● 武蔵村山市における育鵬社教科書採択とその背景
富永由紀子(弁護士)
● 「密室」で決められていた教科書採択
「何だか、台本でも読んでるみたい」…傍聴に詰めかけた人々の多くが、そう思ったことだろう。2011年8月5日の、武蔵村山市教育委員会臨時会の様子である。
2012年度から使用する中学校教科書の採択が行われたこの日の臨時会では、教科書採択資料作成委員からの各教科書の特徴説明があった後 . . . 本文を読む
◆ 沖縄への無関心
鎌田 慧(ルポライター)
「どちらからですか」。隣に座っていた六十がらみの女性から話しかけられ、東京からですと答えると、拝まれるほどに感謝された。取材半分とも言えず、「僕以外にもいっぱい来ていますよ」とお茶を濁した。
九日の沖縄のオスプレイ配備に反対する県民大会は、カンカン照りで、さすがに歳を感じて、公園の隅の南洋杉の小さな日陰に身を隠していた。そこでの会話である。
「 . . . 本文を読む
=規制緩和と安全=陸運業界③
◆ 安全と命を削るトラック労働者
服部恭子(洛南地域合同労働組合書記長)
3年ほど前から、トラック労働者の相談が続いている。ユニオンに相談に来る運転労働者のほとんどは、中小零細の運送業で働いていて労働条件は最悪だ。
地場の運送業の賃金は、最低賃金ベースで下回るケースもある。
賃金が低いから長時間労働になる。長距離運転手も超長時間労働だ。過労死水準の労働時間を . . . 本文を読む