一日一トライ~”その記憶の記録”

陶芸を主に、自分の趣味や興味関心事、日々のNewsや出来事などを記憶のあるうちに記録しています。

⒮‐10.ラスター絵付け技法 2点

2024-09-08 09:00:00 | ⒮スペインタイル技法
 ラスター絵付けとは、主に銀や酸化銅をベースにした顔料で絵付けし焼成します。出来上がりの色は、ルビー色や茶色、黄色がかった金色になります。イスラム圏から伝わった技法で、15Cにスペインで盛んに作られました。

➀ラスター彩のローソク立て  15×8×8cm




②マヨルカ陶器、花瓶   径14×25cm 

陶芸でも、絵付け方法に、ラスター彩(さい)があります。これは、錫を含む鉛釉で焼成した白い釉の上に銅や銀などの酸化物で文様を描いて還元炎(低温度)で焼成します。還元状態の中で金属の酸化物が薄い金属の膜を作り、光の当たり方によって金属光沢の虹彩(ラスター)を生じさせる技法です。ラスターは、ペルシャ陶器が起源と言われています。9Cのペルシャ陶器にこの技法が見られ、その後エジプトで生産された後、12~13Cに再びペルシアにおいて全盛期をむかえました。

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⒮‐9.水彩技法 2点

2024-09-07 09:00:00 | ⒮スペインタイル技法
 スペインが他のヨーロッパ諸国と著しく異なるのは、イスラム統治の長い歴史を持ちイスラム文化の影響を強く受けたことです。タイルもその一つで、その代表がグラナダにあるアルハンブラ宮殿です。アラベスク模様のタイルで至る所を埋め尽くされたこの宮殿は、まさにスペインにおいて開花したイスラム文化最高の芸術品といえます。


①壁飾り(水彩技法)   10×10cm


 ②オランダ、デルフトの籠入り角皿(水彩技法) 16×39×4cm  

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⒮‐8.ソカラトタイル技法 2点 

2024-09-06 09:00:00 | ⒮スペインタイル技法
 スペインのバレンシア地方に、「ソカラトタイル技法」というのがあります。これは、15~16Cに開発されたもので、家の天井の梁と梁の間を埋める木の板の代用品として、木材に似せた感じに作ったということです。粘土からタイルを作り、素焼きしたタイルに化粧土(エンゴーべという)を掛けた後絵付けし、焼成します。その後、サンドペーパーをかけて古い感じの色を出しました。


スペインのタイル(ソカラトタイル技法)  10×10cm

  ソカラトタイルの技法で作成した作品は、表面がざらざらしています。この手法の場合、釉薬がかかっていませんので食器には向きません。

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⒮‐7.クエルダ・セカ技法+水彩技法 3点 ∔【継続観察;6日目のスイレン】

2024-06-26 09:00:00 | ⒮スペインタイル技法

 クエルダ・セカ技法に水彩技法を加えたスペインタイルの作品3点です。



➀イギリスタイルの花瓶台  17×16.5×9.5


 ②ポルトガル陶器の植木鉢(水彩技法)    17×16.5×9.5


③モザイクタイルのキッチンフック(クエルダ・セカ技法)  8.5×22.5



6日目(6/26)のスイレン


中央が1番目6日目のスイレン~8:50
右上は2番目3日目今日も咲きそうです。
左手前のスイレンは3番目。ツボミ、硬そう!

11:30のスイレンの様子

14:00のスイレンの様子
1番目のスイレンは開閉が終了したようです。
2番目のスイレンは今日も開花しました!

※ これにて[継続観察]は終了です。
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⒮‐6.スグラフィートタイル技法 2点 ∔【継続観察;5日目のスイレン】

2024-06-25 09:00:00 | ⒮スペインタイル技法
  「スグラフィートタイル技法」とは、焼成前にタイルの素地と違った色の化粧土を塗り、乾いてから化粧土を削り取って模様を付けます。焼成後は、削った部分が素地の色がでます。中世のイギリスで作られたタイルの技法です。

この「スグラフィートタイル技法」は、日本の陶芸でも使う技法です。具体的には、まだ乾かない生地にコンプレッサーで化粧土をかけ、そこに絵柄を鉛筆で描き、先の尖ったもので削ります。



5日目(6/25)のスイレン


中央が5日目のスイレン~8:30 現在
右上は2番目2日目今日はまだ未開花。
左手前のスイレンは3番目。いつ咲くのかナ?
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10:30の様子

