ギタリスト岡本博文 生徒諸君!

プロギタリストのリアルな経験談、本音を語って行きたいと思います。

Room335は、難しいんです

2017-06-06 02:16:42 | Weblog

ラリー=カールトンと言えば、中年オヤジのギターヒーローの一人で、
また、広い世代に渡って「本当にギターの上手い人」の一人として、
人気もある人です。

彼の代表曲に『Room 335』という曲があります。

体験レッスン、ショット=レッスンで、いきなり
「この曲を弾きたい」と持ってくる人が、
稀にいるのですが、この曲は、正式に理解して弾くには
大変難しい曲です。

大まかに、捉えたとしても、幾つかのスケールチェンジがありますし、
細かく考えれば、ビバップの要素も入ってきます。
まして、指板の上で、ドレミの把握ができていないと、
理論的な話もままならないし、
多くのギター講師は、テーマをしっかり弾いてもらって、
楽しんでもらって、あとは、コピーをそのまま弾いてもらって、
お茶を濁すんじゃないでしょうか?

この曲を弾くには、本来は、
1)ブルースを弾く
2)モーダルなアプローチを弾く
3)ビバップ=ジャズのアプローチを学ぶ
4)それらをチョーキングなど、ロック的なテクニックで再構築する
5)まるで適当に弾いているかのように、それらを縦断して、歌うメロディーを選ぶ

ということが、必要になると思います。
真面目に考えれば。

だから、ある種卒業試験的な曲でもあるんですね。
まあ、適当に弾くやり方が、無いわけでもないし、
そういう面が無いと、面白く無い曲でもある、と僕は思うんですけど。

聞く人が聞けば、お里が知れる曲でもある、と僕は思います。
有名曲で需要が多い分、
これをアドリブで弾く方法を教えて、と、急に言われても、
どこから説明したものか、ギター講師泣かせの曲だ、という訳です。

また、この曲をリクエストしてくる人ほど、
テーマのかっこよさに憧れて、リクエストしてくる傾向があるので、
辛抱をしてもらえることが少なく、
本格的に説明すると、結構うんざりされることが多いんです。

経験上、あ、来たか、と思います。(笑)

******
さて、それでも、メロディーを歌わせるだけでも、
勉強になる曲でもあります。それを踏まえて、いろんな段階で
チャレンジしてみるのも、有りな曲でもあります。

こういうことを踏まえて、Room335と向かい合ってもらえればと思います。


******
岡本博文個人レッスン 
ホームページ http://hirofumiokamoto.com/

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