『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
    そして
  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

3月12日(火) タオルミーナ ー シラクーサ ー タオルミーナ

2024-03-21 22:36:44 | 旅行
朝早く目が覚めたので、散歩。
旅仲間のMさんご夫妻とホテル前でお会いし、朝日の見える場所に行くと誘われ同行。

素晴らしかった!



充実の朝食にはコーヒーヨーグルトなるものもあってチャレンジしたけれど、私のテイストではなかった。酸っぱいコーヒーって・・・

でも他のものはみな美味しい。

バスに乗りシラクーサへ。
昔はシラクサと言っていた。
シラクーサ、シラクーザ、と色々な言い方がされている。

この地は岩城正夫先生の御子息、岩明均氏の漫画、「ヘウレイカ」で読んでいたこともあり、楽しみにしていた街のひとつ。

アルキメデスの武器で、そして鏡の反射で、本当に戦ったのか?と古代を想像してみる。

この漫画の主人公が後の「ヒストリエ」のエウメネウスに繋がっているのだなあ・・

トイレ休憩の時にサっと出店でアルキメデスの横顔のついたTシャツを購入。
10ユーロなので、まずますといったところ。

ネオポリア考古学公園は大きな木が多く、今までのシチリアの街とは異なった雰囲気。
ちょっと伊勢神宮など思い出してしまった。
お天気も良く、木漏れ日も美しく、気持ちの良い場所でした。




古代劇場、天国の石切り場にある人工洞窟、そしてかつて大都会だったことを思わせる落ち着いた街並みなど、素晴らしかった。







タオルミーナに戻り昼食。
今度のレストランはウンベルト一世通りにある横道の階段を少し上ったところで、どれも美味しくてほっとした。

ラタトゥィユみたいな野菜煮込みは、カポナータというそうで、お砂糖とワインビネガーで作るのだそう。コクと奥行がありとても美味しい。

ピスタチオのパスタ、そして小さなドルチェ、カンローネも美味しかった。


昼食後はタオルミーナ観光。
円形劇場は高所恐怖症なので、結構怖かったけれど、荷物を夫に持ってもらって、なんとかクリア。やはり囲まれていない高い所に行くと、ふくらはぎあたりがゾワゾワ。
でも海を背景にした素晴らしい立地。
このせっかくの素敵な天然の背景をサクサクとローマ人が埋めて使ってた、というのが夫々の価値観の違いが見受けられ面白い。


そして虹も!




少し街並みを歩き、最後に「皆さん、お待ちかねのスーパーマーケットです!」という添乗員Uさんの声に歓声が上がる。

色々と事前にスーパーの場所はチェックしていて行くつもりだったので、有難い。

ハーブティー、シチリアの塩、レモンリキッド(生は持ち帰れないので)など買い込みました。
この間、夫はすぐ横のカフェで一人座ってゆっくり。これはいつものパターン。

そして、いよいよ夕方からは待ちに待った自由時間。

でも、日本で調べていたお店はどれもシーズンオフでお休み。
こうなったら勘を頼るしかない、と探し当てたのはメッシーナ門側の角にある
「ポルト メッシーナ」
名前も良い。
お客さんも程よく入っていて、従業員数が多く、みなにこやか。


ということで、ここにしましたが大正解。
シチリア名物の、カジキマグロのロール焼きにオレンジソース、ホウレンソウの付け合わせ、ヒレステーキのベリーソースなどいただき、大満足。
最初にでてきたパンもどれも美味しく、テーブルには塩コショウ、バルサミコ酢、オリーブオイルが常備されていて、途中で味変など、好みでアレンジできるのも楽しかった。




エトナ山にも近く、風光明媚という言葉がぴったりの小さなリゾート地、タオルミーナには二連泊。とてもゆっくりと寛ぐことができました。






3月11日(月)ピアッツァアルメリーナ - カルタジローネ ー タオルミーナ

2024-03-21 00:52:05 | 旅行
いつもは9時頃まで眠っていることもあるのに、こちらに来てからは5時前には目が覚めていて、そのお陰もあり夜はぐっすり。毎日18000歩前後歩いているので、そのお陰もあるか。とても健康的な生活リズムです。
楽しいことだけやっている時って、身体は疲れない。
朝の散歩は小鳥の声が沢山聞こえてきて、それも楽しい。
・・いや、きっと我が家の近所でも朝日は奇麗だし、小鳥も鳴いているに違いない。
ちゃんと起きればね。仕事のある平日は無理でも、休日などは、早起きを心がけようかなと思う。

アグリジェントでも早朝散歩を。
ホテルの庭には小さな円形劇場風の場所もあり綺麗。



少し足を延ばして5分程行くと、広い駐車場があり、昨夜はそこでアーモンド祭りがあり屋台なども出ていたのだけれど、流石にそれはパス。
その祭りの跡地の隙間から海。



朝食にはアーモンドミルクやアーモンド、くるみなども豊富。
アーモンドミルクはお砂糖を加えていないのに、まろやかな甘みがあり、とても美味しかった。
アーモンドは大きく、丸みのあるもので、美味しそうだったのだけど、残念ながらちょっとしけっていて、ローストが足りない感じ。
でもこれは多分、こちらでは、こういう感じで食べている、ということかなと思う。

