富を愛することが悪いのではなく、
金‘のみ’を愛することが悪いのである。
金で‘もの’云わそうと云う根性が悪いのである。
金はある程度まで人間の欲する物を与える。
そのために人は、人間の欲するものの代表として
「 金 」 そのものを愛する様になり勝ちである。
併し金で買えないものがある。
人間の愛であり誠である。
人間の愛と誠とは、
こちらが愛と誠とをもってしなければ購うことは出来ない。
貨幣でツラをはろうと思っても
本当の愛と誠のある人は金では自由にはならない。
『 生長の家 』 誌 昭和二十三年三月号
二十七日の法語 谷 口 雅 春 先 生