ゴキブリの嫌いな方、読まないで下さい。
(傘;傘;)←カサカサ、ヨレヨレ、シワシワまーく
傘寿=80歳=40(ヨレ、シワ)+40(ヨレ、シワ)
傘寿は、「傘」の略字が縦書きの「八十」に見えることから、
80歳を呼ぶようになった、とのこと。
仮想はてな・ストーリィ 嘆きのゴキオーラ 1/9
copyright (c)ち ふ
絵じゃないかおじさんぐるーぷ
* 数分ゴキブリ
わが妻Oさんは、ゴキブリがダイッ嫌いだ。
ゴキブリ一匹で、大騒ぎする。
オレも好きではないが、それほどでもない。
そうだ!
いいことを思いついた。
信楽焼きの狸の元締めドン・ガラッキーに頼んで、
ゴキブリに変えて貰おう。
そして、Oさんを思いっきり脅かしてやろう。
日頃、いびられているお返しだ。
ヤッタルデー。
パソコン通信の「縄通」ネットで、ヤツにメールを送った。
フランス産・ブルゴーニュ赤の年代ものの葡萄酒一本と、
それに合う松阪牛のステーキ1kgで、
わが愛バイク・Sサヤカに術を授けてやるとの返信が入ってきた。
また、厄介な注文だしやがって。
アンタの徳利にはどぶろくがぴったりするのに、
と言ってもやりたい。
ブランドもんや輸入モンに被れずに国産品を愛飲しろよ!
年を考えろ! 悪玉コレステロールが増えても知らないぞ!
畜生、またン万円の出費だ。
たかが、ゴキブリに変えてもらうぐらいで高くつくもんだ。
でも、考えようによっては、それぐらいの費用で人類初の大経験が出来るのなら安いものかもしれない。
ここは、やはり乗ることにしよう。
金曜日の夜、会社の帰りにデパートで葡萄酒を求め、次の日、松阪まで行った。帰りには信楽に寄る予定である。165号から23号に入る。5月の始めだというのに田植えが始まっていた。オレが住んでいる奈良県のS市よりは数週間早めである。早稲を作っているのだろう。水田に痛々しそうな早苗が心細げに植わっていた。あんなのが大きくなって稲穂を付けられるのだろうかと他人ごとながら心配になってくる。
松阪牛の肉は、最近ではデパートにも置いてあるのだが、やはり本場で買うのが礼儀だろう。小さな心配りがガラッキーにも伝わるはずだ。それにサヤカに乗って遠出もしてみたい。松阪牛と言っても小牛は但馬地方で仕入れるようだ。水や食い物で、その但馬小牛がブランド松阪になるのだ。オレの頭ではよくわからない。生まれより育ちなのか。オレもブランド負けするタイプなのだが、一方ではそんな姿勢に疑問も感じている。感じてはいるが、やはりブランドには弱い。人に引っ張られ易いのだろうか?
ガラッキーの分と、ついでに家族のお土産に焼肉用の牛肉を買った。ガラッキーの子分たちのことも気にはなるが、何千何万といるので無視することにする。
信楽へは、23号・306号・25号・1号・307号を通って行った。
地図などろくに見ないので解りやすい道路のみ走る。目的がはっきりしている時には迷わないように国道中心に走ることにしているのだ。
ガラッキーに会うには少なくとも夜の10時以降でないとダメである。車や人がうろうろしている時間帯はやばいのだ。時間が早すぎたので307号の脇道から琵琶湖をチラッと見に走った。ネオンがきらきらと湖に瞬いて綺麗だった。湖畔の食堂で味噌ラーメンを食べる。時間は9時過ぎになっていた。ちょうどいいころだ。
車の通りも少ない山道だが、ガラッキーの勢力範囲内なので不思議と恐くはない。それにサヤカも時折話しかけてくれる。サヤカのとりとめもない話が楽しい。普段は、彼女は飼い犬のコロとたわいもないおしゃべりで過ごしているのだろう。それにしても、サヤカやコロは何が楽しくて生きているのだろうか? オレから見ると退屈でつまらなさそうな人生に見えるのだが、彼らはどう思っているのだろうか? サヤカに時々尋ねてみるのだが、うまくかわされてしまう。逆に聞き返されたりする時もある。オレも、やっぱり言葉を濁す。3人とも似たようなものなのだろう。
つづく
(傘;傘;)←カサカサ、ヨレヨレ、シワシワまーく
傘寿=80歳=40(ヨレ、シワ)+40(ヨレ、シワ)
傘寿は、「傘」の略字が縦書きの「八十」に見えることから、
80歳を呼ぶようになった、とのこと。
仮想はてな・ストーリィ 嘆きのゴキオーラ 1/9
copyright (c)ち ふ
絵じゃないかおじさんぐるーぷ
* 数分ゴキブリ
わが妻Oさんは、ゴキブリがダイッ嫌いだ。
ゴキブリ一匹で、大騒ぎする。
オレも好きではないが、それほどでもない。
そうだ!
