与那原町の御殿山青少年広場で7月27日に行われた与那原大綱曳に、同町にルーツを持つ県系の研修生2人が参加した。
アルゼンチン出身の上原・セバスティアン・パブロさん(35)は、大綱の上に乗る支度(したく)として組踊「万歳敵討(まんざいてぃちうち)」の高平良御鎖(たかでーらうざし)役を熱演。ペルー出身の具志堅・上原・カレン・ちえみさん(24)は道ジュネーや大綱曳を歌と踊りで盛り上げるメーモーイに挑戦した。
与那原町出身の曽祖父を持つセバスティアンさんと、同じく祖父が町出身のカレンさんは、町海外移住者子弟研修事業で7月23日、初めて来県した。大綱曳に研修生が参加するのは2回目。
2人は10月15日までの約3カ月、親戚宅に滞在しながら町内で日本語、三線、陶芸、書道、琉球舞踊、空手を学ぶ。
セバスティアンさんは大綱曳に参加したことに「曽祖父が移民したとき、伝統文化から遠く離れてしまったことが心残りだったはずだ。今回その伝統を自分が受け継げたことに感激した」と話した。
カレンさんは「綱作りから本番まで、成功のために町民が一丸となって行う姿が印象的だった」と目を輝かせた。
「研修では学ぶことが多く不安もあるが、大綱曳で見て感じたものは帰国後、全て伝えたい」と話すセバスティアンさん。「来年65周年を迎えるアルゼンチン与那原町人会の記念行事を成功させたい」と意気込んだ。
大綱曳を現地で再現しているというペルー与那原町人会もことしで100周年。カレンさんは「今回学んだメーモーイを町人会に教え、町人会を盛り上げていきたい」と力強く語った。
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金丸でした。