絵じゃないかおじさん

言いたい放題、自由きまま、気楽など・・・
ピカ輪世代です。
(傘;傘;)←かさかさ、しわしわ、よれよれまーくです。

仮想はてな・ストーリィ 嘆きのゴキオーラ 2/9

2015-01-07 08:04:01 | 仮想はてな物語 
copyright (c)ち ふ
絵じゃないかおじさんぐるーぷ




 ガラッキーの所に着いた。
{よう来たな、オッさん} 例のドスの利いた太い声。
{よろしくお願いします}
{オッさん、ゴキブリになんか化けなくても、その姿、ゴキブリにそっくりではないのか?} 口も悪い。
むかーっ。

 なるほど黒ヘルメに黒い革ジャン・革ズボン・黒いロングブーツ。手足は短い。言われてみたら、まさにその通り。でも、アンタに言われたくはない。Oさん一人に言われるだけで十分だ。この服装で事故に備えて少しでも怪我の程度を軽くしようとしている、オレの努力を解ってはくれないのか!


{失敬、失敬! でも、40も超えて、そう怒りを顔に出すな。修業が足りんぞ!}
お土産を手渡す。涎を落としそうだ。何が顔に出すなだ。この古狸め! テメェこそ顔に丸出しではないか! 人に説教出来ても自分のことが解らないのか、クソ食らえだ。それでも今日は教えを乞う日。低姿勢、低姿勢。


 ガラッキーとサヤカが、しきりと話している、ように見える。もちろん人間のオレには何も伝わってこない。30分ぐらい経っただろうか。


{よし、終わりだ。さすがはサヤカ殿。聞きしにまさる聡明さ、飲み込みがいい}
どうやら秘術が伝わったみたいだ。ガラッキーに礼を言って帰る。ヤツのことだから、葡萄酒を徳利に移し変えて飲む気だろう。何ともアンバランスな、オレの同類。その姿を想像すると笑いが込み上げてくる。


{何がおかしいの?} サヤカがたずねる。そうだ、サヤカにも礼を言うの忘れてた。
サヤカも、オレと遠出するのが楽しいらしい。そりゃそうだろう。いつもは一日中シートを被せられて大半を過ごしているものだから当然と言えば当然だろう。かといって、シートを掛けてないと錆びたり痛んだりするのだから仕方ない。家に着くと夜中の12時を回っていた。近所に気を使ってエンジンの音を弱め、こっそりと帰る。Oさんはもう寝ていた。さぁ、明日の日曜が楽しみだ。思いっきり驚かしてやるぞ!



 日曜の朝が明けた。夜になるのが待遠しい。月曜に近づくことなど、普段の日は憂欝な気分を生み出す原因の一つなのに、その日は違っていた。目的があれば変われるものだ。人間なんてちょっとしたことでコロコロ変わるこんころの持ち主でもあるようだ。ゴキブリ変身後の筋書きを作っては一人ニヤニヤしていた。その姿をOさんにチラッと見られてしまう。
「気持悪ーっ。オッさん止めてよ」 冷たい他人の眼差し。
今にみておれ!


 やっと夜がやってきてくれた。夕食後、「本屋にちょっと行ってくる」と言ってサヤカに跨がる。道具は昼間から用意してあった。近くの公園で本番開始だ。



 ゴキブリに変身するには、狸の置物がいる。これは、ずっと昔に信楽で買い求めたものだ。その狸を両手で撫で一心不乱に
{ごきごき母ちゃん、ごき父ちゃん、オイラを子供にしておくれ}と唱えるのだ。頃合を見計らってサヤカが術を投げる。変身時間は狸時間、嘘800秒、人間時間にして5分である。オレは、黒ヘルメ、ロングブーツの完全防備姿。縮小コピーに掛かったみたいだ。




 空を飛んで家に帰る。気持いいっ。勝手知ったる我が自宅。


すいーっ。

「きゃーっ、ゴキブリが飛んでるーっ」 

長女のマイカが気づいてくれる。まずは成功。


「何処に!
ワッ、ぎゃーっ」


「ぎゃぎゃぎゃ!!!」
派手なマイカ。
それっ。


「ひいーっ。ナニよ、このゴキブリ!!」
Oさんの恐怖に歪んだ顔。おもろー。
Oさんすれすれに飛んでやる。
「ママっ、早く殺してよ!」


Oさんが新聞紙をまるめた。やばい。根がドン臭い、このオレのこと。大怪我しそうだ。{オレだ。オレ! 脅してゴメン}
術が掛かっているので何も伝わらない。必死でOさんの追撃から逃げ回る。Oさんの顔つきは真剣そのもの。彼女もそう運動神経は発達していない。でも2回ほど当たってしまった。


