絵じゃないかおじさん

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仮想はてな お小説・ストーリィ  羅城門のふたり(002-2)

2014-12-08 07:56:37 | 仮想はてな物語 

copyright (c)ち ふ
絵じゃないかぐるーぷ
                      平成初めの頃です。
                       題名変更版


* 羅城門のふたり


ヤツは、太刀を前に回してきた。
武器を持つとすぐそうなるのだから、
人間なんてものは厄介なものだ。
私は素手だし、ヤツの若さには適いそうにもない。


ここは一丁、平和的に折り合いをつけなければならぬ。
ヤツも初めてした追いはぎ。
気が立っている。
己の後めたさを力で解決しようとしているのだろう。
悪事の上塗りだ。


{その太刀、1万円で売ってくれないかい?}

私は、ヤツの泣きどころをつく。
ヤツも出来れば、
これ以上の悪事を働きたくないだろう。

{これ持ってないと、今の世の中、
何されるかわからへんし・・・}

素直な青年の顔に少し戻っている。
頭のなかで、YES、NONのスロットマシンを
回しているようだ。
金は欲しいし、太刀は必需品だし、と。


{じゃ、こうしよう。私もそんなもの買っても使い道がない。
 しかし、私が買えば、その太刀の主人は、この私。
 それを、君に預けておこう。そうすれば、少なくとも、
 その太刀は私に向っては来ないだろう。
 私は、そんなもの大嫌いなんだ。そういうことで、手打たへん?}


私の咄嗟の提案にヤツも戸惑っているようだった。
それが何を意味しているのか、よく飲み込めないらしい。


私には、今すぐ、その太刀は必要ない。
しかし、いつかどういう事で必要になるか分からないし、
また一生縁が無いかも知れない。


が、何かの時、役に立つかもしれないという淡い期待が、
何にでも飛びつかせている。保険の一種だ。

ヤツには私のそんな思考が分からないみたいだ。
タダで、金を呉れるように受け取ったのだろう。



{私は、乞食ではない。泥棒した上、乞食までしたら、
 両親に申し開き出来ない}


何がこの後に及んで、申し開きだ! と思うが、
{若いの。私は何も君に金を恵んでやったりはしない。
 君に貯金しているのだ。ちゃんと利子は払って貰うつもりだ。

 別に返す相手が、この私で無くってもよい。
 ただ、返す義務を君の内に叩き込んでもらったら、
 私の気は済む。

 私も若いとき、多くの人にそうしてもらってきた。
 しかし、今となっては、その返す相手もわからない。
 私も君に貯金をしてみたい。昔のお返しだ。
素直に受けてくれ}



(たかが、一万円の出費で大口叩くオッさんの態度丸出し。
 しかし、一回言ってみたかったのだ。)


平安青年に、貯金や利子などはわかりにくいだろうが、
米の話をすると通じたようだ。


一粒の種モミが88ほどの手を加えることにより、
何十倍にも増えるのは植物の稲の持つ特徴だ。
人間にだって通用するはずである。



若者は、種モミだ。

88か何個か知らないが外からの手も必要だ。
もちろん、野性で育つ稲もあるだろうが、
人間はもはや人工の産物となってしまっている。


多くの手が必要な存在なのだ。
どの手を選ぶかは己れが選択すればいい。
またどうしても不要と思う奴は拒否すればいい。
要は種モミが成長して実を結べばいいのだ。


その時、余力があれば、どこかに回してくれればいい。


私は、たまたま運悪く彼と出会ってしまった。
ありがたいことに、今の所は飢えこごえる心配はない。

しかしながら、彼は一時失業の身の上だ。
失業保険もない。


彼は、この私を利用すべきなのだ。
そうは言っても、私は彼の1週間分ぐらいの
生活の手助けしか出来ない、
3人の子持ちのしがないオッさん。


しかし、ヤツにこれ以上の悪事を働かせたくはなかった。
悪事はすぐさまエスカレートしてゆく。
安易な道は走りやすいのだろう。
歯止めも乏しい。

けれども、そんなことばかりしていると、
そのうち役人に捕まって、鴨の河原で晒されるのが落ちだ。

かといって、日銭の入る道もおいそれとはないだろう。


私は、近くに住むジョジィの仲間の
北山杉の北やんのことを思いだした。
北やんは小金を貯めこんでいる。
利子さえ、きちんと払えば、金は貸してくれるだろう。
その金で食べ物商売でもすれば、
何とか食いつなぎは出来るだろう。


