吾々は 如何に豊かに天賦の才能があろうとも、
その天賦の才能の、表出口である所の肉体が、
完全に内部の生命力を表現し得るような調和した場合にない場合には、
天賦の才能も徒(いたずら)に表現することを得ずして、
その人は 無駄に一生を徒費(とひ)してしまわねばならないのである。
どんな立派な騎手も、その馬が衰えたり、駄馬になってしまっては
競争に優勝することは出来ないのである。
霊魂は騎手であり、
肉体は それに乗って人生を走るところの 「 馬 」 である。
競馬の騎手はどんなにその乗馬を大切にするか。
人間が 「 乗馬 」 ほどにも肉体を大切にしないのは驚いたことである。
『 生長の家 』 誌 昭和二十四年三月号
「 完全なる生活設計 」 十九日の法語 谷口雅春先生