市役所牧丘支所の2階会議室にて行われました。事前に何人もの方が準備に来てくださり、とても助かりました。例年のごとく、準備はあっという間に終わってしまい、先日の乙女高原フォーラムのビデオを時間まで鑑賞しました。
受付を芳賀さん、司会を三枝さん、写真記録を雨宮さんが行ってくださいました。
出席者は15人、委任状による参加者は103人でした。
古屋代表世話人のあいさつに続いて、高木山梨市長に来賓としてごあいさつをいただきました。乙女高原を山梨市の財産として守っていくことはもちろんのこと、子どもたちにこの財産のよさを知ってもらいたいというご発言があり、その通りだなと思いました。未来に生きる子どもたちに乙女高原を伝えていかなければ、乙女高原の自然は維持できません。
古屋代表世話人の議長により議事が進行されました。
2018年度活動報告を植原から、2018年度収支決算報告を会計の内藤さんから行いました。会計監査報告は監査役を代表して竹居さんから行っていただきました。事務局植原のミスで、資料に修正が必要でした。ほんとうに申し訳ありません。それでも皆さん、温かく承認してくださいました。
続いて、2019年度活動計画案、2019年度収支予算案を植原から提案し、承認していただきました。「黄色いスミレ観察会は、季節が早く進んだら、早める必要があるかもしれない」「遊歩道づくりや草刈りが20周年なので、なにか記念になることをするか?」「フォーラムにお呼びしたい講師はいるか?」などが話題になりました。
世話人の改任では、2019~20年度世話人に、三枝さん、鈴木辰さん、鈴木とさん、芳賀さん、古屋保さん、雨宮さん、井上さん、植原の8人が立候補し、承認されました。新世話人の互選で、代表世話人に古屋保さん(代表の代表)、三枝さん、植原(事務局)が就任しました。一応、ここで2年間の世話人が決まりましたが、随時立候補を受け付けますので、ぜひ、世話人になることをお考えください。
総会に続いて、座談会では大月の「シオジの森」の活動について、井上さんにプロジェクターにより映像を写しながらお話していただきました。後半はおいしいお茶菓子をつつきながら、自由に「座談」をしました。では、「シオジの森」の報告です。
※以下、植原がICレコーダーに録音したものをまとめたものです。よって文責は植原にあります。
・小金沢シオジの森は大月市の北にあり、相模川水系・葛野川の源流部です。山梨百名山の雁ケ腹摺山の山麓です。500ヘクタールくらい。
・カラマツ人工林やシオジ以外にもブナやミズナラの天然林があります。特に沢沿いにシオジの林があり、そこを中心に活動しています。
・沢沿いに群生するシオジの大木は珍しく、学術参考林に指定れています。シオジはモクセイ科トネリコ属の落葉広葉樹で、高木になります。複葉の葉を持ち、材は家具やピアノに使われます。日光東照宮や両国橋の建築にこの周辺の木が活用されたんだそうです。
・シオジ森の学校は2006年に創設され、モットーは「森に遊び、森に学び、森を育てる」です。子どもたちに森の恵みなどを知ってもらいたくて活動しています。
・子どもたちを中心に一般の方々にも呼びかけて活動しています。林業関係者、教育関係者などが関わっています。都留文大や昭和大も関わっています。
・活動は大きく4つ。
1)「森と出会う」 トレッキングやキャンプ、自然観察会 など
2)「森を調べる」 動植物の生態調査
3)「森を育てる」 育苗・植樹・下草刈り・間伐 などの林業体験
4)「森の恵みを活かす」 間伐材や枯れ枝な どを活用したクラフト
・4月にオープンキャンパスをします。学校の様子を紹介し、お招きした講師の方から森のお話をお聞きしました。その後、いろいろなプログラムをするのですが、たとえば積み木を使ったプログラムをしています。今年度の生徒数は40名くらいだったそうです。子どもは1/3くらいだったそうです。
・シオジの森を歩こう(自然観察)では実際にハイキンイグします。シオジとサワクルミはよく似ているのですが、ハイキングコースの入り口に2本、ちょうどあるので、そこで説明します。カツラもシオジに感じがよく似ています。
・夏休みに、自由研究にも使えるようにパックテストによる水質検査もしました。調査結果は富士山の湧き水と同じくらい良好でした。
・土壌動物も調べました。
・小学生や高校生が参加しました。
・探鳥会も行いました。コマドリ、オオルリ、ミソサザイなど囀りがきれいな鳥がたくさんいます。
・トレッキングは春・秋と2回行っています。
・シオジの植樹もしています。40本行いました。シカが食べてしまうので、ネットをかぶせました。以前植えたところでは間伐も行いました。
・ロケットストーブを作り、それを使ってごはんと味噌汁を作る活動もしました。ロケットストーブは燃焼効率がよく、災害時も使えます。
・年に一度、毎木調査をしています。シオジの胸高直径と位置を記録しています。昨年は都留文大の学生がやってくれました。グラフ化すると中径木が多く、大径木と小径木が少なくなっていました。
・その他、動物、植物の調査をしてフィールドマップを作成したり、シオジの苗木を育てて植樹したり、間伐した枝などを使って作品づくり(椅子)をしたり、キャンプの中でバームクーヘンづくりやムササビ観察、水遊びをしたりしました。花暦は作成中です。
・児童数の減少により、子ども向けプログラムにあまり子どもが集まらないのが大きな課題です。(大月市全体で1年生が100人しかいない)
・地表を覆っていたスズタケが枯れて、森の様子が変わってきています。台風の影響もありますが、森が明るくなった印象があります。シカの食害がいっぱいあって、それから森を守る方策が必要だと思います。
・シオジの森にぜひおいでください。