絵じゃないかおじさん

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ピカ輪世代です。
(傘;傘;)←かさかさ、しわしわ、よれよれまーくです。

 仮想はてな 池の尾っぽ・ストーリィ  002

2015-01-09 08:42:58 | 仮想はてな物語 
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 * 池ノ尾っぽへ


5月末のある土曜日、オレはバナイランを愛バイクSサヤカに乗せて宇治市の池の尾っぽまで、走った。彼は少し太り気味なので、サヤカのハンドルが浮いて運転しにくかった。緑が近くに見えてさわやかだった。しまい忘れた鯉のぼりが空に舞っている姿が目についた。本当はあれはしまい忘れたのではなく、跡取りの誕生を自慢したくて、今だに泳がせているのであろうか?


鯉さんも、つい最近までは男の子に恵まれない家の者の心を逆撫でするような存在だったことも忘れて気持良さそうに波打っていた。


「おおっ、立派に建てたもんじゃ」


白壁の塀が陽をはね返していた。その塀越しには桜の葉並みが空に広がり風に揺れている。バンナ寺の駐車場にサヤカを止める。駐車料金、普通車200円、バイク100円、見学代300円となっていた。ああ、何でこう金ばかり取られるのだろう、と思わずため息が漏れてしまった。前歯の欠けたバァさんが歳も忘れて、地肌も隠しきれない白髪をたなびかせながら、すぐに走り寄ってきた。


「100円」 ぶっきらぼうに皺ヨレの手を差し出す。荒れた手の平に走る土ラインをぢっと見た。母の手と同じだった。


「お種さん、まだおったんね。ワシじゃ、わしじゃよ」
「あれま、先代はん、お久しぶりで。今日はまた何のご用で」


「なに、ここの繁盛ぶりを見せて貰おうと思ってな」


小ぢんまりとした門をくぐると、木の香りがあたり一面に流れていた。ジャリがまだ踏み固められてないので、歩きにくい。


「ごめーん」 寺の右横にこれもまた新築の家が建っていた。バナモコモコの住居である。本堂の阿弥陀如来、観音堂のお喜ばせ観音を拝観してここに回ってきた。本堂では小坊主が習わぬ経を詠んでいた。

ガラガラと引き戸を開ける。なかなかバナモコモコは出てこなかった。

「留守かいな?」

「やぁ、先代はんようこそ」

5回ほど声をかけると、汗びっしょりの鼻坊主が出てきた奥で何をやっていたのか知れたものではない。くそ、生臭め!

「立派にしたもんやなぁ」
「これも先代はんが世話してくれたお陰です」

「いやいや、あんたのお力や。あっ、紹介しとこう。これオッさん」

バナイランの従兄だけあって、鼻の形は似ていたが二人を見比べてみると、やっぱりバナイランの方が貫禄勝ちしていた。

「はじめまして、オッさんと言います。よろしく」

私は、大体が通称で通している。本名でもいいのだろうが面倒だ。「流さん」などと呼ばれたら質流れを連想して余計イメージ悪い。二人は深刻な話があるので、私はその辺りをバイクで走ってみることにした。新築の家の裏口から中年のずどん首の女が3人ばかり尻で周りの空気を弾き飛ばしながら出てゆくのが見えた。

1時間ばかり走って戻ってみると、バナイランは鼻をだらんと垂らして待っていた。あの様子では説得に失敗したに違いない。彼もこの寺では引け目を感じるのだろう。何しろ石こそなかったが、見捨てられた第2の故郷である。その日はひとまず帰ることにした。
                        
                                  つづく










あ@「西国バイク行」   7/8

2015-01-09 08:41:30 | 雑文集

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  6/8より


 松尾寺には、日を変えて尋ねました。
 天の橋立近くの成相寺から、
 60kmも離れていないのですが、
 夜の8時すぎになると思ったので、
 別の日に変えたのです。


 舞鶴自動車道から国道27号線に入り、
 その27号から、松尾寺への小道に、
 入った途端のことです。

 ガガーッと、変な音がして、
 チェーンが絡みついてしまいました。
 バイクの故障は、この行初めてのことです。
 朝6時すぎに、自宅を出発しました。
 竹生島にも渡りたかったからです。


  外れたる チェーンの絡みを ただ見入る
   為す術の無し 松の寺はそこ 


 電話帳で、取りに来てくれる修理屋さんを捜して、
 何とか直してもらいました。
 タイヤは擦りきれていると言われるし、
 チェーンも在庫が無いとのことで
 応急処置でしのぎました。


 そのまま自宅に帰るのも、竹生へ廻るのも、
 あまり距離は変わらないので、
 慎重に運転して、竹生島へと向かいました。


 徐行運転に努めましたが、緊張しっぱなしでした。
 いつまたチェーンが外れはしないか、
 パンクはしないかと気が気でありませんでした。

 それにしても、
 高速道路でと思うと、冷汗が出てきました。
 私の一番好きな、松尾の馬頭のカンノンさまが、
 機械オンチの私に、
 お灸を少しすえてくれたのでしょうか。