3年も辛抱すれば、世の中暮らし向きも良くなって、
青年の再就職口も見つかるに違いない。


三年と続く飢饉の例は、あまりない。
つなぎとして、蛇肉の切り干し売りでもすればいい。
それなら、元手はあまりかからないだろう。

人肉の干し肉売りや人骨スープを売るよりかは、
いくらかましだ。
私の勧めにヤツも乗ってきたようだった。


{君、バァさんに着物返してやれよ。
 悪いけど、そんなもの売れはしないよ。
 そんなもので、恨まれるの割にあわないぞ}
{うん、そうする}


私は、ヤツをサヤカに乗せて羅城門へと引き返した。
ヤツには、サヤカが黒い馬に見えるようだ。
これは、サヤカの魔力によるものだ。


道案内はヤツにしてもらった。
彼には、予備のレインウェアを貸してやっている。


闇の雨がヘッドライトに斜めに光っては消えてゆく。
そのうちに今にも倒れ落ちそうな大きな門が見えてきた。

丸い柱の根元にうずくまっている小さな老婆が、
ヘッドライトに浮かびあがる。

キッとこちらを見据えていた。
少々のことでは驚かない歳になっているのだろう。



下人の下ピーが降りて近づいてゆく。
下ピーは、私が勝手につけてやった名前だ。


{ババどの、先程は悪かったな。これを返すよ。
 済まぬことをした。許せ}



私もサヤカの力を借りて話しかけてみる。
黒メットは新型兜ぐらいにしか見えないのだろう。
私の姿も、やはりサヤカの術のせいで
違和感をあまり抱かせてないようだ。


{バァさん、許してやってくれ。一時の気迷いだ}

バァさんもよく出来た女だった。
女がそこまでしぼ萎えるには、
それ相当の辛酸な目に遭ってきているに違いない。
先程の災難など些細なものであるのだろう。

あまり気にも止めてない様子だ。
赤黒い着物を、ひったくるように取り戻し、
すばやく身だしなみを整えた。


{お若いの。アンタの右の頬のにきび潰して、
 なかの脂、この婆に食わせてくれんかのう。
 それで何もかも忘れてやろう}


下ピーが、瞬間ニキビを右手で隠した。

私もオェー。

このバァさん何を考えているのだと思ったが、
これは奴等二人の交渉ごと。

様子を見ることにする。
力は下ピーが圧倒的に強いはずだが、
人間的な強さではガラバァの比ではない。


すぐさまガラバァが勝った。
小さな白い脂をプチリと噛みつぶしてから、
ごくんと旨そうにしぼ萎えた口から飲みこんだ。


{ああ、これで力が湧いてくるわいな}

人間なんて気の動物だ。
気の持ちようで行動も変わってくる。
下ピーが善人の顔に戻るとガラバァの強かさには及びもつかない。

私は、二人はいいコンビになれると思ったので、
北やんのところへ二人でゆく事を勧めた。


下ピーだけではセールスもうまく出来ないように思ったからだ。
また、ガラバァだけだと、しょっちゅう今日のような目に遭うだろう。

殺す価値もないので、誰からも殺されたりはしないだろうが、
いい目は誰かにすぐに横取りされるように思った。

二人は何とか納得してくれたようだ。
ガラバァが炊事、洗濯、セールス。
下ピーが蛇取りや山菜取りや川魚取りをして加工する。

数年暮らすうちに町の暮らし向きも良くなってくるだろう。


私は、二人を乗せて北やんのところへと走った。
ガラバァは軽いとはいえ、
3人も乗るとサヤカのハンドルが浮くようで、危なかった。

交通警官に見つかれば、捕まってしまう。
その時は、「バァさんが急病なので・・・」とか
何とか言い訳をしようと考えながら、走っていった。


雨のヤツもなかなか上がりはしない。
スリップに細心の注意を払い、
黒々と聳えたつ杉木立のなかを進んで行く。

北やんはよく眠っていた。
杉の木でも眠るヤツもいるようだ。
彼にわけを話し、二人を預けておいた。