「あのゴキブリしぶといわ」
その時だった。リビングルームのドアが開いて長男のドン太郎が入ってきた。ドン太郎様々だ。二階でパソコンゲームをしていたのだが咽喉が乾いたので降りてきたのだ。オレは入れ替わりに出てゆく。出た途端、術が切れた。


疲れた!
Oさんの執拗な追っ掛けとぶつかった。
「帰っていたの。ゴキブリ見なかった!!!」
相変わらず凄い形相。おお恐っ。
「知らん」 とぼけた返事を返す。
お互い肩で息している。Oさんは追う身オレは追われる身。
しかしながら、彼女は本当の事は知らない。


「何してるの?」
「Oさんこそ何してたの?」
ころりと追求をかわす。ゴキブリの話をしてくれる。まさか、このオレだとも言えずフンフンと聞いてやる。いかにも残念そうな顔をしている。今度会ったらただでは済みそうにない。もう化けるのはよそう。


「こらーっ!」
ナ、ナンダ!!
「土足で上がって、何してるの!」
しまった。とばっちりが来た。大分冷静になってきたみたいだ。
吊り上がっていた目が、大分下がってきている。


バシ、バシ、バシー。丸め新聞紙のお見舞い。けれども完全装備のお陰で全然痛くはないそのまま外に飛び出してサヤカを迎えに走った。


 ゴキブリは われらの心の 拠り所
  頭の一つも 撫でて叩こうぜ
                         ち ふ


                                      つづく



あ@「西国バイク行」   5/8

2015-01-07 08:02:43 | 雑文集

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   4/8より


 善峰寺の白塗りの山門は、
 風変わりで、
 お寺というイメージとは、
 違って見えました。


  白塗りの 目を引きつける 山門に 
   しばし立ち止まりて 息を数え切る


 穴太寺は、道路から、まっすぐ入れるのではないかと、 
 錯覚を起こさせるような場所にあります。

 のんびりとしていて、
 あまり人も居なくて、
 じっくり雰囲気を味わえました。 



  正面に バイク留め置き 写真機の
   シャッターを押す 穴太の昼下がり




 総持寺は、車では捜しにくい街中にあります。


  街中を 行きつ戻りつ 総持寺を
   捜しあぐねる 町は着飾りて


 勝尾寺では、最大の雨降りに遭いました。


  前隠す 大雨の難も 何のその 
   道に赴くは 行の一つなり


               6/8へ


仮想はてな・ストーリィ キヨヒメの整形手術 6/6

2015-01-07 08:01:38 | 仮想はてな物語 

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アンジンは熊野へと旅立つ。熊野権現で悟りが開けるかも知れないという淡い期待を胸に抱きながら出立する。しかし、数週間で悟りなど開けられるはずがない。悟りの境地に入った暁には、キヨヒメに正式に交際を申し込む気である。結果は空しかった。恋愛道は己に自信が無ければ走れるものではない。自信は最低限の装備である。女性に誇れるモノが心の内に無ければ進入さえも許されはしないのである。またアンジンは己に錯覚を抱けるような不誠実な男ではなかった。そこが、また彼の魅力でもあったのだが・・・



彼は時間が欲しかった。キヨヒメの時間が止まり自分だけの時間が流れてくれるように祈った。しかし、結果は虚しかった。



アンジンは、キヨヒメの顔を見るのが辛かった。物乞いをしながら、あちらのお寺こちらのお寺の施しに頼るその日暮らしの生活を送っている身の上だ。その上、寺小僧さえ乗り越えることが出来ない未熟な内容の知識しか持ちえていない修業僧だ。そんな男が女と恋愛し社会的に落ち着いた生活を送れるはずがないのだ。



彼はキヨヒメを避けた。彼女が一日千秋の思いで待っているにもかかわらずだ。彼女は、国道311号のはずれの一本杉の下で旅の僧を見かけては、心をときめかす毎日を送っていた。けれども、何日経っても彼は現われない。