いいことを思いついた。
信楽焼きの狸の元締めドン・ガラッキーに頼んで、
ゴキブリに変えて貰おう。
そして、Oさんを思いっきり脅かしてやろう。
日頃、いびられているお返しだ。
ヤッタルデー。
パソコン通信の「縄通」ネットで、ヤツにメールを送った。
フランス産・ブルゴーニュ赤の年代ものの葡萄酒一本と、
それに合う松阪牛のステーキ1kgで、
わが愛バイク・Sサヤカに術を授けてやるとの返信が入ってきた。
また、厄介な注文だしやがって。
アンタの徳利にはどぶろくがぴったりするのに、
と言ってもやりたい。
ブランドもんや輸入モンに被れずに国産品を愛飲しろよ!
年を考えろ! 悪玉コレステロールが増えても知らないぞ!
畜生、またン万円の出費だ。
たかが、ゴキブリに変えてもらうぐらいで高くつくもんだ。
でも、考えようによっては、それぐらいの費用で人類初の大経験が出来るのなら安いものかもしれない。
ここは、やはり乗ることにしよう。
金曜日の夜、会社の帰りにデパートで葡萄酒を求め、次の日、松阪まで行った。帰りには信楽に寄る予定である。165号から23号に入る。5月の始めだというのに田植えが始まっていた。オレが住んでいる奈良県のS市よりは数週間早めである。早稲を作っているのだろう。水田に痛々しそうな早苗が心細げに植わっていた。あんなのが大きくなって稲穂を付けられるのだろうかと他人ごとながら心配になってくる。
松阪牛の肉は、最近ではデパートにも置いてあるのだが、やはり本場で買うのが礼儀だろう。小さな心配りがガラッキーにも伝わるはずだ。それにサヤカに乗って遠出もしてみたい。松阪牛と言っても小牛は但馬地方で仕入れるようだ。水や食い物で、その但馬小牛がブランド松阪になるのだ。オレの頭ではよくわからない。生まれより育ちなのか。オレもブランド負けするタイプなのだが、一方ではそんな姿勢に疑問も感じている。感じてはいるが、やはりブランドには弱い。人に引っ張られ易いのだろうか?
ガラッキーの分と、ついでに家族のお土産に焼肉用の牛肉を買った。ガラッキーの子分たちのことも気にはなるが、何千何万といるので無視することにする。
信楽へは、23号・306号・25号・1号・307号を通って行った。
地図などろくに見ないので解りやすい道路のみ走る。目的がはっきりしている時には迷わないように国道中心に走ることにしているのだ。
ガラッキーに会うには少なくとも夜の10時以降でないとダメである。車や人がうろうろしている時間帯はやばいのだ。時間が早すぎたので307号の脇道から琵琶湖をチラッと見に走った。ネオンがきらきらと湖に瞬いて綺麗だった。湖畔の食堂で味噌ラーメンを食べる。時間は9時過ぎになっていた。ちょうどいいころだ。
車の通りも少ない山道だが、ガラッキーの勢力範囲内なので不思議と恐くはない。それにサヤカも時折話しかけてくれる。サヤカのとりとめもない話が楽しい。普段は、彼女は飼い犬のコロとたわいもないおしゃべりで過ごしているのだろう。それにしても、サヤカやコロは何が楽しくて生きているのだろうか? オレから見ると退屈でつまらなさそうな人生に見えるのだが、彼らはどう思っているのだろうか? サヤカに時々尋ねてみるのだが、うまくかわされてしまう。逆に聞き返されたりする時もある。オレも、やっぱり言葉を濁す。3人とも似たようなものなのだろう。
つづく