2010年の集大成として臨んだツール・ド・沖縄 市民140。
登り,下り,平地,集団,スタミナ,メンタル,機材,調整すべてがオールラウンドに試されるホビーレースの最高峰。
結果は惨敗。131位。よい宿題をもらって帰ってきました。
悔しいけれど,実力以上のものはでません。実力以下の走りも実力のうち。
来年も戻ってこられるだろうか。そのためにはかなりの家庭内マイレージポイントを貯めないといけないな・・・
先頭集団についていったら、一回目の普久川で爆発しました。
予想通り、先頭のペースについていくには、私の体重ですと350-400Wが必要。しばらくその域、心拍190で走っていましたが、データどおり10分過ぎに千切れました。orz
前半抑えて後半盛り返す方が順位はよくなるでしょうが、これはこれでレベルの高い走りを経験できたのでよしとします。
それにしても、二回目の普久川以降のタレぶりは酷かった!!!
千切れたら千切れたでよい宿題をもらいました。PTのデータは採取できたので、次回このレベルで走るには、どの数字が必要になるのかよい指針が得られたでしょう。
Prologue一緒に行くはずだったYOMEが急遽本土待機になったので,ひとりで土曜日入縄に変更。那覇空港に着くと・・・豪雨。
自転車をばらしてレンタカーに入れ,一路名護を目指して高速道路を走るも,受付時間に遅れてしまった。しかたがないので6時の再受付を待つことに。これで名護でレンタカーを返して国頭までバスで行くプランがお釈迦に。次回は国頭に営業所があるレンタカー会社を選ぼう。
飛行機の中で熟読していた本が,
これ。
2010年は自分にとってパワートレーニング元年だったけど,2011年はひょっとしたらレーシングウェイト元年かもしれない,と思わせしめる本。
結果的にPower Weight Ratioの低さが白日の下にさらされた今年の沖縄にこの本を持って行ったのは,神託ではないでろうか。
これからボチボチ記事をアップしていきますよ。4.5w/kgを目指しますよ。
オクマリゾートに到着し,@jmzさん,@masahifさん,@akirasekさん,@u2hさん,@goro_bicirosaさんらと挨拶。自転車の整備をして,相部屋の人たちとしばし歓談して10時就寝。朝,いつものように3時半と無茶な時間に起床。このままだべているのも仕方がない,ということで前日いけなかった普久川ダムの登りを下見に行く。宿から5km
普久川ダム(余那の登り)
ここを右折すると祭りが始まります
勾配としては蓑毛~ヤビツ峠頂上に似ています。勾配がゆるくてヘビー級の俺に向いている!とかこの頃は夢を見ていました。
まさか本番FTP更新ペースで登るとは。アップなしで。
市民140スタートは国頭道の駅
スタートは宿から1kmのところにあります。リゾートの周りを適当に流してアップ。この適当なアップのおかげで後で泣きを見ます。
しかし,レーサーサインインからスタートまで2時間。かなりの暇を持て余しました。
パンクをするとモトからホイールの支給を受けられますが、シマノだけです。
このような分厚いサポートが受けられるのがいいですね。
各チェックポイントの足きりタイム。結構厳しいですよ。
tictacさんのトップチューブです。
先頭から5列目に陣取りました。おかげで序盤のポジション争いに足は使わず。ベテランがいると違いますね。
結果的には登りと同時に後方へムーンウォークを始めたので,別に後ろでもよかったかも凹
スタート前の歓談
この後国際プロ210が通過。市民140はこの後スタートです。
クリートをはめ,緊張感が高まってきました。
緊張感のない私www
スタート!普久川の上り口まではスタートから5km。ここまでアップを終わらせないと!というわけでシャカシャカ漕ぎます。大体先頭から20番手くらい。まわりに@jmzさん,@akirasekさんがいるので心強い。「前の人から離れないで!プラグインして!」@jmzさんからアドバイス。車間をあけてしまうのは車の運転でも一緒だな~
そして大きく右に曲がって,登りの始まり!漫画「シャカリキ!」を彷彿とさせる沿道の観客から声援が飛ぶ!
