仮想はてな・ストーリィ ぽたら送り 2／前１２

ｃｏｐｙｒｉｇｈｔ　（ｃ）ち　ふ
絵じゃないかおじさんぐるーぷ




いつの頃からか、その村の一部の人々の間では、
「ぽた・・」と聞いただけで、震え上がるようになっておりました。
もう、「ぽたら」と聞いたりしますと、
寝込む人もいたのでございます。


と申しましても、
その「ぽたら送り」の風習が復活いたしましたのは、
あまり昔のことではありません。
　村長の欲造と観在寺二代目の住職、
　大権和尚とが二人して決めたことでございます。


　ぽたらとは、もう少し正確に言えば、ぽたらか山と申します。
　ぽたらか山は、南インドにありまして、別名を補陀洛山とも言い、
　八角形の形をした私たち観音仲間が住んでいる山なのでござい
　ます。


　海岸にあるとも、海中の島にあるとも言われておりますが、
　私は、まだ行ったことがありませんので、
　どちらとも断定いたしかねます。


　この八角形の山の形は、
　法隆寺の夢殿の建物や天武・持統陵などに影響を与えている
　とも言われております。

　きっと補陀洛のご浄土にあやかりたかったのでございましょう。
　華厳の滝で有名な日光という地名も、
　この補陀洛という名前から来ているということであります。
　日光は、二荒とも書き、二荒はふたらと読みます。
　因みに申しますと、このお山は、元は二荒山であったのですが、
　空海上人が日光山と改めたそうにございます。



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　つづく

仮想はてな・ストーリィu 流極楽スペース崩壊篇 ６／９

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　　　　　　　　　　　　　　　　　 　平成はじめの頃です。
　　



　＊　ふたたび、ゴキオーラの観察

　マイカさんのスカートが短くなってきた。髪も少し赤っぽくなってきた。オキシドールで脱色しているようだ。それにしても、あれ不味かったなあ。小さい泡が立つので、サイダーの親戚かと思って飲んでみたんだが、ちっともうまくなかった。口の中の傷口に沁みて痛かったよ。



今年は、大学受験だというのに大丈夫かいなあ。休みの日は、カラオケに行ったり、遊園地に行ったりで、机に満足に座っていない。予習・復習が、勉強の基本なのになあ。今年１年頑張れば、後はエスカレーター式に社会に出てゆけるのに。まっ、就職しても、あれぐらいの事は大してマイナスにはならないか。



｛おいおい、ゴキオーラはん、就職する前に短大に合格しなくてはならないんだぜ。マイカさん、この調子だったら危ないよ。忠告の一つもしたりいな｝



　この間も、休人を相手に絡んでいたなあ。あゆかさんの絡みが乗り移ったのだろうか。
「お父さん、偏差値５０で何が悪いのよ」
「それじゃ、目的の短大にも通らないだろ」
「目的なんかないわよ。それに、お母さんがあんなのでは、落ち着いて勉強なんか出来ないわよ。早く何とかしてよ」
「じゃ就職するか」
「いいわよ。教科書覚えて、問題集解いてなんていう生活、もう飽き飽きしてるわ」



　マイカさんは、偏差値は５０ではない。この間、成績表、ワシ、チラッと見たのだ。もっと良かった。しかし、偏差値が人間としての価値を決定するような見方が気にいらないようだ。その心が、偏差値５０を強調したのだろう。



　休太郎君は口数も少なく、親の言うことを素直に聞く子だったんだが、休次郎ちゃんを虐めばかりしている。あゆかさんの制止もきかず、蹴ったりしている。３人乞食という言葉があるけれど、真ん中の子供は損だ。一番上の子は、夫婦にとって初めての子育てだから、感動も大きい。全精力を片向けて子供に接する。また、最後の子供は、上二人に比べて何とも頼りない。



昔の人が、末子相続させた気持ちがよく分かる。そういう点、中の子供は割りに合わない。子育てとしては、長子で慣れているし、親も感動にも乏しくなっている。下に子供が出来れば、母親はその子に手を取られる。


そんなものだから、中の子はヒネクレ者となりやすいし、何とか親の目を自分に引きつけようとして、突飛なことばかりする。休太郎君は、休次郎ちゃんを虐めることによって、両親の関心を自分に引きつけたいのではないだろうか。



　休次郎ちゃんは、この家では一番の被害者だ。あっちを見ても、こっちを見ても年上ばかりだから、相手に出来る者がいない。嵐が過ぎ去るのを、ぢっと耐えなければならない存在だ。可哀相に。



「おい、ドン次郎」
　休次郎は、休人ことドン作から、こう呼ばれているドン作の息子だからと、ドンをつけて呼んでいるようだ。それと、「休」という字は、ドンをも意味している。



　田村孝之介さんも、「想い出集」のなかで
「
　・・・・・
　「はんどん」と言う言葉があって、土曜日の意味なのだ。どんがなって午後は学校が休みだから、半どんというのだな、と割切った答を持ち続けていた。実際はどうか知らない・・・・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「午砲」
」
　と書いておられる。



どんとは、大阪城の天守閣跡の石垣に据えられた大砲の空砲の音だそうだ。正午の合図に利用していたようである。ちなみに、ドンタクとはオランダ語で、ｚｏｎｄａｇと書き、日曜日や休日を意味する言葉らしい。これ、ワシ、辞書の受け売りなの。孝之介さんも、半分日曜より、生活音としてのどんに慣れ親しんでいたのだろう。



「読み、書き、計算ぐらいは習わなくてはいかん。その為には、学校に行って義務教育は受けないとダメなんだぞ」
「読みなんて、分からなければ、中国や韓国の人のような振りして、誰かに聞けばいいんでしょ。書くのは、携帯用のワープロ持っていれば、いいでしょ。計算は、電卓があるでしょ」



「じゃ、電池が切れたら、どうするんだい？器械が故障したら、どうするんだい？」
「電池は、そのうち太陽電池に変わるでしょ。最近の器械は優秀だから、故障なんかあまりしないよ。パーはん、遅れているね。でもねもし、故障したら、近くの人のを借りるか、セカンド・マシンを利用すればいいんだよ」



「あれこれ言う奴だな。学校にゆくのは、お前の義務だぞ」
「・・・・・　行きたくない。ママの見送りないと淋しいもん」



　いつになったら、あゆかさんの酒飲みは治まるのだろう。昼すぎから、ちびりちびりと本当に情けない。きっちりと手入れしていた髪も乱れ、ブラウスも薄汚れ、ボタンも外れかけている。スカートは、よれよれ。膚の色もだんだんと土ずんできた。




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　つづく

あ＠英訳ドン作川柳集９３０ 西に北東もあられ南もや

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　　　＊　　西に北東もあられ南もや






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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　おわり


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あ＠つぶつぶ（日々）２８１ 今日もまた日が過ぎてゆく屁が流る

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ピカ輪世代（世に団塊とも）の一断面を目指して。


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　　　　　この項おわり



つぶつぶ（２２”２２”）・・・・・

あ＠おつとめ１０１ ドンサク夫 パッと降格 さんから君

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ドン作雑文集より

　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
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　　　　　年下の上役から、ではねえ・・・・・・
　　　　　風土の理解が足りないのでは、と。


　　


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