『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
    そして
  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

ティーポットの気付き

2024-02-04 00:24:06 | 気付き
昨年末から体調を崩したこともあり、笛をさらう時間は激減したものの、反比例するみたいに、多くの進展がありました。

でも、それも、なんだか、まあ、そうなんだろうな、という感じで、かつてのような大きな感動や喜びもなく、淡々と過ぎていた。

それが、ここに来て、一気に爆発というか、感動の嵐。
・・極端・・

それもこれも、「ソの字立ち」あればこそで、この「ソの字立ち」以前と以後では、もう全く何もかもが違っている。

ソの字立ちで、重心を落とし、足裏3点で立ち、腹を伸ばすと、スっと軸が整い、背骨、頸椎が整い、結果肩が下がる。

これを私は「ミーアキャット」と呼んでいる。
周囲に敵がいないか、見渡すような姿勢。

この状態で、顎を少し引き、頤のくぼみにフルートを置く。

よく言われている3点支持ではなく、「3点に載せる」になっている。

ここまでが昨年まで。

これに加えて数日前に、「ティーポットの気付き」、というのがあって、これがかなり妄想的なもので、書き言葉ではとても表現しにくいものなのだけれど、きっかけはTVの「相棒」。

特に番組のファンという程ではないものの、たまたま目にしたのが、水谷豊が紅茶を注ぐシーン。

まあ、確かに空気に沢山触れさせたほうが美味しいとも聞いたことはあるけれど、どう考えても危なっかしくて、マナー違反でしょうに、と思う。飛沫が跳ねそうだし。
そもそも、いくらなんでもポット上げすぎでしょ、と思いつつみていて閃いた。

ポットとティーカップの距離、紅茶の勢い、注がれる時の紅茶の流れの太さの違い等々・・

高いところから物体を落下させると、その速度は時間と共に増加するという物理。

これが高音域にぴったりで。
自分でなんとかするのではなく、ポットの位置を変えるだけ。

余談だけれど、生徒さんにこの話をしたところ、あの番組と水谷豊のファンで、「長寿番組なんですけど、どんどんと、あのティーポットの高さが高くなってきてるんですよ!」とのプチ情報を得る。
・・・練習したのだろうなあ・・


昨年までの奏法に、この気付きが加わったことで、更に演奏実感からは遠ざかるように。

今まで、かなりの「間に合わせ」を振り捨ててきたつもりだったけれど、まだまだ沢山の間に合わせをやっていたし、また、その間に合わせに助けてもらってたのだなあ、と思う。

また、いつか、こうやって愕然としつつも大きな喜びを感じられる日も来るのだろうと思うし、そうありたい、と願うけれど、今回のものは、本当に大きな変化をもたらしてくれて、昨年からの鬱々としたものを吹っ飛ばしてくれた感もある。

目に見えないものを、見るともなしに見る感じに視線をあやつって、このティーポットの原理的な息のコントロールをする。
・・って書くと、ほらね、やっぱり怪しいでしょう?

さらに今日の生徒さんのレッスンの中、これを音量、音色の変化に使うことも気が付いた。音域によって、やり方は異なってくるので、ちょっとややこしいのだけれど。


あと、これは幼稚園での演奏のため、久々にディズニーメロディーなどを吹いていて気付いたことなのだけれど、お姫さまが王子さまとダンスしようと両腕を差し伸べる時に、「どうすれば、重いこの腕を楽に持ち上げられるか?」なんてことは一切考えないでしょ、ということ。

もちろん、これも如何に楽に持ち上げられるか?滞りなく取り扱えるようにするには?と散々やってきたからこそ、なのかもしれないけれど・・・

フルートと一緒にダンスするつもりで両腕を差し伸べればいいんじゃない?

フルート重いのよね。
腕上げるの、かったるいのよね。

という思いに基本的に支配されていたから、より重くなるのかもね、なんてことも反省中。



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