絵じゃないかおじさん

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仮想はてな お小説・ストーリィ  池ノ尾の人(003-1)

2014-12-10 08:20:42 | 仮想はてな物語 

copyright (c)ち ふ
絵じゃないかぐるーぷ
                      平成初めの頃です。
                       題名変更版



  * 池ノ尾の人 


なかなか出てくれなかった。それでも、何回か押し続けていると、
「何のご用ですか?」
 少し険しい声が、滲み漏れてきた。
「この橋通らせて欲しいのですが・・・」
 恐る恐る口を当てる。
「どちらに行かれるのですか?」


ぶっきらぼうでいて、言葉だけは丁寧な問いかけが跳ね返る。
「ちょっと池ノ尾まで」
「村の方ですか?」
「いえ」
「親戚か何か?」


「お寺見たいのですが・・・」
「お寺って?」
「芥川龍之介の鼻に出ているんですけど・・・」
「芥川? 誰ですか? その人?」


「ええっ! ご存じありません? 小説書いている人ですが・・・」
「聞いたこともないですけど・・・
それにここは当社の私有地ですし、いま雨で地盤が緩んでいるので通っていて
怪我されても困るし・・・」
「責任は私が持ちますが・・・」


「そう言われても・・・ ちょっと待っていて下さい」
 上司にお伺いを立てに行ったのだろう。
K電力と言えば、
日本でも超一流の優良企業である。

その社員が龍はんを知らない! って!


 あーあ、今はそういう時代なのか、と一人で落ち込んでいる。

「やっぱり、ダメですね。他の道から行って下さい」


あの人は、アルバイトか何かで、
きっと本よりテレビの方が好きなのだろうと
勝手に解釈を施しながら、
二ノ尾の方から回り道して訪ねることにした。


池ノ尾は、宇治川から山を隔てた山間にある小ぢんまりとした集落である。
現在13世帯が住んでいる。
少し前までは、30軒ばかりあったそうだが、
みんな不便な山中から逃げだしてゆきつつあるのだろう。


申し訳程度に茶畑が山の斜面を利用して作られ、
水田がわずかながら顔をのぞかせていた。
13段の石段を持つ簡素なお寺もあった。


N先生は、説得するのに5回ほどかかったそうだ。奴も、邪魔鼻が世の中の役に立つことを知って、1回目で顔色が輝いたのだが、ウンとは首を縦に振らなかったらしい。



N先生は、「鼻」など一字一句頭の中に入っている専門家、奴の心の動きなど、すべてお見通しだ。バナイラン一流の焦らし作戦を見抜いている。
何回で落ちるかが問題だ。仏の顔も3度までと言うが、3回では足りなかったみたいだ。しかし、N先生が説得したからこそ、バナイランも生神になる決心をしたのだろう。



私なんかがゆくと、話には乗ってきても軽く聞き流されたに違いない。それに元来気の短い私は3回以上も行きはしない。
そんな事をするぐらいなら、奴のことは諦めて別の商売を考えていただろう。やはり、N先生は底力がある。私など、まだまだ及びもつかない。



3人を引き合わせるのは、私の役目だった。生みの親が同じ龍はんなので、思っていたより簡単にいった。血は濃いかった。下ピーたちは、お天道さまの下で大手を振って生活できるので、やる気は満々だ。
それに、ガラバァにはご馳走の鼻の脂のお負けつきがあることを、耳打ちしてやっていた。



ガラバァの皺の一つも取れるかもしれない。女は幾つになっても、心に余裕が出来れば、顔・形を気にするものらしい。そういえば、誰かが言っていた。女は美しくなるためには、何でもするって。バァさん、元気いっぱいである。



ああ、これで何とか「蛇ん蛇ん」連合に顔向けも出来そうだ。とんだ災難だった。思いつきで話なんかするものではない。だが、この性分、Oさんにいつも指摘されているのにちっとも直りはしない。バナイランのような、何か特効薬ないかいなあ?


 劣等感 少し弄(いじ)れば すぐ化ける
   優越感とは 紙一重の差
                         ち ふ 


                          つづく



あ@西国11/33 ジュンティとイーリーの姉弟

2014-12-10 08:19:27 | 雑文集
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絵じゃないかぐるーぷ
                 改題版


 * ジュンティとイーリーの姉弟

深雪山 上醍醐寺 11


 ゴエーカ;
  ぎゃくえんも もらさですくう がんなれば
 じゅんていどうは たのもしきかな


 醍醐味とは、サンスクリットのマンダの訳で、
 牛乳を精製してつくったもので、
 もっともすぐれた味のことをいうようです。
 まあ牛乳を嫌いな人も多いので、
 具体的な事物を指すとなると、
 言葉の意味合いも大分変わってきます。

 どちらにしろ、言葉を作った、あるいは、発見した人が、
 牛乳を好きだったことは、確かなことでしょう。

 もし、嫌いな人だったら、
 醍醐味という言葉はどう変わっていたのでしょうか?