朝食の後はバスでピアッツァアルメリーナに。
お天気もよく、なだらかな丘陵地帯にはピンクのアーモンドの花、大きな黄色いカタバミの仲間、など、様々な花が。




ピアッツァアルメリーナでは、カサーレの別荘で沢山のモザイク画を見学。
コロッセオに動物を出荷していた大商人の邸宅という解説が通常だけれど、最近の研究では、皇帝の別荘、という説もある。

モザイク画の中には天使たちが魚を採っているものもあり、天使を働かせているくらいだから、やはり皇帝?という気もする。

立体感のある見事なものばかりで、ここも多分個人で来ていたら一日ずっと過ごしたのじゃないかと思う。

ここには昔から棲みついている犬のTOTOが居て、一緒に案内してくれる姿も可愛かった。






有名なビキニシスターズ?



丘から大聖堂を眺めて下車観光。
風がとても強く、口の中が砂ぼこりでじゃりじゃりになったけれど、素晴らしい眺めでした。





ランチのレストランは、今回のツアーでのランチの中では一番美味しかった。
店主のこだわりが隅々まで行き届いている清潔な内装。









私達に料理を出しつつも、従業員に入口に並べた看板の位置を直させたりと、目配り。
グラスワインなのに、テイスティングもしてくれて、もちろんたっぷり注いでくれました。

(これは飲んだ後の写真)

シチリア名物の牛肉巻、デザートのグラスにはいったチーズのムースも東京にあるいけてるお店の味。
そう大概のイタリア現地のものより、今や日本のイタリアンの方がずっと美味しい、というか口に合う、という事実に愕然。
それまで、味の繊細さや、奥行きに対する感覚が違うのかもしれないと思っていたけれど、このお店はとても美味しかったです。

風情のある路地も良い、素敵な街でした。





食後はまたバスに乗りカルタジローネ。

陶器で有名な街で、大きな階段にみなタイルが貼ってあり美しい。
シティトラムに乗り換えて階段下まで。
旅行で来ているイタリア人の中学生くらいの子供達が手を振ってニコニコしてくれる。
なんだか、とても素直で可愛らしい。



残念だったのはお昼休みの時間帯で、お店が殆ど開いていなかったこと。
まあ、元々厚手のぽってりした重い陶器はあまり好みではないので、しょうがないか、と思えたけれど、ちょっとがっかり。

階段の高さがあり、上まで登るのは挫折。実は高所恐怖症ということもある。
夫は上まで登って、そこでしか見られない壁画と景色を堪能してきたけれど、羨ましくはない。クラっとして怪我でもしたら今後に差し支えるので大事を取りました。









バスでタオルミーナに移動。
今回一番楽しみにしていたホテルだけれど、あまりの古さにちょっと引く。


さらにはくじ運が悪く、海側ではなく山側に面した部屋に。トホホ。
右側にはエトナ山、正面には海、と絶景なのに。
でも、ベランダから見える様々な木々にやってくる鳥たちも見られ、これはこれで良しとする。切り替えは早い。




ぼろっちい感じの部屋なのだけれど、シャッターだけは、まさかのスイッチオンで開く電動式というのが面白い。

写真だと綺麗だけれど、実際は結構家具なども傷だらけで手入れされないまま古くなってしまって、可哀そうな感じ。
アンティーク家具好きとしては、「ああ、磨いてやりたい!」と思ってしまいました。







タオルミーナのツアーでの夕食は・・・
茄子のパスタと豚のカツレツ、ジェラートということだったのだけれど、

茄子のパスタは、しょっぱすぎで、いくらなんでも、という感じ。
豚カツはあまりに薄く、いや、薄いのはドイツも同じでシュニッツェルとはこういうものだけれど、ちゃんとした大きさはある。それが直径10センチくらいで、最早ハム。
ハムカツ?とつい言ってしまいそうになる。

さらにジェラートも小さなグラスにほんの一口。
コース料理の合間に出て来るものよりももっと小さい。

加えて、ワインがあまりに水っぽく、香りもあまりない。
今まで飲んできたものは、どれもお店毎の個性があって、みな美味しかったのに。

見事なくらいに、どれもダメダメで、これはちょっとお店の人が何かしら経費を誤魔化しているのではないか?と思うくらい。
御昼が素晴らしかったので、猶更残念。

夕食後は自由時間だったので、夫とウンベルト一世通りを散歩し、4月9日広場へ。お店は閉まっていても、明かりに照らされたディスプレイが綺麗。
まだシーズン前なので、人も少なく、よい感じ。
夜景が素晴らしかった。