1番目のスイレンは開花終了しましたが、
2番目のスイレン(2日後)はまだ咲いていません。
 温帯性スイレンの花は、ツボミを付けてから開花まで約3~4週間といわれています。また、朝花を咲かせて、夕方には花を閉じてそれを3日くらい繰り返すと終わりを迎えるという。我が家のスイレンは、普通以上に長く開閉を繰り返していることにー。
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⒮-5.クエルダ・セカ技法 4点 ∔【継続観察;4日目のスイレン】

2024-06-24 09:00:00 | ⒮スペインタイル技法

 スペインタイルのクエルダ・セカ技法で作成した作品4点です。



➀温度計(クエルダ・セカ技法)   タイル15×15cm


②白タイルのコースター(クエルダ・セカ  オイル技法) 11×11cm


③籠トレーの中敷きタイル(クエルダ・セカ技法)  23.5×12cm


④マヨルカタイルの日時計(クエルダ・セカ技法+水彩技法) 15×15cm



4日目(6/24)のスイレン


左下が4日目のスイレン。右上は今日開花!
※ 天気;雨⛆、気温;14℃🌡、⏰ 9:30
 
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⒮‐4.レリーフタイルの技法 1点

2023-11-02 07:00:00 | ⒮スペインタイル技法
 スペインタイルの中に、イギリスの「レリーフタイル技法」があります。これは、粘土をこねて凹凸のある石膏型で型どり後乾燥させ、その後釉掛けし焼成したものです。主に中世のイギリスで盛んに作られたタイルで、凹んだ部分に釉薬がたまるため一色の釉薬でも濃淡ができます。

レリーフタイルの壁飾り 12×12cm


陶芸でも、この「レリーフタイル」の手法で作ることが昔からあります。これは、加飾・装飾の方法の一つとして大変効果的です。 

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⒮‐3.マヨルカタイル技法=水彩技法 2点

2023-11-01 07:00:00 | ⒮スペインタイル技法
マヨルカタイル技法=水彩技法」で作った、表札と時計です。

 ①表札(マヨルカタイル技法=水彩技法)    10×20cm


 ❷時計(マヨルカタイル技法=水彩技法)    15×15cm


陶芸でも、このスペインタイルでもそうですが、いろいろな手法がわかり、ある程度技法が身に付いても自分なりのオリジナルなデザインを作ることは大変なことです。意識は、日々、デザイン探し!といったところです。

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⒮‐2.マヨルカタイル技法~水彩技法 5点

2023-10-31 07:00:00 | ⒮スペインタイル技法
 「マヨルカタイル技法」とは、素焼きのタイルや陶器に、白色の釉薬をかけその上に顔料で水彩画を描くように筆で絵付けをするもので、水彩技法ともいいます


 ①壁掛け(マヨルカタイル技法=水彩技法)    12×12cm


 ②壁掛け(マヨルカタイル技法=水彩技法)    12×12cm


 ③壁掛け(マヨルカタイル技法=水彩技法)   タイル10×10cm


 ④壁掛け(マヨルカタイル技法)   タイル10×10cm


 ⑤青タイル(マヨルカタイル技法=水彩技法)  タイル15×15cm


古い時代は青1色または緑と黒の2色で絵付けされていましたが、18C頃からはいろいろな顔料で絵付けされるようになったということです。 

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⒮-1.クエルダ・セカ技法 7点

2023-10-30 07:00:00 | ⒮スペインタイル技法
 カテゴリー;「⒮スペインタイルとは」のはじめにスペインタイルという言葉を聞いたことがあるかと思います。本カテゴリーは、東京のS工房で学んでいたときの作品を中心に、その作り方や種類、特徴を紹介していきたいと思います。


 「クエルダ・セカ技法」という技法は、15C頃イスラム圏からスペインに伝わった伝統的な絵付け技法の一つです。デザインを描いた後模様の縁を鉛筆でなぞり、その中にスポイトを使って釉薬を流して模様を描く方法です。焼成後は鉛筆で描いた線が消え、釉薬の部分が少し立体的になり、タイルのピースを組み合わせたモザイクタイルのように見えます。


 ①コースター(クエルダ・セカ技法)   7.5×7.5cm


  ②絵皿(クエルダ・セカ技法)     径14cm

クエルダ・セカ技法は、陶芸で言うと「もっこつ描き」と同じような方法です。もっこつ描きの場合は、ゴスをダミ筆で描いていきますが、クエルダ・セカ技法の場合は小さなスポイトで色をのせていく方法です。特に、色絵具の出し方に要注意!です。よく攪拌した絵具をスポイトに吸い、均等に同じようなふくらみになるように描いていきます。

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