北やんは保証人になれと私にせまってきたので、
仕方なく引き受けた。

何事につけても、きっちりしした奴だ。
この際、何でもいい、早くOさんの許に
帰らなければと自分の身が
心配になってきていた。


二人の将来に何とか光明が見えてきたので、
己を取り戻しつつあったのだ。
12時は、とっくに過ぎていた。


家族へのお土産の1ダース入りの砂丘最中を6個と
かわはぎの干物2袋のうちの1袋を彼らに進呈した。


下ピーが、
「オッさん、子供いるんだろ? これお返し」と言って、
虫を一匹懐から出してくれた。

二人は、北やんの根元の空洞のなかで
落ち着いた様子だったので
一安心した。


3人に別れを告げて、一目散にわが家へと急ぐ。
お節介は私の性分、
またまた首を突っ込んでしまった。


Oさんから、
「こんなに遅くまで、何してたの!
 アッ、卑しいオッさん! お土産まで摘み食いしてる」

なんて、声が聞こえてくるのを、楽しみにしながら、
あと2時間近くは掛かりそうなOさんの主催する
流・極楽ファミリースペースへと雨の降る暗い夜道を、
サヤカとともに素走りで急いだ。



 羅城門 鬼も大蛇も 住みはせぬ
  心の悪を 漉すフィルター
                        ち ふ




つづく


あ@西国9/33 南円堂のケンサークの人つり

2014-12-08 07:54:43 | 雑文集

 
           copyright (c)ち ふ
絵じゃないかぐるーぷ
                 改題版


 * 南円堂のケンサークの人つり


    興福寺 南円堂 09


 ゴエーカ;
  はるのひの なんえんどうに かがやきて
   みかさのやまに はるるうすぐも

 フダラク山、別名ぽたらか山といい、南インドにあるそうです。

 センティ・サークルの本部があるところでもあります。

 南円堂は、8角の円堂で、
 そのぽたらか山を形どったといわれています。

 といっても、ぽたらか山は、
 人の目には見えない山なのでありますから、
 ケンサークが、
 うっかり口をすべらしたものであるのでしょうか。


 南円堂のケンサークは、
 人釣りが好きなカンノンはんでもあります。

 苦しむ人を、獣や魚に見立てて、
 掬いあげるのが、趣味のようです。


 興福寺は、多川俊映さんの「唯識十章」(春秋社刊)にも、
 書かれているように、
 心の中を小刻みに刻んで、
 意識を分析する、
 唯識仏教の流れを残す、お寺だそうです。


 興福寺は、法相宗の大本山でもあります。
 法相宗は、別名・唯識宗とも呼ばれています。

 唯識仏教は、仏教の基礎学といわれ、
「唯識3年倶舎8年」と言い習わされているほど、
 マスターするのに、時間のかかる教えであるそうです。

 しかしながら、人間が単細胞の生物を、
 その大先祖として持つとするのなら、
 意識そのものも、
 諸行無常・諸法無我の法則に左右されているはずですね。


 そうでなければ、アメーバーも人間も、
 意識の根本は、同じであるという証明が、
 なされなければなりません。


 人類は、人類になる以前から、
 人類としての意識を有していたことにならなければ、
 ならないでしょう。

 人間の意識が、現在、どの発展段階に位置するのかは、
 今のところ人間にはわかっていません。

 無から意識が生じたものか、
 意識が意識を生み出したものなのか、
 それとも、何処かから、
 意識が人間に飛び込んできたものであるのか、
 納得ゆく説明は、ないようです。

 無い間は、何を言ってもかまわないと思います。
 早い者勝ちなのです。
 仮説だろうが、嘘言だろうが、
 人を納得させれば、
 それはそれでいいのではないのでしょうか。