思い余った彼女は、ある日、熊野権現帰りの僧から彼の消息を聞く。彼は回り道をして道成寺の方へ行ったという。例えようのないショックがキヨヒメを襲う。もう二度と会えないのかと思うと矢も楯もなく堪らなくなって彼の後を追った。この機会を逃しては自分の人生は終わりも同然という思いが押し寄せて来る。着物の裾を絡げ走りに走った。



上野でアンジンに追いついた。だが、アンジンは冷たくあしらうしかなかった彼にはどうしようも出来ないのだ。心を鬼にして突き放す。それしか彼の取るべき道は見当らない。キヨヒメは怒り狂う。走りすぎたので急に生理が始まった。生理の上に失望、もう頭の中はめちゃくちゃとなる。冷たくみえるアンジンの心に食い込む隙はない。どうしようもない絶望。



可愛い可憐な顔も鬼ババァの顔と化す。馬頭の観音はんのようにも見えたに違いない。これにはアンジンも参った。人生長いのである。山もあれば谷もある。よい天気ばかりが続くとは限らない。一緒になっても喧嘩もすれば言い争いもするであろう。



彼は、そんな十一面観音はんの顔のように変幻する女に恐怖を覚えた。先が思いやられそうだ。アンジンは男の足で逃げる。か弱そうに見えても山歩きで鍛えている身だ。すぐにキヨヒメを撒いてしまった。キヨヒメはうちひしがれる。



日頃信心している千手観音はんに必死に祈った。そこに、たまたま千手観音はんが通りかかった。道成寺の本堂が雨漏りの修理中だったので、ぶらぶらと出歩いていたのだ。これは運だ。


彼女は幸運に恵まれた。観音はんはキヨヒメから訳を聞いて考えた。観音はんはこの二人の関係をどうしてやったらよいものかと思案に暮れた。もう一度アンジンに会わせてやり、じっくりと話し合わせたい。しかしながら、二人の仲はこじれてしまっている。普通の話し合いではダメだろう。





そのとき観音はんの目に日高川に蛇が泳いでいるのが目に入った。観音はんはこれだと膝を叩く。そこらにあるものを何でもヒントにして実行に移すのだから、される方はたまったものではない。キヨヒメはあっという間に大蛇にされてしまった。



それもアンジンが一目見たら気絶しそうな鬼のような顔をした蛇である。身体は、これまた鯉のぼりのようなハデなカラーの鱗だらけ。あのキヨヒメを、そんな姿に変えてしまって己はそ知らぬ顔。思いつきでパッと変えてしまうものだから、それは見事な蛇になってしまった。



観音はんも我ながらおかしいと思ったのだろう。所々手直しを入れてゆく。下手クソの散髪屋のようだ。一人見入っては考え込んでスパッスパッと変化させる。キヨヒメは急いで出てきたものだから手鏡の持ち合わせもない。相手が観音はんだから、されるままになっている。怒り心頭に達するとは言え、大分泣いたので落ち着いて来ていた。


アンジンの冷たい仕打ちも早くも忘れかけて、あの深く澄んだ瞳が、ぼおーっと目の前にちらつき始めている。この年頃の女の気紛れなどまともに相手にしていたら、人間など1日もやってはいられない。適当に受け流すのがいいのだろう。観音はんがポンと手を打った。完成だ。キヨヒメに、これからの筋書きを話す。もちろん、これも思いつき。ホントにええ加減なんだから!


{待ってぇーっ、アンジンどのー}


日高川を蛇となって下る。キヨヒメは元々金槌だ。川などは洗濯で足首をつける以上のことはしたことない。それが、すいすいと泳げるものだから、すっかり有頂天になってしまった。新緑が川面を染めていて爽やかだった。水の冷たさが心地よい。スピードは50km前後。不思議と疲れない。それにしても、観音はんの改造力、大したものだ。キヨヒメは泳ぐ、泳ぐ。ストレスもすっかり取れてしまった。アンジンへの怒りも薄れる。



観音はんから、蛇姿に恐れをなしたアンジンは鐘の中に隠れるだろうと聞かされている鐘の中は、ある温度に達すれば観音はんの修業した世界、Gスペースへワープ出来るトンネルの入口になっているそうだ。そこに追い込む為に観音はんがキヨヒメを一目で身の毛もよだつような姿に変えたのだ。嘘も方便とはいえ、可愛い女の子をそんな姿に変えて観音はんもお人が悪い。


