Plaza de Montes~報告書~

愛犬そぼろ&おかかの成長日記と、お取り寄せ&テイクアウト中心のグルメレポートがメインのブログです。

読書報告・その13:親父シェフ3人フランス料理にもの申す

2008-03-12 08:54:34 | 読書報告

先日の北島亭再訪をきっかけにフランス料理に対してより一層興味がわいた矢先に発見したのがこの本。

 

親父シェフ3人 フランス料理にもの申す

 

表紙を飾る、見るからに頑固親父風の同年代のフレンチシェフ3人(北島亭の北島シェフ、ラ・ブランシュの田代シェフ、ル・マンジュ・トゥーの谷シェフ)の対談集です。

 

対談のテーマは食の安全や、自分の店を持つこと、お客やスタッフに対する考えなど多岐にわたっています。私自身、結構メディアに流されてミシュランも迷わず買ってしまった人間なので(思ったほど有用な本ではありませんでしたが・・・)「お客にもの申す」のコーナーでは結構考えさせられました。

 

大人数で行ったときにアラカルトを頼めない理由とか(ア・ラ・ミニュート=注文が入ってから作っている。調理場が狭く、調理する人間も少ないので、一度に色んな種類の料理を作って対応するのは不可能)、メインの魚や肉料理を全員で統一しなければならない理由(肉も魚も塊で調理するのが一番美味しいから)もわかって、普段疑問に思っていたことが解消しました。

 

また、田代シェフの「お金も時間も遣って食べに来てるんだからさ、楽しまなきゃもったいないと思うよね」という言葉には感動しました。この点は、3人共通の意見ですが、やっぱりレストランで食事をするには楽しまなきゃ損。山にいけないこの季節、私にとって一番のストレス解消法が「食べること」だし この点には大きく賛同しました。 いちいちここがダメとか、あの店の方が良い/悪いとか批判するなんてつまらないじゃないかと。 私もグルメブロガーの端くれとして、今まで食べた料理やお店と比較することはありますが、やっぱり目の前の料理に感動するか否かが問題だということを改めて感じました。まあ元々私のグルメブログは自分(&同行者の皆様)の絵日記且つデータベースにすることが第一義的なものだったので、料理評論家を気取ったことはないと思うのですが、今後も一個人として料理を楽しむように心がけないといけないと思いました。

 

高級店に出入りし始めた頃は、お料理が高いので、飲み物をケチってとにかく出費を抑えようと思いましたが、やっぱり水道水では折角のお料理が台無しになるし、料理と共に雰囲気も楽しむという観点から、最近ではミネラルウォーター+ソフトドリンク(お酒が飲めないので)を頼むようにしていますが(高級店でなくてもオーダーするようにしたいですね)、シェフたちの料理にかける情熱を知ったら、ケチるなんてとんでもないと思いました。 実際に北島シェフは「俺、レストランでケチなの嫌い(笑)」とおっしゃってました。 なけなしのお金をはたいて高級料理を楽しんで、飲み物代まではとても・・・という方も多くいると思いますが、折角の高級なお料理なんだから、やっぱり贅沢も楽しむ姿勢で行かなきゃ勿体無いかなと思います。まあ、私はそれで気がついたらかなりの出費をして、現在かなり苦しい状態に陥っているわけですが(苦笑) でもやっぱりケチってまで行くのはむなしいので、贅沢を楽しめる余裕がないうちは高級店はまだ早いかなと思いました。

 

これからのフランス料理のあるべき姿というのも、親父シェフ3人共通の見解を示していて、その意見に私も共感し、それはフランスの星つきレストランに行ったときも感じたことだったので、これからは今までと違った視点でフランス料理を楽しむことになりそうです。

 

北島亭は過去2回訪問しましたが、ラ・ブランシュはグルメーゼの会で以前から候補に入っていた店だし、ル・マンジュ・トゥーはミシュランで星を獲得したとのことなので(またミーハー でも谷シェフの人柄に惹かれて、彼の料理も食べてみたいと思ったからOKでしょう。)是非他の親父シェフたちのお店にお邪魔してみたいと思います。

 

最後に、この本の巻末に3人のお店の日常を写真入りで紹介しているコーナーがあるのですが、先日北島亭に行ったときにサービスを担当していた八百屋のような気さくなお兄さん(友人は前回ちょっとしたクレームをつけてからすっかり顔を覚えられていて、もう常連さん扱いで友達のように接客されていました・笑)が調理場で北島シェフと一緒に写真に写っているのを見つけて、ちょっと新鮮でした(因みにこのお兄さん、最初は調理場担当で、今サービスを担当してるといってました)



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