 ただ、その嘘言を見破り、
 これはおかしいぞという、
 疑いの視点を忘れないということは、重要ですね。


 自分で考えるのが嫌であれば、
 神でも仏でも他の人の考えでも、
 そっくり借りてくればいいと思います。


 それで、己を納得させられる人間、
 それに甘んじられる人間は、
 そういう生き方を、すればいいのではないでしょうか。

 人間することは、他に山ほどあるのですから、
 そういう生き方も一つの生き方でしょう。

 しかしながら、100%オンブにダッコでは、
 人間としての生き方の姿勢に、
 疑問を感じることは、確かでしょうね。


 100%信じられるものがあるということ自体、
 おかしいと思わなければならないと 思います。

 これは、対象がおかしいか、
 自分がおかしいか、
 両者ともおかしいか、
 何にしろ、
 どこかが狂っていると、疑う必要はあるように思われます。

 それが人間として、保つべき姿勢のように思われるのです。

 さて、ケンサークの話に戻るとしましょう。

 ケンサークは、3つの目と8本の手を持っている、
 カンノンはんであります。

 弘法大師自らが、
 藤原氏の繁栄を保証するものとして、
 彫刻したといわれているそうです。

 しかし、ケンサークは1氏族のためだけに、
 尽くしたりはしないのであります。

 見るべきところは見て、
 正すべき所は正してゆくようです。

 藤原氏も、そのことに気づいたのでありましょう。


 藤原冬嗣の時代に、
 南円堂を建てて、ケンサークを移したようであります。


 この南円堂の敷地の下には、
 白銀で作られた、
 1,000体のミニ・カンノン像が、
 地鎮のため埋められたといいます。

 カンノンはんも、結構気を使うようですね。

 土地の神さんに奉仕させるため、
 ミニ・カンノンはんを、
 1,000人も差し出したのでしょう。


 土地の神さんである春日明神はんも、
 遊び相手にしているのか、
 召使として酷使しているのか、
 まだ聞いてないので、よくは分かりませんが、
 どちらにしても、ミニ・カンノンはんたちが、
 緩衝物としての仕事をしていることは確かですね。


 ともかく、ここでも、
 神さんと仏さんとの仲は、いたっていいようです。

 南円堂の建立の時には、
 その献体のお礼かどうか知りませんが、
 明神はんがジィさんの姿に化けて、
 何かと世話したという伝説も残っています。


 南円堂の名前も、そのジィさんが作った和歌を
 ヒントにして名づけられたということです。


 神さんにしても、仏さんにしても、
 お互いを立てて、共存する道を模索したようですね。

 そういう付き合い方をすれば、
 不必要なぶつかり合いなど、起りはしないでしょうね。

 ケンサークは、少しばかり強引なところのある、
 カンノンはんであります。

 狩りや釣りが、好きなのでしょうか。

 網で人を掬ったり、
 釣り糸で人を釣り上げたりする発想には、
 ちょっとばかり抵抗を感じます。

 着想はいいと思うのですが・・・


 ケンサーク自身が、
 獣になったり、魚になったりして、
 人の願いごとを、
 叶えるようにすればいいとは、思うのですが。


 しかし、そうなれば、誰か他のカンノンはんの、
 2番煎じとなり、
 ユニークさが無くなってしまうかなあ。


              この項おわり



あ@つぶつぶ(日々)877 今日もまた日が過ぎてゆく赤机

2014-12-08 07:53:06 | ぶろぐ(迷瞑謎名英訳付き)


多層構造ぶろぐ→Multilayer structure blog

ピカ輪世代(世に団塊とも)の一断面を目指して。


  copyright (c)地  宇
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*  English translation 


  877 今日もまた日が過ぎてゆく赤机



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      (ほんやっ君のとある無料の英訳)

     Akatsukue that day Yuku past also today
         ↓
      (ほんやっ君のとある無料の和訳戻し)

また、その日ゆく過去今日Akatsukue






     この項おわり



つぶつぶ(22”22”)・・・・・


あ@おつとめ048  ドンサク夫  予想降格  見えてます

2014-12-08 07:51:42 | ぶろぐ(迷瞑謎名英訳付き)


 
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ドン作雑文集より

 

                               
   *  ドンサク夫  予想降格  見えてます



  


(ドン作川柳 → とある無料 英訳 → とある無料 和訳戻し)


    ドンサク夫  予想降格  見えてます    ドン作(ちふ+)

          ↓
    Are visible Donsaku husband expected demotion 
  
          ↓
    見えるDonsakuの夫が期待されて降格 




a@(Quiz-my answer)714 72831 01414492 009”14 

2014-12-08 07:49:46 | Num川柳 
  


0843=おはようさん→Good morning Mr.→おはようさん

ピカ輪世代(世に団塊とも)の一断面を目指して。

英語は、お強い。
けれど、日本語も、ちょこっとは世界語に? と・・・・・
数字を書き連ねるだけで、世界に通用する。
すべてでは無く、話のついでに。
日本語のちょこっとの主張です。


   ・NUM川柳=NUMERICの川柳

【 WWW対応=だぶさん備え=ワープロ感覚でのネット参加 】


数字日本語の世界語化を夢見て213(じいさん)。


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ヘタな英語にて。


 * 721046? (傘;傘;)  my answer


   714 72831 01414492 009”14 

       夏野菜  おいしい食事 大食いす


        NATUYASAI  OISIISYOKUJI  OOGUISU



   

      ほんやっ君のとある英訳→とある和訳戻し ;
       
       I be eating large meals delicious summer vegetables
               ↓
       私は、大規模な食事おいしい夏野菜を食べること

       



                           8”18”1 


411270!=YOI1NITIO!→よい1日を!→Have a good day!→良い一日を!

8”18”1=バイバイ.→Bye-bye→バイバイ