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絵じゃないかぐるーぷ
平成初めの頃です。
題名変更版
* 蜘蛛の糸垂らし(006)
龍はんの全集を読んでいるともう一つ気にかかることがあったので、またまたチョッカイを出すことにした。「蜘蛛の糸」である。
ブツブツはん、アンタの「蜘蛛の糸」でのカンダタに対する処置、私はどうも納得しかねる。「蜘蛛の糸」を垂らしたのは、明らかにアンタのドチョンボだ。巻取り式の糸にするとか、奴を蜘蛛に変えてやるとか、他の者には見えなくするとか、もっと工夫すべきだったのではないのかい?
カンダタは確かに「小さい蜘蛛の命」を助けてやった。しかしながら、彼の後から糸登りをしてきた地獄の罪人には、助けるべき正当な理由があったのだろうか?
彼は、小さな蜘蛛にも気を使うような小心な奴だ。蜘蛛の糸が切れる心配するのは至極当たり前のこと。自分からは、蜘蛛糸を切らなかった善心を、少しは汲み取ってやって欲しかった。
それにしても、極楽のヤツラは、冷たい連中ばかりだ。地獄で、無知な罪人たちが、日夜血の池、針の山で苦しんでいるというのに、そ知らぬ顔をして自分らだけは安穏として暮らしている。
まるでエゴイストの固まりではないのかい?
ヒューマニストは一人も居ないのかいな?
蓮のヤツにしたってそうだ。好い匂い、きれいな花開きのサービスを極楽ばかりでして地獄でもしてやれって言ってやりたい。極楽でサービスするよりも、もっともっとやりがいがあるはずだ。
それに地獄で仕事をしている連中は、地獄に落ちてくる罪人よりも、何十倍も残酷ではないのかい?
そんな職業を、黙って見過ごすヤツも50歩100歩の大悪人だろ う。
すぐさま、鉄のカーテンや、地獄・極楽の境界壁を取っ払ってしまい なさい!
地上の方がよっぽど進んでいる。
ブツブツはん、アンタは暇にまかせた思いつきで、すぐ実行に移すのはこの私そっくりではないのかい?
「もっとじっくり考えてから、始めなさい!」
気持いい!
日頃、Oさんに言われ続けていることを、言い返す相手が見つかった。地獄・極楽と言えば、観女センティの専門分野。私は、「縄通」ネットで、カンダタの犯した罪の詳細を彼女に問い合わせてみた。彼女の返信メールに寄ると、彼はそんなに極悪非道な悪人ではないらしい。
つづく