ギタリスト岡本博文 生徒諸君!

プロギタリストのリアルな経験談、本音を語って行きたいと思います。

両手で作り出す音に耳を傾けよう

2020-03-30 12:22:51 | Weblog

このところ、両手で作り出す音について、とっても大事だなあと思っています。

音色というのは一番重要に思えてきています。例えば、誤解を生むことを承知で言うならば、クラシック音楽の人からみて、軽音楽と呼ばれるものは、やはり今でも下に見られているのだと思います。その理由は、音色の豊さと美しさへの追求心の深さだと僕は思います。

なん億円、何十億円のバイオリンを使うのも、やはりそれだけの値段の楽器を使わないと、もう無理な表現の領域があって、それは使う必然があるのだと思います。弘法筆を択ばず、とは言っても達人に初心者用のバイオリンは可愛そうですし。やはりそれなりの楽器には、表現のリミットが早くやってくるのだと思います。

僕は、最近のギターにまつわる様々なこと、楽器業界、プロ演奏家、アマチュア演奏家、教育者に色々懐疑的になっています。それは僕も含めてなんですけど。世の中全般が「良い音」に対してセンスがあやふやになってきていると思います。カタログでギターを通販したり、メルカリで買ったり、オールドギターのスペックが語られ、スペックだけで高値で売り買いしたり、そう言うものの中にあるちょっとした僕の感じる問題点は、同じところに起源を感じます。

良い楽器を手に入れるに越したことはないんですが、派手なメロディーを奏でるのも良いのですが、リズムが良いのは当然。本当に良い音色を聞き分けて目指すこと大事だと思います。音色について両手の工夫で越えられる壁はめちゃくちゃあるし、と言うか、多くがそれで超えられるものだし、そう言うのをちょっとづつ乗り越えることが、楽器をマスターする楽しみであると思うんです。で、プレーの聴き映えや主張が、全然変わります。実際、レッスンで継続的に、あるトレーニングを始めたところ、万年初心者に早くも変化が起こり始めました。

僕も、この数ヶ月、様々な気づきがありまして、自分自身の音に対するセンスアップについて見直しています。
ギターを弾くのは楽しい。そして奥が深いですね。僕の作品や演奏にも反映させていかねば、と思っています。

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