牧伸二さんと転落した多摩川の丸子橋。
あ~あ、やんなっちゃった!!
クレレ漫談家、牧伸二さんが29日未明、東京、神奈川の都県境の多摩川にかかる丸子橋から転落し、死亡した。
***********
「たった一つの命だから」
今村和男(日本人間学会代表理事)
(一九八五年に日本人間学会を創設された)
高島博先生は、単に議論だけをやっていてもダメで、
人間が生きる上で役に立つものでなければ人間学ではない。
つまり「実学」でなければいけないと常々強調されていました。
実学ということについて、いま日本では自殺者が非常に多いですね。なぜ自分の命をもっと大切にできないのだろうか。
そういうことにも当学会は貢献をしなければと考えて、命を大切にするための運動も行っているんです。
だいぶ前になりますが、十六歳でこの世を去ったお嬢さんがいて、その方はテニスをやっていました。ところが骨肉腫になって右腕を切断する羽目になったのです。
そして最後は肺がんで亡くなるんですが、その時に自分の人生というものを考えたのだと思います。
残った左の手で年賀状を書かれたんですが、自分の遺言にするつもりだったのでしょう。
そこに「たった一つの命だから」という言葉を書いて方々に送られました。
これが非常に大きな反響を呼びました。
このお嬢さん、何を考えてそのような言葉を書いたのだろう、後にどんな言葉を繋げるつもりだったんだろうと、多くの方がその続きを考え始めたわけです。
たくさんの方からいろんな答えが返ってきます。
たった一つの命だから、もっと希望を持って生きていこう、おばあちゃんに育ててもらったたった一つの命だから、おばあちゃんへの感謝をしなければ。
そういった手紙がたくさん届いて、いま全国で朗読会を開いているんです。
この会は毎回凄い反応なのです。
現在は「たった一つの命だから」という社団法人もできて、私もその代表顧問をさせていただいておりますが、
ヨーロッパやハワイなどにも運動が広まっているんです。