コード進行が、特にない場合のアドリブが出来るようになるには、
どうすればいいか?
質問があったので、考えてみました。
大きく分けて、
1)何を準備するのか?
2)何を考えて、その場で構築していくのか?
に分かれると思います。
<何を準備するのか?>
1)スケール練習
ただスケールを上がったり、下がったりするだけでなく、
自分のやっているスケール練習が、どういうモチーフから成り立っているかを
確認しながら演奏する意識が大事です。
複雑なものは、シンプルなモチーフの連続で成り立っていることを
思い浮かべれば、すべてのモチーフは、大きなアイディアの元になっているからです。
2)フレーズをストックする
⑴マイナーペンタ系、
⑵メジャー寄りのブルージーなもの
⑶ドリアン系
⑷特殊なモード
⑸また、それに関わる拡大解釈をしたフレージング
⑹ギターの機能を利用したフレージングアイディア
3)ストローク、あるいは、バッキングの練習
などです。ぼくの場合は、ある状況を設定したバックトラックで、
スケール練習とも、アドリブとも取れる形で、
フレットボードをくまなく、テーマを決めては、弾きまくります。
しかし、その前に、そのバックトラックが演奏しているリズムのことを
理解していることが、気持ち良いリズムで演奏することに繋がるので、
バッキング、コードワーク、ストロークの練習は欠かせません。
また、それは、フレージングのアイディアにも繋がりますし。
〜〜〜〜〜〜
<何を考えて、その場で構築していくのか?>
アドリブを大まかに3つぐらいの段階に分けたいと思います。
1)イントロダクション
2)会話
3)エンディング、あるいはコーダ
1)イントロダクション
これは、印象的な最初のフレーズを考えてみます。
それが、今日のこのアドリブのメインテーマになると思うからです。
その場で、行き当たりばったりの時もあるし、
簡単なモチーフを考えても良いでしょう。
どういう世界観を表現したいのか?
意識的であれ、無意識であれ、心の中に潜んでいるはずです。
最初から世界観が思い浮かべられることは少ないかもしれません。
普段の練習の中で見つけられる場合が多いでしょう。
こういうことは、鶏が先か、卵が先かのような論議になりますが、
そういう議論は、生物はアメーバからの進化に基づいた話を忘れた話題に
似ているので、ナンセンスだと思います。
だから、何はともあれ始め、その場で、この場に足りないことを
実現するために四苦八苦するしかない、と思います。
また、アドリブというのは、基本、絶えず最後に向かって
何かが盛り上がっていくことが、前提になります。
だから、長くストーリーを描くには、
最初は、そろそろを始める必要があります。
2)
私は、バンドであれ、一人であれ、
フレーズは、質問と答えの中で、発展していくものだと思います。
物事は、前半と後半に分けることができ、
前半は、質問。後半は、その答えと考えることができると思います。
これは、ミクロな見地からマクロな見地まで、
様々な前半、後半を含んでいると思います。
フレージングの中での『対話』あるいは、バンドの中での、対話を大事にすれば、
その場で、必要なことは、経験を積む中でおのずと見えてくると思います。
『対話』に大事なのは、相手の為に、スペースの半分を休むことです。
あるいは、自分一人で構築するならば、問いかけと同じ分量の
答えをしなければなりません。
そういう段階を経て、アイディアを酔っ払った勢いで
自分一人で話し続けるような状況が出てくると思います。
興奮した時にアイディアが出て来ないなら、
それは、普段からの心がけであったり、実力なので、
「十分準備が出来てなかった」と反省すべきでしょう。
が、今は、反省する時間ではありませんから、
一生懸命盛り上げる方法をその場で考えるしかないと思います。
3)エンディング、あるいはコーダ
さらに、劇的なシーンが、最後に用意されていれば、
良い物語になると思います。
どうすれば良いか?
それに答えはありません。
脚本家が「この映画を名作にするエンディングはどうすればいいですか?」
と聞くようなもので、自分で考えなければなりません。
それでも、どう終わっていいか?
聞く人がいます。最終的に答えは簡単です。
両手をギターから離せばいいんです。
今日も良い1日を。
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