絵じゃないかおじさん

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ピカ輪世代です。
(傘;傘;)←かさかさ、しわしわ、よれよれまーくです。

仮想はてな・ストーリィ キヨヒメの整形手術 4/6

2015-01-04 08:03:57 | 仮想はてな物語 

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 さあ、お膳立ては揃った。後は、実行に移すのみである。
 オレは、わが家の守り神、わが友ゴキブリのゴキオーラと手鏡を革ジャンのポケットに入れ山の辺の道へと走った。井戸ッカを迎えに行く。彼には国道24号線の途中にある橿原神宮の森の木の上で、待ってもらうことにした。


一路、24号、42号を素走りで走り道成寺へと向かう。早苗を渡る風が心地良い。梅雨の合間を縫う夕刻の走りだった。西日が前方を眩しく遮るので走り辛い。道成寺につくと辺りは、もう薄暗かった。オレは、62段もある階段を登る気もしなかったのでゴキオーラに頼んで、キヨヒメを迎えに行って貰うことにした。ついでに、キヨヒメの眉毛や睫になる毛を、むーみぃ人形から貰って来てくれるように頼んだ。むーみぃにとっては大事な髪の毛だが、恩人のキヨヒメのお役に立つことなので喜んで承知してくれていた。


{おおっ、オッさん、出迎え、サンキューよ} さすがのキヨヒメも、少し緊張気味だ。まあるい顔立ちが、あちこちで歪んでいる。まるで、ヘタな整形手術を暗示させるようで不気味だった。
{オッさん、今日は大丈夫だろうか?}


オレも手術のことは、よく知らないが、今日の手術は、ほとんど外側ばかり。失敗した所で大したことはあるまいと鷹を括っている。他人事だから、こうも冷静になれるのだろう。何とも冷たい他人の心。まあ、単なる知り合いなのだから、誰でもこの程度のものだろう。



オレは、壷阪観音はんは盲目の者でも治す名医だと言って安心させる。キヨヒメにしては、そんなことは百も承知だ。観音はんの事は、オレの何100倍もよく知っている何にしろ、彼女は観音はんのお膝元で暮らしているのだから、しよっちゅう耳にタコが出来るほど聞かされていることだろう。彼女は、オレの保証も欲しいのだ。皆から大丈夫だと言って欲しいのだろう。



彼女には、サヤカの荷台のダンボール箱の中に入って貰い、42号、24号を引き返した。橿原神宮で、キヨヒメと井戸ッカの初対面があった。井戸ッカは少し震えていたが、息を吹き掛けて貰った途端、態度が大きくなった。恐いものが一つ無くなったからであろう。そのまま高市郡の壷阪寺へと向かう。



もう真っ暗闇である。オレは、サヤカと駐車場で待つことにした。ゴキオーラには手術の立合人として、オレの代わりに付いて行って貰った。ぼんやりと待っている時間は長かった。


サヤカも辺りに人家があるので、話しかけては来ない。周囲1km以内に、オレ以外の人間がいると話が出来ないのである。オレは煙草を何本も吸った。どんな腹や姿に出会うのか不安でならなかった。井戸ッカの奴は少々笑っても堪えないだろうが、キヨヒメの場合どう対応すればいいのだろう。もし笑い転げて彼女を傷つけたら、とんでもない災難を背負うことになる。ここは、意地でも澄ました顔をしてやらねばならぬ。とんでもない事に付き合ったものだ。



 ゴキオーラが飛んで帰ってきた。大成功だという。その途端、ひっくり返って笑い転げてしまった。


ああ、やっぱり!


 彼らが帰ってくるのが恐かった。ここは一つ、Oさんのため、家族のために一踏張りして笑いを噛み殺すことにしよう。やがて、キヨヒメと井戸ッカの姿が見えた。オレは、なるべくキヨヒメの姿を見ないようにしていた。



{オッさん、鏡、鏡!}



オレは待っている間にヤッタールを呼んでいた。右にM回、左にN回、また右にX回磨くと現われてくれる鏡の精だ。オレは彼女が鏡を見ている間、井戸ッカの出ベソを見た。信楽狸のドン・ガラッキーの大出ベソを見慣れているので、そう可笑しくもなかった。ゴキオーラの奴は、もうすっかり澄ました顔をしている。さすがに地球に3・5億年も住み続けているだけあって世渡り術は大したものだ。オレはチラッとキヨヒメを盗み見た



 ブッ! ヤバー!



 すぐ咳をしているように誤魔化した。彼女は鏡に見惚れているので気づかない。ヤッタールが術を掛けている最中なのだろう。井戸ッカはテレパシー通信で早速、誰かと話しているのだろう。己の世界に閉じこもったままだ。


{オッさん、どう?} 
<ギャハハハハハッ!!!>


ひっくり返って笑いたい心境だ。しかし、ここで笑っては災難が孫・子の代まで降り掛かる。キヨヒメを、そんな姿に変えたのも元はと言えばこのオレの思いつき。

ここは、女が子供を生み落とす心境で、辛抱、辛抱!!


