ギタリスト岡本博文 生徒諸君!

プロギタリストのリアルな経験談、本音を語って行きたいと思います。

マイルスとコルトレーンのリズム

2010-11-04 08:46:20 | Weblog
ホーンも聞いてみよう。
ジャズというムードを語る上でマイルスとコルトレーンのメロディーの
リズムセンスについては、良く理解しておくべきだと思う。
http://www.youtube.com/watch?v=qlIU-2N7WY4&feature=related

そのSo Whatの演奏は、静かで、しかもタイトで内側が燃えるような
強力なリズムセクション。ヒタヒタと迫るようなベースの表情が
すでに真夜中のNYの路地裏の道を連想させるようだ。

それに乗るマイルスのトランペットを弾くと
それだけだとバラードを吹いているように
はね具合もなにもおかまい無しのように聞こえる。

彼のソロがさらにクールな孤独感を表現し、ムードを作っている。

そのムードに乗っかって、コルトレーンがやがて熱く吹きまくる。
彼は、16分音符、6連符というくくりだけでなく、
音符を前に、後ろにひっぱっては、ビートの中に意外に丁寧に
着地しているのが観察出来る。

このようにジャズそのものは、色んなノリ方があり、
このマイルスのSo Whatは、「簡単だからやってみよう」という
初心者の考え方とはむしろ逆。

非常に洗練された美意識とマイルスのプロデュース能力で成り立っているのです。
そして、ひとつのジャズの新しいイメージを定着させた。
スイングして楽しい、以上のものをね。

こころして聞くべし。
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