年に一度の逢瀬の日、今日は七夕様です。
織姫と彦星は天の川を渡って逢うことができるでしょうか・・・
地上の星 / 中島みゆき でも聴きながら・・・
天の川と夏の大三角(こと座ベガ、わし座アルタイル、白鳥座デネブ)
2020/6開田高原
こと座の悲しい話し
琴の名手オルフェイスは森の妖精エウリリケと結婚することになりました。
婚礼の夜はたくさんの神々が集まりとても賑やか、誰もが心から二人を
祝福しました。
そんなある日のこと、野原で花摘みをしていたエウリリケが突然毒蛇に
噛まれて死んでしまったのです。オルフェイスはどんな事をしても
エウリリケを取り戻したいと心に誓い、死への長い道のりを歩く始めました。
幾たびの困難を乗り越えて、漸くたどり着いた死の世界、そこは死の国の王ハーデスが守っていました。オルフェイスは妻を返してくれるよう必死に
頼みましたが一向に聞き入れてもらえませんでした、そこでオルフェイスは
琴を取り出し一心に奏でました。
その音色はとても悲しく美しくお妃であるペルセホネも涙を流すほどでした
その様子をみたハーデスは、静かにこう言いました。
「わかった、エウリリケは返してやろう、ただし約束がある。
地上に出るまでは決して後ろを振り返ってはならぬぞ」
オルフェイスは大喜びでした。これでまたエウリリケに会える
しかし一歩一歩進むごとに新派になってきました。後ろをついてきて
いるはずの妻の足音が聞こえないのです。
本当についてきているだろうか、不安な気持ちがつのります。
そして後一歩で地上に出るというまさにその時、オルフェイスは
とうとう振り返ってしまったのです。
その途端エウリリケは死の世界へ連れ戻されてしまいました。
オルフェイスは必至で追いかけましたが二度と戻ることはできませんでした。
後悔と深い悲しみにさいなまれたオルフェイスは耐え切れず川に
身を投げてしまいました。
彼の琴も川から海へ、主人を失ってもなお悲しい音色を奏で続けました。
やがてそれは天の神によって拾い上げられ星になったと言われています。
こんな悲しい話がのこされているんですね。
伊良湖岬の灯台と天の川