 対象の発見・出会いから言葉の発明、
 普及・翻訳と見ていきますと、
 既に出来上がった言葉を、覆すのは並大抵ではありません。

 これは考えてみれば、そら恐ろしいことであります。

 その時代のエリートの好みを、
 むりやり人に押しつける強制と呼ぶ他はないでしょう。
 ここに、言葉の持つ原罪と善意とが、
 共存しているのであります。

 醍醐寺の名前は、この醍醐味からきていると
 いわれております。
 この国の大地は、
 大昔から誰かの持ち物であったようであります。
 線を引くのが、好きな連中の固まりだったのでしょうね。

 神はんが着物の裾をまくりあげて、
 我先にと、木の杖で、線引きしている姿なんか
 想像すると、メチャおもろいですね。

 でも、その影響が今に残っているのかと思うと、

 おもろうて やがて虚しき 線引きかな

                ち ふ

 なんて俳句の一つも、詠んでみたくなりますよね。


 醍醐寺のある笠取山もご多分にもれず、
 横尾の神はんのものでありました。

 ある時、リゲン大師が笠取山の峯にたなびく、
 5色の雲にひかれて、
 登ってきたとき、白髪の横尾の神はんが、
 すーっと現われてきて、
 湧き水を飲んで、「醍醐味かな」と宣伝したようです。

 きっと味のいい水を教えたかったんでしょうね。
 自分で先に飲んでみせる態度はいいですね。
 水が湧いていて、いくらきれいだと言っても、
 すぐ飲む者は今の時代、
 少ないことでしょう。

 水の中に魚がいるとか、虫が住んでいるとか、
 よく見極めないと恐ろしいですね。
 何が交じっているかわからないのですから。
 その時代には、そういう疑いは少なかったのでしょう。

 リゲンはんもつられて飲んだということです。
 旨い水は、ほんとうに旨いのですね。
 当たり前のことです。
 しかしながら、水の旨さを味わえないのは、
 幸せと呼ぶべきなのか、

 哀れと呼ぶべきなのか、難しいですね。
 今流では、水の旨さを味わうような不幸な体験をした、
 なんてことになってしまうのでしょうか。



 水飲みを勧めた後、山神はんはリゲンはんに、
 山をお前さんに譲るといって、
 さわやかに消えたというのです。

 こんな嘘のようなホントの話、
 信じていいもんかいなあ、なんて、
 現代人の頭では理解しかねるのであります。

 そして、多くの人がそんな目に遇ってみたいなあ、
 なんて思うのであります。


 上醍醐寺には、ジュンティとイーリーの姉弟が、
 住んでおります。
 2体の観音像は、リゲン大師が柏の木で彫刻しました。

 カンノンはんは、もともと空気のような存在なので、
 あちらこちらに、あふれているのですが、
 人々が観音像に向かって、
 お願いごとやお祈りをしている姿を見ていると、
 とてもじゃないが、黙っていられなくなるようです。


 そして、いつの間にか菩薩像の中に、
 入りこんでしまうようです。
 カンノンはんには、人の願いごとを、
 みんな叶えるような力はないのですが、
 ぢっと聞いたり、見てくれたりするんですね。


 そうしてやれば、人間とは不思議なもので、
 心が澄んでくるんです。
 カンノンはんが、ついていてくれると思うだけで、
 安心するのでしょう。
 弱い心の中、に強さの核のようなものが、
 芽生えてくるようです。

 もともとは、人間誰しもそういうものを
 持っているのでしょうが、
 カンノンはんは、触媒のような役割を
 果たしているのでしょう。
 化学反応を早めるようなものです。

 この寺のメインはジュンティで、
 弟のイーリーは、あくまでもサブとしての、
 役割を果たしております。

 二人はとても仲がいいようです。
 仲がいいということはいいことですね。
 ケンカばかりしているのは、
 傍目にも、見苦しくて、目をそらしたくなります。

 桜が咲き誇る季節には、一晩中、
 人の居なくなった桜の木の下で、
 二人は踊り狂って、
 日頃のウサを晴らしているということです。

 カンノンはんにしても、
 ストレスが蓄まってくるようです。


              この項おわり




あ@英訳ドン作川柳集879 大しわに小じわ寄り道しわだらけ

2014-12-10 08:16:28 | ぶろぐ(迷瞑謎名英訳付き)


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   *  大しわに小じわ寄り道しわだらけ







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    大しわに小じわ寄り道しわだらけ        ドン作(ちふ+)

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    Detour wrinkles wrinkled in large wrinkles  

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                               おわり


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あ@つぶつぶ(日々)239 今日もまた日が過ぎてゆく賑わしく

2014-12-10 08:15:02 | ぶろぐ(迷瞑謎名英訳付き)



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*  English translation 


  239 今日もまた日が過ぎてゆく賑わしく



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      (ほんやっ君のとある無料の英訳)

    The Nigiwashiku day Yuku past also today
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      (ほんやっ君のとある無料の和訳戻し)

Nigiwashiku日ゆく過去にも、今日







     この項おわり



つぶつぶ(22”22”)・・・・・

あ@おつとめ050  Mデヤ子  仕事覚えて  猫のツメ

2014-12-10 08:13:20 | ぶろぐ(迷瞑謎名英訳付き)

多層構造ぶろぐ→Multilayer structure blog


 
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