曖昧批評

調べないで書く適当な感想など

ヴァナディールへの帰還

2016-02-17 22:02:00 | デジタル関係
僕がMMORPG「Final Fantasy XI(FFXI)」を6年ほどやっていたことと、FFXI終了後のヴァナディールプロジェクトに期待しているという話を以前書いた。

その中で、新生FFXIまでのつなぎとしてヴァナディールプロジェクトの一つ、「Final Fantasy Grand Masters(FFGM、FFグラマス)」に興味ありとも書いた。その後、なかなか始められずにいたのだが、先日ようやく開始した。僕は7年ぶりにヴァナディールに帰ってきたのである。

しかし、フルスペックの本格的なMMORPGだったFFXIと比べて、スマホ用のFFGMはびっくりすることばかりだった。そこは確かにヴァナディールではあるのだが、FFXIの常識が全く通用しない世界だった。

今回は、ソシャゲ初心者でFFXIのOBにとってのFFGMを語ってみる。まだ躊躇しているOB諸兄の参考になれば幸いである。

◆基本的には戦闘しかない

サンドリアから始まり、冒険者として成長しながら各地を巡っていくストーリー(FFXIの三国ミッションに近い)に沿って、一つずつクエストをこなしていく。クエストは「○○で△△を15匹倒せ」といった殲滅依頼のみ。殲滅の合間にストーリーの説明になっているNPCとの会話クエストが挿入される。フィールドをぶらついたり、町で買い物したり釣りしたりといった自由な行動はできない。クエストを受けてフィールドに降りて戦うだけ。

だが、クエストはこなさなくてもよい。別の敵を倒してもいいし、ぶらぶらしてもいい。ぶらぶらしても面白くないけど。

◆無課金でいけるか

ガチャ1回につき500ジェム(1ジェムは1円)かかるが、普通に1回回してもろくなものは出ない。10回まとめて回せば(10連)Sランク装備が1つは必ず出る奴(S1確定)にしないとお金の無駄だ。

ランクは上からS、A、B、Cとあり、SとAがほぼ有料、Bはレアドロップ、Cは嫌になるほど手に入る。という入手難度。まあS、Aもイマイチ使えないのはクエストで手に入ったりする。

Sでも自分に必要ないものだったら意味がない。必要なものは、そのジョブガチャで出るS装備が20種あったとして、せいぜい2、3個である。理想の装備を揃えるには、数十万単位の金が必要だろう。

では、無課金では遊べないかというと、そうでもない。

僕の場合は、TVCM放送記念の無料10連S10確定ガチャ(一人一回のみ)を回せたのが大きい。指定以外のジョブのも出る代わりに全部Sということで、別のジョブの装備も出たが、自分のジョブ(黒魔道士)のも複数出た。このときの杖2本(レトリビューション杖とファイガ杖)が今も主力武器になっていて、レベル44まで来られた。

クエストをクリアすると、初回のみ100ジェム貰える。メインクエストと、ジョブクエストを進めていくだけで、いつのまにか1万ジェムくらいは貯まる。毎日のログインボーナスとクエスト3個クリア(初回じゃなくてもOK)のボーナスで1日に200ジェム入る。今は300万ダウンロード記念でログインボーナスが300ジェム追加になっている。無課金でも10日で10連を一回回せる計算だ。

そうやって、拾えるジェムを全部拾っていけば、無課金でもメインクエストを完走するくらいの装備は揃うと思う。超絶級などと呼ばれるFFXIでいう空LS、HNMLSみたいな領域は無理かもしれないが。

◆リセマラの必要性

僕は黒魔道士のことしか分からないが、ガ系攻撃魔法の杖が初回無料ガチャとクエスト報酬貯めてのガチャで出なかったらリセマラ(アンインストールしてやり直しを繰り返す)してもいいかも。攻略サイトではゼニスローブが出るまでと書かれているが、一般市民はジョブクエストで貰えるシャドウコート改(一応S)で十分。