大集団で登りはじめます。ありえなーい。なんじゃこのハイペース。
心拍190でも写真はとれますけど・・・
パワーは400W前後,特に辛くはないんですが,下を見ると心拍190。いやなものを見てしまったよ。
400Wで心拍190,5-10分で千切れるパターンですね。案の上厳しくなってきました。
そろそろ臨界点に到達し、溶解が始まります。
@jmzさん,@akirasekさんが離れていく~
この頃@goro_bicirosaさんは山岳賞獲得のためペースアップしていたそうな。
ひとり
最初のピークを登りきる頃,先頭集団はちょうど視界から消えようとしていました。ああ。俺のおきなわが終わるぅぅぅ。
頂上の平坦部分でガクっとペースダウン。山岳賞ポイントで
「先頭2分!」の声が。本来であればここから猛追走で連結を計るべきですが,この時点でも心拍が180からなかなか下がらず,追走するまで回復していません。
やはり,登りを99%で登ってはイカン。95%で登って残りの5%を下りの加速にとっておかないと。ここからはゾンビのようにダウンヒル。あまりの衝撃にシェルショック状態です。
第二集団に吸収されました。
特に前に追いつこうという意思があるわけでなく,登りで遅れて足がそろった集団らしく,ペースは遠足ペース。おかげで少し回復しました。
奥への登りも厳しいと聞いているので、緊張感をもって集団内ヌクヌク
というか写真を見る限り上り始めていますね。
奥への登りは集団先頭でいい感じで上ることができました。上半身をがっしり固めて300-320Wで登るのが現在の理想の上り方。ここで唯一できました。
この後何の変哲もないのぼりで隣の人が接触落車。目の前にコロリン転がってきました。のわっ!とパニックブレーキ。大丈夫そうだったのでクリートをもう一回はめて再スタート。そして一回目の足攣り。
集団から遅れました。足をつかって追走開始。
2年前大落車大会があったという悪夢のトンネル。おそろしいので単独走。
このトンネルで集団が警戒してスピードを落とすだろうと予想していましたが案の定でした。ここで連結。
辺戸岬の手前で大会関係者がけたたましく右車線を追い抜いていきます・・・もう来たのか!市民210!
先頭逃げ集団にぶち抜かれます。なんと,先頭を回しているのはマチャーキー!すげー!20人の逃げに残っている!!もちろん後ろにくっつきますwww
でもミポさんがいない!なんでだ!(一回目の登りでチェーン落ちだったそうです)
しばらく市民210の後ろで高速走行をすると,あっというまに二回目の登りへ。登り開始と同時に自分のペースで上り始めます。
すでに爆発しているので、テンポで登っていく。ほどなく市民210の追走メイン集団が。この時点で8分くらい先頭と開いていたかと思います。
「ノリックさ~ん」
「オマさ~ん」
「ぎゃー!ミポさ~ん」
応援しましたが,みんなイッパイイッパイなのでスルーwww
エースを二人ががっちり守っています。美しいチーム愛を感じました。いいな。
声をかけようと思ってダンシングで追いつこうと試みますが,二回目の足攣り。
一回目より更に遅いペースで普久川をのぼったのでありました。この時点で,気持ちも折れ,足も残っていない状態。
たとえて言うのであれば,ミポ練で和田大爆発をした後に,雛鶴に向かう途中で足に力が入らなくなる,あれ。この後,悲しい現実が明らかになります。
高江の登り
(´;ω;`)ブワッ
沖縄を終えて,みなさんのレポートを読んでいると,速い人が異口同音に唱えていることがある。
「単独走は,やってはいけない」
が,しかし,頭ではわかっていても,足が楽になりたい,と訴えることがある。
速度的にも,出力的にも集団の方が楽なのに,「もう終わった。早く息の根を止めてくれ。」モードに一度入ると,どうしても単独で走りたくなってしまう。下りも足を止めず回していればよいのだが,どうしてもところどころ惰性で下ってしまう(一人の場合)
普久川を下りきると,寸暇を入れず高江の登りが始まる。
ひとり
完全に終わっているので,マイペースで登る。マイペースで登ると,当然140の足のそろった集団から離れてしまう。登り切ると,アップダウンを繰り返しながら下り基調で源河の交差点まで行くのだが,ここが一番つらかった。前にも後ろにも誰もいなくなってしまい,完全に単騎。ちょっとした平地でも30kmを切るありさま。下り基調とは聞いているが,こうまでアップダウンがあると平地だと思っていても登っていることがあるし。この一番辛いところを単騎で走っていると,210の集団が次々に追い越していく。
ここでタグちゃん,Yu-ki君,佐藤(黒)さんに抜かれる。レベルの高い練習を欲していたタグが練習しなくてもレベルの高いところで走っている。よかったなぁ。タグ。しばし並走するが,先を考えてバイナラ。この集団のお尻には鶴見しんごさんがいた。一念発起してこの集団についていくべきだったが,一度完走ねらいサイクリングモードになってしまった脚が反応しない!
