笑)」と…(笑)


ただでさえせっかちな奥さんでも(笑)
アメリカ滞在3日目あたりで「そんなもんなんだ」と慣らされるほど
ダイヤなんてあって無きが如くで(笑)
日本の交通機関の律儀さに頭が下がる思いがしたらしいんだけど


時間通りに運行しているのが当たり前の生活をしていると
2~3分の遅れでも腹立たしく感じられたりする訳で
また、交通機関側も時間厳守を最優先事項にしてしまっている節があり
それが重大な事故に繋がったり(汗)
以前にご紹介したような「20秒早く発車してしまった」ことをお詫びする事態になったり…(苦笑)


そんな日本人としての感覚をお持ちのまま
インドネシア・ジャカルタに駐在することになられた記者の方は…
「半年経ったが、何事にもマイペースなインドネシア人気質に慣れない
ちょっとしたトラブルが起きるたびに
『なんでさっさと対応しないの?日本だったら…』とつい愚痴が出てしまう」


…みたいでしたが、ご自宅の洗浄便座が動かなくなり
「朝一番で修理すると約束した業者が現れず、午後なら対応できると言う
午後、やっと来た修理業者が『リモコンの電池を替えたら動くでしょう』と言い
『随分のんびりした人が来たもんだ』と
半分あきれ顔で新品の電池を渡した


業者が電池受けを磨いて電池を入れると、便座は難なく起動した
業者は『よくあることです』とお礼のチップは受け取らず、笑顔で去った
『この国は…』と朝から愚痴り続けた我が身をトイレに流したくなった」そうです(笑)


でも、ブラジル・サンパウロの特派員の方は…
ご家族が、日本から12月上旬に発送された航空便が
1月になっても届かなかったものの
「ブラジルでは年末年始の配達が遅れると聞くし
配送中のトラックが強盗に襲われることもある」と
ひとまず待つことになさったけど


「1月半ばを過ぎ、あまりに遅いので、ブラジルの郵便局に訊くと
『期限までに関税が支払われなかったから、日本への返送手続き中だ』と言う
通知もなく、どうやって払うのか?
3日後、課税通知が届いた
消印は12月14日…長い間、どこかをさまよっていたのか…
だが、郵便局は『記録では、12月20日に配達が完了している』と主張する


しつこく追及する私に、ブラジル人の友人はあきれ気味
『問い合わせても、誰もまともに答えないよ
届かないのは、この国では当たり前だ』
じゃあ、何を郵送するのか?
『なくなってもいい物』…それは送る必要があるのか?」…といった顛末に
やはり日本に生まれて良かった!と思ってしまいました(笑)


他にも、インドネシアのアチェ州の都市では
女性がバイクに乗る際に「またがってはいけない」らしく
後部座席には横座りで乗らなければならず
運転する時には体型が判りやすいジーンズなどを着ることが禁止されているんだとか…(汗)


「男性を誘惑してはならない」という見解から設けられた条例みたいだけど
さすがに「危険だ」「差別的だ」との批判が多いと知って安心したとはいえ
当の女性たちから「またがるのははしたない」という声もあるそうで
一朝一夕には解決しない問題なんだなあと…(苦笑)


また、エジプトのイスラム教系大学では
プロポーズされた女子学生が、恋人とハグする様子をとらえた動画を問題視し
学期末試験を受けさせないという処分を下したらしい(汗)
まあ、当初は退学させる方針だったみたいだし
別の大学に通う彼の方は、2年間の停学処分を受けたそうなので
ずいぶんと軽減されたと言えるんですが…(汗)


アメリカの動画などではよく見かける
サプライズのプロポーズシーンなのに
エジプトでは、未婚の男女が人前でいちゃつく行為は「ご法度」とされており
ネット上でも「女子学生は親に恥をかかせた」とか
「エジプトは欧米と違う」といった批判が多数書き込まれたらしい(汗)


日本でも「シンデレラ・エクスプレス」と呼ばれた最終新幹線の発車ホームで
若い男女が別れを惜しむ光景に眉をひそめた頃がありましたけど(苦笑)
いつの間にか「そういう時代になったんだねぇ…」と受け入れられたような気が…?


イスラエルでは、ユダヤ教の戒律により
金曜日の日没から土曜日の日没までの安息日には、全ての労働が禁じられていて
たとえお客さんが泊まっている民宿であっても
電話にも出ず、一切のサービスを断っても当然で

翌朝早くに出発予定のお客さんが、宿泊代の精算を頼んだら
「お釣りのないように机の上に置いておいて下さい
今は受け取れません」と言われた(苦笑)…という話がある一方で


インドでは、ヒンドゥー教のディワリという祭の期間中
ヒンドゥー教徒は休みとされているものの
「助け合い」という名の下、イスラム教徒の方々が
サービスを提供して下さるみたいです


…で、今年はラグビーW杯、来年は東京オリンピックの開催国として
色んな国から様々な習慣や宗教をお持ちの方々をお迎えすることになる訳ですが
言語を始め、いまだにハッキリとした結論の出ない「タトゥー」問題
10連休案に、チケットの販売や転売方法など、その他もろもろはさておき
前述のように、習慣の違いで海外のお客様をビックリさせることは何かな?と…(笑)


普段、自分では当たり前と思っていることでしょうから、ナカナカ難しいんだけど
さすがに今は「ちょんまげ」や「ゲイシャ」が
ウロウロしてるとは思っておられないと思うし(笑)
土禁や大浴場もご存知かと思われるし…


一時期、マスクを付けて顔を隠している人が多いのが不気味だとか
ヒールの高い靴でヨチヨチ歩く女性や、不自然な髪型の男性をご覧になって
「ナゼそんな無駄な努力をするのか?」と
疑問に思われた方がいらっしゃいましたが…(苦笑)


最近だと、そばやラーメンなどを「すする音」かなあ?
イヤ、日本人でも、普通の食事だと「音を立てる」のはマナー違反とされてるのに
麺類に限っては許される…どころか「すする音」を集めた動画が人気らしいし
そもそも、欧米人の喉は「すする」ことが出来ない構造になっていると聞いた覚えが…?


そうそう!中国からの女子留学生の方が
ラッシュ時の「押し屋」をご覧になって
「私の国では、無理やり電車に押し込んで貰わないと遅刻するのは
その人の責任と言われます」といった投稿を読んだことがあるし


やっぱり、いつぞやの「チャイルドロック」や「こんにゃくゼリー」みたいに
本来は自己責任で注意すべきことも、メーカーの責任にする
メーカーも大して理不尽さを訴えることもなく謝罪する…といった
「お客様ファースト」の気質でしょうか?(苦笑)
もっとも「おもてなし」をする上では歓迎されることかも知れませんね?(笑)
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