いやぁ、まさか、ねぇ。
こんなことってあるんだろうか。
昨日の高校野球3回戦の第4試合。
大阪桐蔭対仙台育英の一戦。
1対0と大阪桐蔭が1点をリードして、
9回裏2アウト走者なしまでこぎつけた。
あと1人で勝利。明日の準々決勝に進む。
だが、そこから仙台育英は粘りを見せて、
ヒットと四球で2アウト1、2塁とした。
そして次に信じられないシーンが飛び出すのだ。
次打者が打った球はショートへのゴロだった。
ショートの選手が一塁へ送球する…
タイミングは十分間に合ってアウトだ。
「よし、やったぁ!」と僕はテレビに拍手した。
食事をしながら見ていたので、ビールを一気にグイッ!
画面でも、大阪桐蔭の選手が飛び上がって喜んでいる。
試合終了。
…と、誰もがそう思った時、一塁の審判がなんと、
「セーフ」と、両手を広げたのである。
はあ?
どうなってるの?
「一塁手がベースを踏んでいなかったんですね」と解説者。
VTRを見ると、確かに一塁手はベースをまたぐ格好で、
ベースをちゃんと踏んでいないように見えた。
一瞬ポカンとする大阪桐蔭の選手たち。
テレビを見ているこちらも茫然となる。
「やれやれ…頼むで、ほんまに」
そして2アウト満塁となって試合が続行される。
そしてついに!
仙台育英の次の打者が、まるでドラマのように
センターの頭上を越す長打を放ったのだ。
走者2人が生還し、劇的な逆転サヨナラ。
大阪桐蔭が、高校野球史上初となる、
2度目の甲子園春夏連覇を逃した瞬間だ。
選手たちは人目もはばからず号泣していた。
う~~~~~ん。
甲子園には魔物がいるっていうけれど。
それは、ほんまにほんまやなぁ…
試合開始の午後5時頃からテレビの前で、
緊迫した投手戦を見守っていたけれど、
まことに痛恨の結果に終わってしまった。
それも、まさかの「一塁ベース踏み忘れ」からだった。
解説者がこんなことを言った。
「あの場合、満塁だったので、ショートの選手は
二塁に送球してアウトを取るのが普通なんですけどね」
それが一塁へ送球し、一塁手があわてたのかもしれない。
いや、もちろんそんなことはわからないし、
選手を責めるのはあまりにも気の毒である。
しゃ~ないですわ。負けは負け、ですからね。
「まさか」のシーンを呼び寄せた仙台育英が立派だった。
最後まであきらめないというのが、高校野球の真髄だしね。
それと、僕は以前から高校野球では東北を応援していた。
いつか青森の光星学院と大阪桐蔭が決勝で当たった時、
僕は逆に光星学院を応援したこともあったほどだった。
過去の甲子園で、唯一優勝経験のないのが東北勢だ。
仙台育英もそうだが、何度も決勝戦まで進出した。
しかし、ことごとく壁に阻まれて優勝できなかった。
何とか東北勢に優勝してもらいたいと願ってきた。
遠い昔、僕が北海道自転車旅行をしていた時、
つまり1969(昭和44)年の夏の甲子園は、
青森県三沢高校の太田幸司投手が力投し、
決勝では延長18回を投げ抜いたが引き分け。
翌日、力尽きて敗れ、優勝を逃したというドラマがあった。
そして、今もまだ、あと一歩、優勝に届かない。
だから、昨日大阪桐蔭が敗れたのにはがっかりしたが、
相手が仙台育英であったことが救いだった。
甲子園は今日からベスト8が始まる。
このうえは、仙台育英高校に頑張ってもらい、
東北の地に、初めての優勝旗を持ち帰ってほしい。
特に僕は、東北の都市の中でも、仙台には一番多く行っており、
馴染みの深い街であるので、よけいにその気持ちが強い。
今日から仙台育英を心を込めて応援します。
大阪桐蔭の分まで、頑張ってくださ~い。
あ、他にも東北勢は盛岡大付がいましたね。一緒に応援します。
両チームが決勝戦で当たったら、うれしいですけどね~
*過去ブログでも、何度も東北勢にエールを送っています。例えば…
暑い!熱い!高校野球決勝へ 2013年
仙台育英 東北勢初優勝へ 2015年
(このほかにも当ブログの「東北勢」で検索すると沢山出てきます)