フィギュアスケートのエキシビションを見ました。
今回は、割としっとり系が多くて、
派手な演目が好みの私としては若干物足りなさを感じましたが、
それぞれのプログラムが個性にあふれていてとても見ごたえがありました
カナダのアイスダンス金メダリストカップルは
Everybody Dance Nowですごく観客を盛り上げていて、
あれは見ていて楽しかったですね。
しかも観客にとっては地元が生んだ金メダリストということで
歓声もひときわ大きくて、会場全体が楽しさに包まれていました
アメリカ組がビリー・ジーンで滑ってましたが、
あれはMJ本人が歌ってるバージョンの方がもっと感動を呼んだかも!
まあしっとりとしてアイスダンスにはふさわしいバージョンでしたが。
ペアで一番印象に残ったのはロシアの川口スミルノフ組。
高度な技術力と、コミカルな演出が存分に生かされていて、
ただ派手なだけとか、ただ情感たっぷりなだけとかではなく、
改めてペアの演技ってすごく見ごたえあるものだと感じました。
男子シングルもそれぞれ見ごたえありましたが、
個人的に一番楽しみにしていたのはランビエール
やっぱり彼のあの表現力の高さはショーで見るのが一番映えますね
ただ、残念だったのはあの衣装
あのぶらぶらとぶら下がっていた物体は一体なんだったんだー
プルシェンコもさすが観客の乗せ方が上手いですね。
4回転跳ぶかなと期待してたんですが、
あれは敢えて4回転跳ばなくてもこれだけできる、という気持ちの表れですかね。
ライサチェックはアメリカ人らしくラプソディー・イン・ブルーで
正統派の演技を見せてくれましたが、
あの曲でフリーを滑った方がよかったんじゃないかと思いました。
やっぱり彼の持つ雰囲気ってシェヘラザードよりガーシュウィンが似合う気がします。
女子シングルは、ミキティの蜘蛛女がおどろおどろしすぎて
あまり好きではなかったので、今回レクイエムを披露してくれてよかったです。
とても気迫のこもった演技で、映画アマデウスのシーンを彷彿とさせました。
フリーでは丁寧に慎重になりすぎていつものエネルギッシュさがなかったけど、
最後にミキティらしい演技が見れてよかったです
真央ちゃんは、本当にすごいですね
フリー終わってから朝から晩までインタビュー出演目白押しで、
練習する時間も疲れをとる時間もほとんどない中で
(ジャンプの失敗はあったけど)あれだけエネルギッシュで
しかもかわいらしさも表現しきって、やっぱり素晴らしいスケーターだと思いました。
キムヨナのタイスの瞑想曲も個人的に好きな曲だったし、
彼女の持つ雰囲気に似合っていて良かったですが、
あの尼のような地味な衣装はちょっと彼女には似合わない気がしました。。。
アスリートとしては彼女のことはあまり好きにはなれませんが、
ショーで見る分には美しさが光っていて良い演技だと思うので、
(まあただキレイなだけで伝わるものは何もありませんが、
それは競技用プログラムでも同じなので)
今後は競技の世界ではなく、美を追求する氷上のアーティストとして
プロ転向してくれた方がいいかな~と。
(換算すると男子をも上回るような)歴代最高得点をたたき出しても、
競技としてのフィギュアスケートを進化させる役割は、
彼女には果たせない、と個人的に思います。
やっぱり競技としてのフィギュアスケートと、
ショーとしてのフィギュアスケートは別物として評価してもらいたいと思います。
SPの007なんて、真央ちゃんのエキシのカプリースより
スカスカで簡単そうだし観客の受けもよさそうだから
エキシでやればいいのに(笑)
さっそくルール改正の動きがあったようで、
何やら回転不足ジャンプでも「中間点」という点数で評価されるようになるとか。
ダウングレードとGOEのダブルでマイナスという
不当極まりない評価は撤廃されるようです。
それは良かった
でも、高難度の技の基礎点を上げるというところまではいかないんですね。
それじゃ意味ないでしょう。
難しいジャンプをただ跳べばいいのかと言われればそうではありませんが、
でも今のルールはあまりにも高難度ジャンプが評価されなさすぎでしょう。
跳べない人がいる中で、跳べるというだけでも高く評価されてしかるべきです。
簡単なジャンプを完成度を高めて美しく見せたら、
難しいジャンプと同じくらい評価してもいいよね、というなら話はわかりますが、
難しいジャンプをはるかに上回るような加点の付け方はおかしいです。
(もっと言うなら、同じジャンプでもライサチェックのジャンプは、
キムヨナよりも高さ・スピード・流れとか何を取っても質が高かったと思うのですが
キムヨナの加点の方が上というのがどういう理由によるものか、謎です。
女子だから男子と同じ評価をすべきでないというなら、
女子でトリプルアクセルを跳べたという事実も同様に高く評価すべきでは?)
GOE制度はいっそ廃止して(または±1くらいにとどめて)
ジャンプのスピード・高さ・流れとかそういう技の完成度は
演技構成点の部分で別に評価するようにすればよいのではないでしょうか。
難しいジャンプを跳ぶことも、技の難易度を高めることも、
情感たっぷりの演技をすることも、
それぞれ個別に、(総合評価に占める割合という意味で)同じレベルで評価されるべき。
その総合点で勝負を競えば、今のような「作為的じゃないの?」と
疑いをかけたくなるような不公平さは感じられなくなると思います。
今の演技構成点は、上位選手は5項目総じて高い点を出してきますが、
下位の選手だって、この点だけは上位選手に勝てる、
というポイントはたくさん持っていたと思うので、
現状の5項目すべて同じような点数が並ぶシステムは
あまり意味がないと思います。
冬季オリンピックの種目に採用されている以上、
競技フィギュアも、観客にわかりやすい評価システムにしないと、
「スポーツ」とは呼べなくなるのではないかと思ってしまいます。
・・・ってことで今後も各選手は自分の持ち味を存分に生かして
アスリートとして挑戦していく姿を見せてほしいなと思います
ロシェットも観たかったのに…。
ライサチェクのラプソディーインブルーは
曲のつまみ方がキモチワルイと思ったけど
スケーティングは流石でしたねぇ。
曲の編集は他の選手(真央ちゃんの昨季で聞き馴染んだ仮面舞踏会)でも気になったけど、とにかくライサチェックに関しては、全身黒一色よりああいうタキシードっぽい衣装の方が映えると思いました(笑)