ギタリスト岡本博文 生徒諸君!

プロギタリストのリアルな経験談、本音を語って行きたいと思います。

楽器は、楽器屋で買ってほしい

2017-04-15 18:30:18 | Weblog

今日、「ネットで、こんなギター買おうと思うんです」
とスマートフォンの画像を生徒さんに見せられました。

ポチッとするのを、ひとまず全力で止めました。 

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個人的な意見として、お聞きください。

僕は、ネットで楽器は、本当は買うものでないと思います。
楽器は、特にギターに関しては、実際に弾いて、弾き比べて買ってほしい。
楽器は、同じメーカー、同じモデル、同じスペックのものでも、
必ず、個体差があると思います。
アタリもあれば、正直、ハズレもあると思う。

ルックスやスペックの言葉、用語に踊らされて、
楽器を弾かずに選んでしまうのは、本当にもったいない。
楽器の本質は、ピックアップやら、ペグやら、
付属品を変えても、変わらないものだと、僕は感じています。

だから、ルックスを気に入って、後で
「高級なピックアップに変えれば、 ミッドが出てくるだろう」
とか、パーツを変えることを前提としての買い物も、
大概、うまくいかないと思う。
また、イコライザーやアンプのセッティングで、
思った音にするのも、限界があると思います。 
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同様に値段の高い楽器だから、良い音がする、とも
限らない。それは、楽器や音楽というのは、趣味、嗜好品が、
大部分を占めると思うからです。 

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僕は、吊るしてある楽器をちょっと弾かせてもらって、
「うわ。これは鳴る!」と感動したことがよくあります。
自分と相性の良い楽器は、恋に落ちるのと同じで、
理由は正直、自分でもよくわからない。

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だから、とにかく沢山、試奏してみることを
お勧めします。10本弾いて、最初のが一番良いかもしれない。
テレキャス、テレキャスと思って買いに行って、
本当はレスポールが音の趣味だったりするかもしれない。
ストラトは、やっぱりメイプルネック!と、思って試奏したあげく、
どうにもローズネックがしっくりきたりする。
逆も然り。

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好きなアーティストと同じモデルを買うのは、
実は、意外に好きな音の傾向と重なりやすいので
悪い買い方じゃないかも、とは思うんです。
特に初心者には、色や見た目も大事だろうと思うし、
モチベーションも変わるので、全部否定するつもりもありません。

でも、やっぱり、手にとって弾いてみるのは基本。
ギターをまったく弾いたことのない人ならば、
ちょっと弾ける友人についてきてもらったり、
店の人に弾いてもらったら、良いと思います。 

買うまでが、本当に一番楽しいと思います。
音が気に入らなければ、段々不満も溜まってきますし。
焦らずにベストのチョイスを、最後は自分の感性で
選んでほしいと思います。

 

 

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