◆ソロで行けるか

戦闘中の敵(FFXIでいう赤ネーム)に触れば、いつでも勝手に参戦できる。一人で戦闘してても、誰かが勝手に入ってきて、勝てば一緒に万歳して喜ぶ。経験値もドロップもソロと共闘で変わらない。今はラグがひどく、入ってきてんのに表示されないとか、入ってみたら透明な味方が敵を一掃した直後でご馳走さまってことも多く、いい意味でアバウトなため、ぼっちでも大丈夫だ。というか、完全にソロで進める方が違う意味で難しい。嫌でも誰かが助っ人に入ってくる、もしくは自分が間違って、あるいは意図して入っちゃう仕組みになってる。

このように、パーティーというシステム自体がなく、共闘のハードルが低いので、サポジョブゲットとかも楽勝である。鬼課金が必要そうなNMの討伐イベントとかはどうか知らんけど。

◆アイテムがすぺて

「ためる」や「不意打ち」はもちろん、精霊魔法、回復魔法など、戦闘中に使うコマンドは、「たたかう」以外すべてアビリティになっている。アビリティはアイテムに設定されていて、装備しないと使えない。アイテムは敵のドロップ、クエスト報酬、ガチャでしか入手できない。NPCの店で売ってたり、オークションで売ってたりしない。ドロップやクエスト報酬にレア装備は少ない。もしくはドロップ率が低い。実戦で使える性能なのはSとAだけなので、装備は、ほぼガチャで揃えるということになる。

装備枠は防具が頭、胴、手、脚。武器の枠は、実際に手に持つものの他に4つあり、そこにも武器をセットして使えるアビリティを増やす。僕の場合は、手に持つのがレトリビューション、追加がドレインII、サンダーIII、バイオガ、ファイガだ。「たたかう」以外は、この5個しか戦闘コマンドがない。

これら通常装備のほかに、補助装備という枠があり、通常装備にセットしないアイテムをセットする。補助装備は、そのアイテムのパラメータが最大20%、本体のパラメータに加算される。加算効果はレア度によるので、Sランクから順に不要なアイテムをセットする。僕の場合は、Sだけど永遠に使いそうもないポイズンII杖とか、今は使わない戦士のS斧とかをセットしている。ガチャのハズレアイテムにも一応使い道がある。

ちなみに、ジョブレベルは上がってもHPが増えるくらいで、そんなに強くなった気がしない。強いアイテムを装備したほうが実感できる。アイテムにもレベルがあって、アダマンタイトなどを合成して育てる。同じアビリティを持つアイテムと合成すると、アビリティのレベルが上がることがある。例えば、10連ガチャ2回回して2回ともファイガ杖が出ちゃった場合、合成すればレベル2ファイガになる可能性がある。二つだとレベルアップの確率は25%とかなので、そのアビリティを極める(レベル5ファイガにする)ためにはファイガ杖が十数本必要だ。いくら課金しても足りない。よくできている。

◆どのくらいFFXIに似ているか

地名がすべてヴァナディールである。クエストが三国ミッションをモチーフにしている。おなじみのNPCが登場するが、まだ出てこないのもいる。個人的にはザイド兄貴とアヤメさんがまだなのが寂しい。クピピとマート爺には会った。

基本的にはFFXIと同じBGMが流れる。バタリア平原の曲が好きなのに、なぜかバトルテーマが流れっぱなしで悲しい。ていうか、バトルしてないのにバトルテーマがずっと流れてるのが変。

ちびキャラがクォータービューのフィールドを歩き回る画面構成だが、FFXIの風景を知っていれば、ああこれが、と懐かしく感じる程度には再現されている。あの巨大な骨とか、詩人クエの石碑みたいなのがちゃんとある。

土と水の属性がなく、ストーン系、ウォータ系の魔法がない。モンスターの属性も振り直しになっていて、弱点を間違うことがある。戦闘用にスタンバイできる魔法が最大5種という仕様なので、2属性少ないのは黒としてはありがたい。

サポートジョブのシステムが全然違う。サポはサポ自体のレベルの半分を適用。例えば戦士10まで上げた状態でシーフ1にチェンジすると、シ1/戦5となる。キャップが60なので、サポは30まで上げておけば
サポ割れしない、とFFXI脳は考えてしまうが、例えば戦士60にシーフ30を付けた場合は、戦60/シ15である。

