
岡山に帰ってきてから三か月以上も知人からMitsubishi-iのKカーを借りていた。ユニークなデザインでコンパクトな車である。
市街地中心部に出かけるときは電車やバスがあるので車がなくても不自由はないし、子供の頃は大抵の場所は自転車で行っていた。 しかし現在は郊外にあるお店に買い物などに出かけるときなど、車がないと不便である。

幼少の頃の岡山では今の場所は町の外れに近く、チョット歩けば田んぼだらけであった。今はその面影もなく回りは高いビルが沢山建てられている。我が家などはビルの谷間で日が当らず冬はとても寒い場所になってしまった。

昔学生の頃オハイオ州のデイトンにいたとき、多くの人がフロリダやハワイに行っていたのを思い出した。又北欧の人々が冬に地中海近辺に日光を求めてヴァケーションに行くのが肌を通して理解できるような状況である。

そんな訳でレイトンビルに居た頃は、岡山に帰ったら大山近辺や奥出雲辺りにサマーハウスなどいいのではないかと思っていたが、岡山に実際に帰ってみると先ずは日当たりの良いところにアトリエのスペースを探すのが先決であると感じてきた。

玉野の宇野港辺りや牛窓近辺の海の近いところで日当たりが良く、チョットした菜園のあるスペースが必要ではないかと考えるようになってきた。
最近何件かの物件を見に行ったが、やはり余り遠いところでは行き来が不便であるので、少なくとも一時間以内のところを目安に探すことにした。

やはりレイトンビルで調べていた時には、空き家はもう英語になっていて日本の田舎の古民家は海外でも結構人気があるように、少なくともネット上では感じた。
しかし実際に安くて古い古民家に行ってみると片付けや改善に可成りの費用がかかりそうで、ある程度しっかりした古民家でないとかえって高くつきそうな感じがした。

いづれにせよ向こうで思ってたようにただのような値段で直ぐ住めるような上手い話は見当たらなかった。兎に角日当たりが良くてチョット庭仕事が出来る環境で、ある程度近場を探している。

少しづつ的が絞られて来ているので、このまま時間をかけて探せばいづれ気に入った処が見つかるだろう。
向こうでも35年以上も前にダットサンの古いステーションワゴンを買って南はモントレーやカーメル辺りまで気に入った土地を探しに行ったのを思い出す。

最終的にレイトンビルの10エーカーが見つかったのだが、その時も日当たりは良かったが、土地には放棄された車が10以上チリばっていて荒れ放題であった。住むところはボロのモービルホームでリホームは必須であったし、土地自体が殆ど手入れもなされていなくて魅力のない土地であった。

しかし値段も安く片付ければ立派な住みかになると思って購入したが結果は気に入って35年以上も住むことになった。10エーカーを立体キャンバスと考え作品として開発をした。

絵具や筆の代わりにトラクターやバッコウで池や畑を造ったりフルーツツリーや花を沢山植えて気に入った住みかに作り変えていった。もともと美しい自然は沢山あったので、人為的に汚れている所を改善していった。

今回もこの岡山でそんな場所を見つけて素晴らしいアトリエのある処にしたいと思っている。その為に探しに行く車の調達が、新しい中古のアルトが見つかって始まったように思う。

この車は2011年のスズキ・アルトGで色はミルクティーベージュメタリックでおとなしい目立たない色だけれど気に入っている。14年前の軽四だけれど64000キロの走行で年配の女性が乗っていたらしい。

ミツビシ・アイを長い間貸してくれていた知人が、知り合いの自動車屋さんにお願いしてオークションで落札してくれたものだ。
以前に借りていた古いアルトが乗り心地も良く運転しやすかったので、それに似たような車が欲しいとお願いしていたからだ。

カタログを見ると、730キログラムで長さ1835,幅1260,高さ1240cmと我が家の開いているスペースに何んとか駐車できる大きさであった。それに日本の道は狭いので軽四でないと怖くて運転できない。

レイトンビルで乗っていたフォードのピックアップはV8で5400ccであったが、今度の車は3気筒で660ccなので燃費も3倍以上良くなっている。狭い岡山市内を運転するにはパワーも十分である。

それに加えてカーナビを付けてくれたので、家を探しに行くのにとても便利になった。 先日は吉備中央町に友人のお勧めで視察に行ってきた。 絶好のドライブ日よりで快適なドライブを楽しめた。
