あさのあつこさんの「たまゆら」を読みました。恋愛小説です。しかもとても変わった。物語は早春の夜明け、まだ深い雪が残る頃。花粧山という山へ向かう山道最後の地点に建つ家に暮らす老女、日名子が山道を登ってきた人の足音を聞き、起き上がるところから始まる。夫の伊久男もすでに70歳を越えている。2人は人間の世と山との臨界に位置する家で、訪う人を全て受け入れ、もてなし、休ませた。彼らの家を訪ねる人は一様に疲れ切って眠り、1日2日逗留したのち、麓の街に引き返す人もいれば、道なき道をさらに進み、山頂へ向かう者もいた。山から戻れる人もいれば、そのままになった人もいた。2人は彼らが無事に山から戻ることを念じ、送り出すだけだった。その朝、おとづれたのは若い娘だった。彼女の名は真帆子。幼なじみであり、忘れられない想い人の陽介を迎えに花粧山に登ってきたのだ。陽介は父親を刺し殺していた。しかし、陽介と思われる青年が山に向かったのは一年も前のことだった。日名子は真帆子の中に遠き日の自分を重ねたのか、自分と伊久男の過去を語る。いつもは黙って送り出してきた彼らだったが、日名子は山へ向かう真帆子を一人で向かわせることができない…独特の雰囲気の小説でした。面白く一気読みしました。島清恋愛文学賞受賞作。
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