{いいんじゃない。いいよ。こりゃ、いい!}
もう、破れ被れだ! 何でも喋ってやれああ、見慣れるまでに、こりゃ時間が掛かりそうだ。
でも、いいか! 次に会うのは何時のことになるか、わからないのだから。


 長居をしているとボロが出そうなので、皆を促して帰路についた。井戸ッカを送ってわが家に帰る。キヨヒメが、道成寺に帰りたいと言うので、コロに送らせることにした。コロも蛇は余り好きではない。古い掃除機のホースが余っていたので、適当な長さに切り、キヨヒメに中に入って貰い、両側をガムテープでしっかりと止めコロに括りつけてやったコロは空も飛べるのである。コロはキヨヒメを乗せて空に垂直に舞い上がり道成寺へと消えていった。


その途端、オレは腹につかえていた笑いを一遍に吐き出した。キヨヒメの真剣な願いを笑いに変えるこの態度、本来許されるべきものではないのだろう。それに言い出しっぺはこのオレなのに!


あーあ、許せ! キヨヒメ殿。



                                  つづく


あ@「西国バイク行」   2/8

2015-01-04 08:02:35 | 雑文集
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 1/8より


  急段を 走りて登る この心 
   人の願いの ひたすらに会わん

 紀三井寺の石段は231段。
 まさに、一直線につづいております。

 私は、ロング・ブーツを履いたまま、一気に駈けあがりました。
 その日は、
 かなりハードなスケジュールだったことも手伝っておりました。

 人が一生懸命にお祈りしている姿は、見ていてあきません。

 本音で生きているなって感じを受けるからです。
 人って、いい表情するなあなどと、
 他人ごとのように、見ているだけなのですが・・・


 本人は、それこそ必死なのでしょうが、
 何をお願いしているのかは分かりません。
 また、分からないところが、いいのかもしれませんが。

 話は、飛ぶのですが、
 以下の短歌は、紀三井寺さんとは関係ございません。

 一般的なお話です。


  33年も 姿を隠す 観音の
   謂れはなにゆえ そは何のため


 カンノンさまを秘仏として安置し、
 何年かごとにしか開扉しないお寺さんもあります。
 理由は、いろいろとあるでしょう。

 あるでしょうが、私としましては、
 少しばかり、納得がゆきません。
 という訳でもないのですが、


  観音の お姿止むなく 崩るるとも
   諸行無常は 仏のイロハ

 あるいは、

  人のため 姿形が 無くなるとも
   観音さまは お慈悲で過ごす



 のようなおおらかさを、
カンノンさまは、お持ちだと思うのですが・・・

 それと同時に、


  手を合わすは 己のためか 人のためか 
   それとも欲の 全面認知か


 お祈りする人の心持ちにも、
 先ほど書いたこととは、
 相反するのですが、
 見直していただきたいところもあるのも事実です。


 粉河寺での出来事です。


  呼び止めて 瓦の落ちし 故を説く
   寺の童子の 二心無き顔


 私に、台風で寺の屋根の瓦が落ちたことを、
 熱心に説明してくれる童子に
 出会いました。

 なぜ、私が、彼に呼び止められたのか、
 今もって分かりませんが、
 ともかく真顔で話しかけてくれるのです。

 私にとっては、寺の瓦が何枚、落ちようがと思ったのですが、
 それではあまりに
 冷たすぎるのではないかと思い直し、
 じっと聞いてあげておりました。

 私は、次のお寺へと心がせいていたのでしたが・・・


 施福寺への坂道は、
 西国33ヵ所の内では、2番目にきついと感じました。
 それでも、お参りする人々と声を掛け合うのはいい気持ちです。

 満員の通勤電車で、
 いがみ合うような人間関係よりは、私は好きです。


  声かけて 行き交う人の 常の道 
   行くには遠く 帰りの路は近し


 葛井寺で、バイクの後に、
 奥さんを乗せてお参りに来ている人に出会いました。

 私も、実際はそうしたい所なのですが、
 妻は、お寺などには興味を持っていません。
 夫婦といえども、強制することでもないと思いますので、
 これは仕方ないでしょう。

 妻を説得して、連れて来るべきなのかどうか。
 これは、私の内なる要求。
 まあ、一人でも仕方ないでしょう。

 いつか、カンノンさまの良さを伝えられたらと思っております。
 といっても、
 私は、現代的なカンノンさまに憧れているのですが・・・



  バイクにて 夫婦で参りし 葛の寺
    一人行く身に ふと自責の念い


  夫婦とは かくありたしと 願えども
   お里沢市の その後は知らず


 夫婦とは?