この後,同じく単騎になってしまったぬまプロにパスされる。肋骨にひび入っているのにようやるよな~。ミポさんが一回目の普久川でチェーン落としたとき,降りて戻ってきたらしい。男だな~。いつものように前ジップ全開でヒラヒラしながら前方に消えていきました。
そしていよいよ源河への交差点を過ぎ,みんながきついきつい,と恐れていた新コースへ。しかしもうサイクリングモードなので,どんな厳しい坂もサイクリングであればたいしたことない。慶佐次の補給所で水を2本受け取ったとき,空が割れてザーァっっとスコール。
土砂降り。
すわ携帯とデジカメがお釈迦になる!と心配してコースサイドでいったん停車,ジップロックに放り込む。そんな悪いタイミングで後ろから@u2h (tictacさん)に声をかけられる。
同志よ!!!
脚のそろった顔なじみの登場に元気がでてきた。豪雨だけど。テンションあがってきた。脚のそろった顔なじみ,ということは裏返せば生生しいライバル心。ここで協力すればいいのに,チクさんからプチ逃げをかましますwww
豪雨の下りはスリッピー。ここでやっと鉄下駄クリンチャーの恩恵を感じました。コースのそこかしこで落車して動けなくなっている人が。ある人は落車して側溝にズボリ,文字通りズボリと嵌合していました。登りでは両足を攣って動けなくなっている人もたくさん見かけました。まさに,累々と横たわる屍を乗り越えて進んでいく感じ。←おおげさか。
先ほどまで210の集団で先頭をグルグル回していた人が坂で突然両足をつって自転車を降りていたり・・・壮絶でした。
羽地ダムへといたる大浦の海岸沿いには沖縄らしい風景が続く。ガジュマルの原生林を一心に走っていると,どこからともなく,電子音が聞こえてくる。
「ガラガラ ピ~っぴッピッピッピーピ」
何だ何だ!?
この先の関門のタイマーか?
ヲレ,タイムアウト?
・・・電子音ではなく熱帯の鳥のさえずりでした
途中,村役場やら,パイナップル畑やら,サトウキビの刈り入れ場やらを通過すると,沿道の子供たち,おばあちゃんたちがフライパンをカンカンカン!とぶったたいて声の限り応援してくれる。声援には応えられないけど,しっかり受け止めました。なんて暖かいレースなんだろう。
・・・・・・・・・
羽地ダムへの登りもペース走でクリア。目標を失ってしまったので,ペースアップもダウンもせず。ただ,登り始めで両腿同時痙攣アタック!ないことにして漕ぎ続けますw。 3段坂をクリアして橋にさしかかると、コースサイドにYuuki君が。パンクらしく、モトを待っているらしい。
この後、210の集団が、いいペースでやってきたので、これに乗っかる。この集団に乗っかって、最後の関門を通過。市民210の人達はみんな小さなガッツポーズをしていた。いいな。
名護に向けて幹線道路に入ると、沿道の声援が倍増する。ここで気持ち良くなってアドレナリン爆発したのはみなさん一緒でしょう。ジャスコの坂の大応援団に乗せられて、緩い坂をドッカーンと登ったら、後続がいなくなっていましたwww。なんだ、脚残っているやん。半分以上サイクリングだったから当たり前ですけど・・・
最後は市街地に入って傷心のスプリントごっこ。
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最初の普久川はIF 0.994と、ほぼ限界で登りましたが、それから流さざるをえなかった、という点で全体の強度は非常に残念なIF 0.7 市民140で30位だった@jmzさんがIF 0.9だった、といっていますから、自分がいかにタレテいたかがよくわかります。本当に情けなや。情けなや。
あと一年。あと一年も準備期間がある。
絶対にリベンジしてやるぞー!!!
・・・許可が降りれば。