ふなやれ
<和訳>
錨を上げて
帆の綱を引けば
春、三月の風を受けて
美しい進貢船は水を得た魚のようだ
美しい進貢船は水を得た魚のようだ
彩る模様を描く波を押しのけて
なめらかに那覇港を出る
なめらかに那覇港を出る
彩る模様を描く波を押しのけて
去来する思いは果てなく
これから始まる旅の思いで胸がいっぱいだ
船に別れはつきものだ
去来する思いは果てなく
これから始まる旅の思いで胸がいっぱいだ
船に別れはつきものだ
船を見送る多くの人々は涙を流す
名残惜しいが出港しなければならない
名残惜しいが出港しなければならない
何度も何度も振り返って
我が子、妻、親を探したが
何度も何度も振り返って見たが
三重城ははるか遠くでよく見えない
~ 間奏・琉歌を詠む ~
沖(ウチ)ぬ側(スバ)までぃや
親子兄弟(ウヤクヮチョーデー)連(チ)りてぃ
渡中(トゥナカ)推し連れ(ウシチリ)ば
風(カジ)どぅ頼(タヌ)む
嘉例吉(カリユシ)ぬ御船(フニ)に
嘉例吉小(カリユサグヮ)乗(ヌ)してぃ
ただ糸(イチュ)ぬ上(ウイ)から
走(ハ)るが美(チュ)らさ
<訳>
海の中にある臨海寺の近くまで親子兄弟連れ立って
沖の海に一緒に行って順風を祈願する
めでたい船にめでたいものを乗せて
穏やかな海の上を絹の上を滑るように航海する美しさ
三重城ははるか遠くでよく見えない
~ 間奏・琉歌を詠む ~
沖(ウチ)ぬ側(スバ)までぃや
親子兄弟(ウヤクヮチョーデー)連(チ)りてぃ
渡中(トゥナカ)推し連れ(ウシチリ)ば
風(カジ)どぅ頼(タヌ)む
嘉例吉(カリユシ)ぬ御船(フニ)に
嘉例吉小(カリユサグヮ)乗(ヌ)してぃ
ただ糸(イチュ)ぬ上(ウイ)から
走(ハ)るが美(チュ)らさ
<訳>
海の中にある臨海寺の近くまで親子兄弟連れ立って
沖の海に一緒に行って順風を祈願する
めでたい船にめでたいものを乗せて
穏やかな海の上を絹の上を滑るように航海する美しさ
東に白い入道雲が沸き立ち
頭上には太陽が高々と照る
東北東微北の風に追われて
船は左右上下に激しく揺れる
船は左右上下に激しく揺れる
帆をいっぱい上げて舵を取れば
船は左右上下に激しく揺れる
東支那海が千里万里と広がる
船は左右上下に激しく揺れる
東支那海が千里万里と広がる
彩る模様を描く波を押しのけて
なめらかに那覇港を出る
彩る模様を描く波を押しのけて
去来する思いは果てなく
これから始まる旅の思いで胸がいっぱいだ
これから始まる旅の思いで胸がいっぱいだ