こう書くと、サポ低っ、と思うが、サポの効果は実レベルの80%くらいはある感じで、シ1/戦5だったら、戦士8程度の強さがある。サポが装備できるアイテムを装備できるので、レベル1なのにフレア撃つモンクとかもあり得る。FFXIでは「謎生物」と言われたモ/黒は普通である。

MPがない。魔法はTPを消費して撃つ。カラミティやらエヴィサレーションなどのWSもTPだ。TPは殴っても増えるが、約10秒ごとに5ずつ回復する。前衛も後衛も、オートリフレシュ付きのMPを消費して全体攻撃または単体大ダメージ攻撃を行い、2ターン以内に戦闘を終わらせる、って感じ。「たたかう」は、ほとんど使わない。3ターン以上かかると死ぬ可能性が高い。特に黒は。

だが、死んでもペナルティーは少ない。クエスト中に2回死んだらクエスト失敗というだけ。クエストは何回失敗しても受け直せる。

HPは戦闘が終わると全回復するので、僕のレベルでは回復役が不要。2ターンで終わるので回復している暇もない。気休めでドレイン杖を装備してるが、敵の様子が分かっている2度目以降のクエストとかでは外すこともある。

というわけで、戦闘はFFXIと全然違う。勝率を少しでも上げるために、敵に合わせて2ターンをどう使うか工夫することはあるが、FFXIほどの戦術の深さはない。前衛後衛と書いたが、立ち位置は4人が横一線なので黒でも一番前だ。

◆面白いか?やるべきか?

FFXIのように「ヴァナディールで別の人生を生きる・生活する」みたいな面白さはあんまりないが、一応公式にヴァナディールということになっていて、ビジュアル的に懐かしさを感じないわけでもないフィールドで、数十人の他プレイヤーと一緒に戦うのは楽しくなくはない。

暗黒騎士が追加されることが決定している。メインクエストもまだ途中までしか実装されてないようだ。今後のバージョンアップで、もう少しFFXIのヴァナディールに近い世界になるかもしれない。

新しいCM放送記念とかのタイミングで、またS10確定ガチャをやるだろう。そのときが参戦のチャンスだ。無料でもそれなりに帰ってきた感は味わえるので、ヴァナディールへの郷愁を未だに抱いている人は、とりあえず始めてみてはいかがだろうか。



これがメイン画面。ここで装備を替えたりジョブを変えたりガチャを回したりする。FFXIのモグハウスのようなものだが、自由に動いたり家具を置いたりはできない。


イベントのサボテン戦。針千本で僕を含めて3名戦死。生き残ったモグ装備の人が勝ってくれた。


FFXIては召喚士のLSメンのオステア装備に憧れていた。彼は「農作業ご苦労様ですって言われますwww」
とか言ってたが。そのオステア装備をアバター装備でやってみた。FFXIほど農夫っぽくない。


「なのです」口調で人気のウインダスのNPCクピピと再会。


オルデール鍾乳洞。モルボルがいっぱい。こちらから仕掛けない限り襲ってきたりしない。すべてのモンスターがノンアク。


このゲームの案内人、クリルラさんの赤魔道士AF姿。


FFXIでいう三国ミッションのドラゴン戦にそっくりなバトル。


ついにジュノに到着。でも誰もいない。


オープンフィールドを自由に歩くことはできない。飛空挺で移動し、クエストを選んでフィールドに降りる。


イベントのサボテンエリア。輪が付いてるのが戦闘中。赤が空席ありで、白が満員。赤い輪にはいつでも自由に何の手続きもなしに入って参戦することができる。

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「火村英生の推理」第5話「ショーウィンドウを砕く」の感想

2016-02-15 23:51:46 | テレビ・映画


第5話は「ショーウィンドウを砕く」 読んだような気もするが、例によってまったく覚えていない。

犯人は芸能事務所の経営者夕狩(宅麻伸)。珍しく倒叙ものだが、時間軸に沿って犯行が描かれたり、犯人の脳内のイメージが映ったり、やれなかった犯行が映ったりして変則的。刑事コロンボの「もうひとつの鍵」で、理想的犯行の妄想と現実のミスが多い犯行を続けて映した奴と似てるかも。