 どんな関係が望ましいのでしょう。
 お里・沢市の美談は、
 今でも通用するのでしょうね。
 二人の話も、今では知る人も少なくなっているのでしょうか。

 まあ、はやりすたりは、世の習いなのでしょうから。

  一心に 本堂廻る 二組み三組み
   その真顔に 心は沈みいる


 長谷寺では、カンノンさまの本堂を、
 何事かを口づさみながら、
 一心に廻っている数組の人々を目にしました。
 そして、その気に圧倒されてしまいました。

 一家の大黒柱が、ガンにでも侵されてしまったのでしょうか。
 母親と息子さん、娘さんとお見受けしました。


 母親の振り乱した髪の毛、顔つき、裸足、どれもが印象的でした。
 私は、ただ見ているだけ。
 それでも、ひどく落ち込みました。


 宗教も、必要な人には必要だなあ、と感じました。
 ありがたいことに、
 私としましては、
 そう宗教の必要性も感じてないのですが・・・
 こんなこと書けば、カンノンさまに、どやされるかなあ。


                    3/8へ


仮想はてな まりあカンノン・ストーリィ  008

2015-01-04 08:01:27 | 仮想はてな物語 
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 バナイランは、龍先生の右手を両手で挟んだ。これは、後から聞いた話だが、骨ばかりで脂気のない感触に、これはほっていても、そう長くは生きられないと感じたそうだ。
「君たちは、すべて知っているのだね。じゃ、打ち明けよう。遺書も書き終わった。最後の小説も書き上げた。もう、僕はこの世に用はないんだよ。トイレの後、睡眠薬を飲もうと思っているのだ。いくら、君たちといえども、この僕を止めることはできない。僕自身だって、もうどうにも出来ないんだ。明日になれば、本当に気が狂ってしまうかもしれない。そういう姿を見せたくはないんだ。僕は、僕の最後の人生ぐらい自由にしてみたい。生まれて初めて、そういうことが出来るんだよ。止めないで欲しい。心よく僕を見届けて欲しい」
「なりません! ダメです。私は、これでも神仏に仕える身。先生に送り出してもらい、ずっと劣等感に悩まされて生き続けてきました。60過ぎて、やっと悟りらしきものも少しだけ分かるようになりました。先生はお若い。まだまだ、これからです」
「・・・ そう言われても、体力も残ってないし、頭の中も制止しにくくなっているし・・・」
「センセー。自殺はいけませんよ。あれは、殺人と変わりませんよ」
「センセーっ、死なないと言ってください。お願いです。先生に、この世に生まれさせていただいて、私たちは、苦しくとも生きていっているのですよ。お願いです。先生が死ぬと、先生によって生み出された多くの者が、死ぬのです。どうか死なないと言って下さい先生、私たちは、もっともっと生きていたいのです」

 下ピーのこの一言はきいたようだった。

「そうか、君たちも殺すことになるのか・・・」

 龍はんは、腕組みをして、頭を下げて考えこんでいた。前途ある青年・下ピーのすすり泣く声が、虫の音のごとくそっとあたりをはっていた。
「分かった。考え直してみよう」
 そこで、バナイランが、かねてから考え続けていた案を提案した。龍はんも、同意したようであった。
「先生、睡眠薬は17錠にしてくださいよ。18錠目が、致死量となります。先生が、この世が、そんなにお厭でしたら、好きにモノを書いて、その創作物、つまり私たちと自由気ままに暮らせる世界があるのですから。その判定は、エンマ大王がします。自殺だと、もうその対象にはなりませんからね」
「内供どの、よしなになそ!!!」

 龍はんの目が、爛々と輝き出した。
「分かりました。。現に、こうして私たちが、先生にお会いに来ているではありませんか安心して、いらして下さい」
「そうかい」
「しかしながら、先生には、この世で1回は死んでもらわねばなりません。しかし、自殺ではダメなのですよ」
「僕は、死ぬことは厭わない。心の準備は出来てる」
「先生、睡眠薬は必ず17錠にして下さいね。あと1錠は、私たちが何とかしますから」「分かった。そうする。そうすれば、君たちと仲良く暮らせるんだね」
「はい。お待ち申しあげております」

 バナイランの話は分かりにくい。が、翻訳するとこういうことだろう。
 龍はんの寿命は尽きかけている。死ぬには、自然死か、自殺か、他殺しかない。自然死を待っていると、龍はんの気が狂い、自殺どころか殺人も犯しかねない。自殺は、バナイランたちが、最も嫌うものである。他殺は、誰も志願者が居ない。

 しかし、バナイランは他殺を選択したようだ。その実行者は、はたして、誰がなるのだろう。

 バナイラン自身か?
 キヨヒメか? 


                               この項おわり



あ@英訳ドン作川柳集904 大しわに小じわのあぐらしわだらけ

2015-01-04 08:00:05 | ぶろぐ(迷瞑謎名英訳付き)

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   *  大しわに小じわのあぐらしわだらけ






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    大しわに小じわのあぐらしわだらけ        ドン作(ちふ+)

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     AGRA wrinkled of fine lines to large wrinkles 

            ↓           
      AGRAは、大きなしわに細い線のシワ加工
 


                               おわり


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あ@つぶつぶ(日々)255 今日もまた日が過ぎてゆくお気に入り

2015-01-04 07:58:31 | ぶろぐ(迷瞑謎名英訳付き)


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