とは言っても、アンジンがその世界に修業に行けば、人間世界では一流の押しも押されもせぬ僧侶になれるということだそうだ。その温度に上げられるかどうかはキヨヒメのアンジンに対する想い一つに掛かっている。それに賭けてみるかと言われて、キヨヒメは二つ返事で引き受けた。


{アンジンさまー}
 鐘の中で法華経普門品の観世音経を唱えるアンジンを見つける。アンジンには、十一面観音はんが、テレパシー通信を使って、状況説明をしているようだった。キヨヒメは鐘を巻いた。丁寧に、ゆっくりと、ゆっくりと、愛をこめて。一巻き毎に渾身の力を込め、縛り上げるような感じで絞めあげてゆく。3巻きしたのか、7巻きしたのか、自分でもよく覚えていないそうだ。


{いとおしい人・・・・・どうか無事に旅だって・・・}


アンジンを己の力で引き上げる幸運に恵まれたのだ。力が入る。修業を終えて帰ってきた暁には、花嫁になれると信じているものだから、もう頑張りに頑張った。


ううーん。


別に、彼女は便秘ではないのだが、息んでいると、何と口から炎まで噴き出してきた。それも自分で驚くほどの赤白い炎だった。そういう状態が、30分ばかり続いたろうか。



{お止め! キヨちゃん、よくやった、よくやった! 成功、成功、大  成功!!}



観音はんの間の抜けた声が聞こえてきた。
ガクーッ。
私がこれほど力を注いでいるというのに、何とのんびりした観音はんだろうと、ムカッときたそうだ。けれども、結果良ければすべて良しだ。



 後始末は、観音はんが全てしてくれたそうだ。キヨヒメは、今は中くらいな蛇の姿をしている。アンジンが帰って来るまでヘンな虫がつかないように観音はんが工夫してくれたようだ。アンジンは、今だにGスペースで修業中だそうである。よほど出来が悪いのか、修業が足りないのか、よくはわからない。



何しろ、ブツブツ教の時間の観念は、のんびりとしているものだから、仕方ないと言えば仕方ないことなのだろう。こちらの時間で千年ぐらい経ったら、修業を終えて帰ってくるのだそうだが、これまた、そう当てにはならないそうだ。それでも、もう帰ってくる時期には入っているという。


ああ、キヨヒメが整形手術をする気になったのは、これだったのかと一人納得する。キヨヒメが鐘楼の傍に人を近づけない理由も解った。アンジンの修業の邪魔をさせないように考慮しているのだろう。その昔、オレのヘルメに脅しをかけたのも、そうだったのか!といっても、一代目の梵鐘は、キヨヒメが隠し、二代目のそれは京都の妙満寺に置いてあるそうなので、Gスペースへは入れないのだが、それでもやはり気になるのだろう。


一日も早くアンジンに会わせてやりたいものだ。アンジンが帰ってくると、キヨヒメは昔の純情可憐な乙女に戻りたいという。今のような気の強いグロテスクなお転婆蛇とは違う、それはそれは可愛い女の子だとも言っていた。本人が言うのだから少しは割り引いて聞かねばならないのだろうが、素顔の彼女にも会ってみたいものだ。


ああ、また楽しみが一つ増えた。


                               おわり



あ@英訳ドン作川柳集907 高い鼻短い鼻よりちと高い

2015-01-07 08:00:07 | ぶろぐ(迷瞑謎名英訳付き)


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   *  高い鼻短い鼻よりちと高い







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     高い鼻短い鼻よりちと高い       ドン作(ちふ+)

            ↓
      Is higher than the bee nose short high nose

            ↓           
      ハチの鼻短い高鼻よりも高い
 


                               おわり


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仮想はてな ドン作



あ@つぶつぶ(日々)258 今日もまた日が過ぎてゆく静々と

2015-01-07 07:58:43 | ぶろぐ(迷瞑謎名英訳付き)


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  258 今日もまた日が過ぎてゆく静々と



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      (ほんやっ君のとある無料の英訳)

    In the static individuals day Yuku past also today
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      (ほんやっ君のとある無料の和訳戻し)

静的な個人の日ゆく過去にも、今日






     この項おわり



つぶつぶ(22”22”)・・・・・