犯人は、被害者の財布から札を抜き取った(物取りの犯行に見せかけるため?)が、全部パリパリの新札で、しかもかなり大量だったのが気になった。

あとで高級アクセサリー店は新札でお釣りを渡すという話が出てきたが、お釣りは千円札一枚だけじゃん。他の数十枚の札は何だったのか。潰れかけた事務所所属で、オーディションに落ちたばかりのモデル/女優が、どうしてあんなに金を持っていたのか。結局説明はなかった。

被害者の財布から取った札とヒムアリのくしゃくしゃの札を交換し、指紋で御用というのがメインの仕掛けなんだろうけど、それも刑事コロンボでやってる。「死者の身代金」だ。被害者が誘拐されたように見せかけて殺し、身代金も取られたように見せかけて自分で回収。コロンボは犯人が大金を使うように仕向ける。犯人は急いでいたので回収した身代金から金を出してしまう。身代金用の金は警察がナンバーを控えていることに気付いた犯人は降参…というやつ。

有栖川有栖ともあろう人が「死者の身代金」を知らないわけがない。ちょっと捻って短編にしようと気軽に書いたら、コロンボで類似のがあることを知らない脚本家が使ってしまった、というところだろうか。

完全オリジナルのトリックなんて、なかなか思いつくものじゃないから、似てしまうのは仕方ない。しかし、似てるならオリジナルにはない工夫や画期的な追加要素がないと。

何か想像を絶する、でも合理的な動機があるのかと思いきや、犯人自身がよく分かっていない、と。そういう殺人もあるということか。フィクションだからたまにはそういうのもいいけど、現実だったらたまったもんじゃないな。

貴島朱美が自分のトラウマと過去を火村に語った。今まで無理矢理山本美月のシーンを挿入して引っ張ってきたのが、ついに意味のあるものに。来週は長編「朱色の研究」だ。

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「真田丸」第6回「迷走」の感想

2016-02-15 07:34:09 | 大河ドラマ


信繁と三十郎が、女たちを連れて安土から脱出。の途中で、小屋に隠れているところを見つかる。小さな女の子が声を上げたから。「チッ」と舌打ちしたくなったが、ピンチを作るためにドラマではよくある展開だ。結局マツさんは崖っぷちに追い詰められて身投げした。

そもそもマツさんが女達も連れていこうと言ったからこうなった訳で。自業自得ではある。戦国を生きる女性としては甘い。でも多分マツさんは生きている。死体が映らなかったし、真田家の生き残りを描くのが脚本のテーマだから。

と思っていたら、やっぱり生きていた。琵琶湖湖畔の漁師?みたいなおじさんに保護されていた。おじさんが全然口を利かないとか言ってたので、ひょっとして記憶喪失かも。

徳川家康は本多正信に灸を据えてもらっていた。伊賀越えで筋肉痛らしい。一日で復活したという本多忠勝に「化け物か」と言う。

岡崎城(本物)に行ったことがあるのだが、あそこの顔を出す穴が空いている記念撮影用プレートは家康と本多忠勝で、どちらもすごいイケメンに描かれている。家康はともかく忠勝は信長の野望シリーズでもイケメンなので、藤岡弘、の忠勝には調子を狂わされてしまう。あの時点で34歳。家康より5つも若いはずなんだよね。真田丸は全体的に役者が高齢化してて、そこは見ないことにするドラマだけどさ。真田昌幸だって、ああ見えて35歳だからね。

滝川一益がようやく主君の死を知り、真田昌幸に人質を出せと言ってくる。昌幸は滝川一益に賭けるとか言って承諾。上野/信濃から明智討伐を果たして天下を獲れると思っているのだろうか。位置が悪すぎるじゃないか。滝川一益は結局清洲会議にも遅れて皆に「この人は終わった」と思われる人物だ。こんなのに賭けていいのか?