  船を待つ 刻持ちかねて 再びを
   巡る竹生は いかにも狭し




 長命寺での石段での出来ごとです。
 5時までに登って朱印をもらいたいのでしょう。
 あと数分しか残っていません。


 旦那さんが先に駈け登ってゆき、
 奥さんは、息を切らせて、ついていっておりました。
 差は開くばかりでした。


  閉門に 駆けゆき登る 夫婦らの
   差は拡がりぬ 命のお寺


 これは、どこのお寺さんにという訳ではないのですが、


  5時になれば 姿を隠す み仏に
   文句つけるは 誰しも出来ること


 24時間開けて、
 悩める衆生を受け入れるなんてことは、
 もう望めそうもない、時代なのでしょうか。



  夜も暮れて 500mの道歩く 恐さに
   くるりと引き返すも 致し方無き



 観音正寺では、
 またも引き返すことにしました。
 それにしても、
 無事に自宅に帰りついた時には、ホッとしました。

               
                8/8へ


仮想はてな・ストーリィ 嘆きのゴキオーラ 4/9

2015-01-09 08:40:26 | 仮想はてな物語 
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麦茶を沸かしていたのだから夏の前後ということになる。オレは大体朝起きるのが早い起きれば夏場なら2つのヤカンでお湯を沸かしている。一つは朝のコーヒー・紅茶用、もう一つは麦茶用である。その日は恐らく会社が休みの日だったのだろう。


昼前にOさんがものすっごい悲鳴を上げた。オレは何事が起こったのかと驚いて飛んでいった。飛んでいったのだから、多分、隣の部屋にいたのだろう。顔が真っ青になっていてオレを睨みつけたのだ。


ヤバッ!
オレ何をしでかしたのだろう? 胸の中を掻き回してみたが思いあたる節はない。咄嗟に居直ってやれ! と何処からか指令がきた。
「どうしたの!!!」
「ヤカン洗ったの!!!」 もう朝の事などすっかり忘れている。
「ヤカン?」
「そうっ! 麦茶のヤカンよっ!!!」



思い出そうとするが、そんなこと一々覚えていない。少しは濯いだように気もする。
「洗ったと思うけど・・・ な に か ?」
「どこをどう洗ったの!! ホントに何やらしてもエエ加減なんだから!!」



何でこんなに怒られなければならないのか! 手伝いをして怒られていりゃ世話はない! だんだんとむかっ腹が立ってくるが、Oさんの剣幕に押されがちなので怒り返すタイミングが計れない。
「なんで、そん・・」
「ヤカンの中に何が入っていたと思うの!!!」
わっ、恐っ。
「ゴキブリよ! 私、もう飲んでしまったのよ!!」



ええっ、何でゴキブリがあんな中に? と一瞬不思議に思ったが、お湯を沸かし麦茶のパックを放りこんだのは、このオレだ。中をよく確かめなかったのはオレの不注意なのだろう。
「ええーっ! ゴキブリがっ?」 こちらも驚いてみせる。あほゴキめ、何であんな中に入ったのだと思うのだが、もう遅い。
「そうよっ! ヤカンから冷蔵庫用のポットに移そうとしたら出てきたのよっ!」
「ゴッ、ゴメン!」
「もう、明日からお湯沸かさなくっていいからね!」



 Oさんが特にゴキブリを忌み嫌うようになったのは、その日を境にしてからである。幸いな(?)ことにオレは麦茶を飲んではいなかった。オレとしてはゴキ公とそんな仲になったのだから、逆に親しくなってもよさそうにと思うのだが、夫婦と雖もそんなOさんの心の動きがつかめない。



 ゴキブリ取りから出てきた大型の生きものはオレの方をしきりと見ていた。動作が緩慢なヤツだ。ヒゲが何かの合図を送っているように思えた。オレは一瞬ピンときた。ああ、コイツもSサヤカの同類なんだなと感じた。ありがたいことに、皆はまだよく眠っている早速、オレは彼をハシでつまんで、そこらにあった菓子袋に入れサヤカの所へと走った。すぐさま彼らと対話が出来るようになっている彼女のガソリンの給油口を開け、ヤツに話しかけてみた。




                                      つづく


あ@英訳ドン作川柳集909 大しわに小じわ繰り下げしわだらけ

2015-01-09 08:39:19 | ぶろぐ(迷瞑謎名英訳付き)

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   *  大しわに小じわ繰り下げしわだらけ






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     大しわに小じわ繰り下げしわだらけ       ドン作(ちふ+)

            ↓
      Full of wrinkles fine lines moving down to the large wrinkles

            ↓           
      大しわまで移動するしわのフル小じわ
 


                               おわり


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仮想はてな ドン作



あ@つぶつぶ(日々)260 今日もまた日が過ぎてゆく世間闇

2015-01-09 08:37:57 | ぶろぐ(迷瞑謎名英訳付き)


多層構造ぶろぐ→Multilayer structure blog

ピカ輪世代(世に団塊とも)の一断面を目指して。


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*  English translation 


  260 今日もまた日が過ぎてゆく世間闇



        ↓
      (ほんやっ君のとある無料の英訳)

    World darkness day Yuku past also today
         ↓
      (ほんやっ君のとある無料の和訳戻し)

世界の闇の日ゆく過去にも、今日






     この項おわり



つぶつぶ(22”22”)・・・・・