出浦が「素破が死ぬのは信用を失った時」と言って信繁の頭に手を置いた。彼は忍者だったのか。

滝川につくという昌幸に、また室賀氏が噛みつく。あっさり「じゃあ北条に」と昌幸。「ああでも言わないと話が終わらん」と言ってたが、今回のは智謀というより単なる優柔不断に見えた。タイトル通りまさに迷走。

その北条。氏政は不気味な小物を演じたせたら定評のある高島弟である。どこかの医者ドラマで見たような表情で息子の氏直に上野攻めの準備をさせた。上野と信濃は攻めないって約束したのに。だが、この情勢で上野奪還に燃えている時点で小物なのだよチミは。

そして秀吉初登場。山崎の合戦はセリフのみで。こんなに扱いが簡単な山崎も珍しい。信濃の田舎豪族から見たら、織田家臣同士の争いなんてその程度のニュースってことだな。

秀吉が草履取り出身と聞いて刺激を受けたか、昌幸が腹を決めた。どこにもつかない、と。それは決断しないってことじゃん。でも、大声で「大博打の始まりじゃあ!」と叫んだので、いよいよ来週から知謀が炸裂して北条上杉徳川を手玉に取るんだろう。

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iPhone 5sでHipstamatic ~Manchester Hipstapakの巻

2016-02-12 19:02:48 | カメラ
先週、2月分のManchester Hipstapakが配信された。SmithレンズとCheshireフィルムのセットだった。

Smithレンズは彩度低め。青と赤紫がまだらに被ってくる。あるいは青と赤紫っぽい褪色。公式には「いい感じのザラザラ感」「ビンテージ」とある。ザラザラはそうでもないが、ビンテージ感は高い。ランダムにボケも入ってくるので、古い記憶のような絵になる。

ランダムなボケはChivasレンズに似ている。というか、Smithレンズは水色と赤紫の薄味Chivasレンズとも言える。ちなみにChivasは全体に青く、彩度は普通で、少女の夢みたいな雰囲気になる。

Cheshireフィルムは、引っ掻き傷のようなテクスチャと、ザラッとした白枠が特徴。公式には「いい感じに古びたマット」とある。

Smithレンズは白枠と汚しテクスチャのあるカラーフィルムなら何でも合いそう。白黒ではイマイチだった。Cheshireフィルムも、白枠汚しとセットで売られていたレンズ全部が使えるだろう。

Manchesterはイギリスの都市、Smithはイギリスによくある苗字、Cheshireはマンチェスターに隣接するチェシャ州(あるいはチェシャ猫)のことだろう。








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「火村英生の推理」第4話「ダリの繭」の感想

2016-02-10 12:16:33 | テレビ・映画


第4話は「ダリの繭」。長編をどうやって1時間にまとめるかに注目して見た。原作は読んだが、ほとんど覚えていない。

ダリみたいな口髭が有名な宝石商社長の死体がフローティングカプセルの中で発見された。全裸で、なぜか髭が剃られていた。パンツ以外の脱いだ服もなかった。

火村が「チグハグだ」を連呼する。あの不可解な状況は、チグハグどころじゃないだろう。特に髭を剃る理由が分からない。

死体をカプセルに入れた理由はつまらないものだった。三男(犯人ではない)が入っていた痕跡をわからなくするため。もっと予想外かつ合理的な理由かと思ったのに。

髭の方は合理的だった。髭がトレードマークで、顔が売れている社長自身が変装するため。凶器の女神像が志摩にしか売ってないって時点で僕も犯人が分かった。原作を読んでいるので、分かったというより思い出したということかもしれんが。

犯人が凶器をすぐ見つかるようなところに捨てておいて「処理した」と言ったのが気になった。処理できてないじゃん。

今に始まったことじゃないが、このドラマは「SHERLOCK」を真似しすぎだ。画面にオーバーラップする手がかり情報とか、オープニングの曲とかそっくり。火村の空気を凍らせるようなことを平気で言うところが、「高機能社会不適合者」のシャーロックと似てるので、余計にそう感じる。

「SHERLOCK」との違いは、ワトソン役とのホモ関係の有無だろう。今回は「まるで新婚家庭の朝食やな」「俺も新妻になったような気がしてきた」という会話あり。

そういえば「SHERLOCK」でも一時ホモを疑われていたが、ジョンが結婚して疑いは晴れた。

やはりシャングリラ十字軍の話は要らない。じわじわ出していって、どこかでラスボス的に対決させるつもりなんだろうけど、原作のシャングリラは色物というか別枠なんだよなあ。僕の中では。

で、長編をどうやってまとめたか、だが、特に急いだ感じもなく普通だった。原作の中身が薄いということかも。割りとページ数少ない話だし。

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